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ワニと読むミステリ(危ない夏のコーヒー・カクテル)

読むと、みんな本心を隠してる。

(クレオ・コイル著)
 またコーヒーですよ。
 今日のクレアは、いつものビレッジブレンドを離れて、イーストハンプトンの大邸宅に滞在します。
 もちろんそこで殺人事件発生!
 大邸宅の名は、「悠々自適館」
 デイビッド・ミンツアーの依頼で、クレアは、パーティの演出を手伝っているのですが、後片付けに現れないスタッフのトリートを探してデイビッドのバスルームに行き着いたクレアが発見したのは、狙撃された死体。
 クレアは、狙われたのはディビッドだと考え、あちこち調査して回ります。どうもデイビッドには敵がいるらしい。レストランの権利を巡って確執のあった相手だの、「悠々自適館」を建てるにあたって眺望権で争っている相手だの、なかなか。
娘のジョイの付き合っている相手も怪しげで心配。
元夫のマテオの現在のお相手も、ちょっと気になるし。別れた夫婦のちょっとした気持ちのふれあいもいいですね。
コーヒーを使ったレシピももちろんあり。

■ひと夏の恋
 恋多き夏(季節は問わないけど)は、元夫マテオの専売特許かと思っていたら、クレアにもそんな恋が近づいてきました。危険な相手は、ひとつところにいつかないようなちょっと冒険野郎。
 熟年の恋は、ほのかでしっかり向こうも見据えて、なんだかいい。
 クレアの元夫の母マダムも、この夏を楽しんでいるようだし、アメリカの独立記念日の夜は、特別かも。

■もう4作目
   名探偵のコーヒーのいれ方
   事件のあとはカプチーノ
   秋のカフェ・ラテ事件

■紅茶党には
  セオドシア・ブラウニングと紅茶を一服いかがですか?
   ダージリンは死を招く
   グリーン・ティーは裏切らない
   アール・グレイと消えた首飾り お茶と探偵 3
   イングリッシュ・ブレックファスト倶楽部 お茶と探偵4
   ジャスミン・ティーは幽霊と

主人公: クレア・コージー(ビレッジブレンドのマネジャー)
場所:  USA、イーストハンプトン
グルメ: コーヒーを使ったレシピ
動物:  なし。ジャヴァは登場しません。
ユーモア: 中


危ない夏のコーヒー・カクテル [コクと深みの名推理] (ランダムハウス講談社 コ 2-4 コクと深みの名推理 4)
クレオ コイル
ランダムハウス講談社

ぜひ読んでください
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ワニと読むミステリ(目撃者は鳥カゴのなか [ペット探偵3] )

読むと、専門家といっても、なんでも知ってるわけじゃない。

(リンダ・O・ジョンストン著)
 弁護士に復帰したケンドラは、ボーデン・ユーリックの法律事務所で働くことになりました。
 気難しい同僚の弁護士エズラについてあるショッピングモール建設の訴訟に携わることになり、ケンドラは張り切っています。しかし、このエズラのペットは、そうぞうしいコンゴウインコなんですよ。 まったく訓練されていないから、飼い主の言うこともきかず、バタバタギーギー騒いで、みんなを悩ませています。
 ショッピングモール建設反対派との交渉はこじれ、これからの建設計画がどうなるのか、ケンドラもアタマの痛いところですが、ある日、口の悪いエズラが殺されてしまいます。
 建設反対派とのトラブルが原因か!
 殺人を目撃していたのはコンゴウインコだけ。
 ケンドラは、なんとかしてこのコンゴウインコから手掛かりを得ようとするのですが、やかましいインコが口まねしたのは、ケンドラの恋人ジェフの着メロ。
 いったい、どういうこと?
 コンゴウインコが、犯人逮捕に重要な役回りを演じます。
 
 その他、ペットに関するお悩み相談も相変わらず引き受けていますので、ケンドラは大忙し。

■ジェフ・ハバード
 ケンドラとうまくいってるように思えたんですが、今回は波乱の展開です。
 ジェフの元妻が、ジェフにちょっかいを出してきて、ジェフはその相談にのってあげてるらしい。
 単なる相談でしょうか?
 ケンドラならずとも、どうも気になる。
 ケンドラの店子は、ちょっと魅力的。
 こっちに走ってしまうのか!

■これで3冊目
   1作目
愛犬をつれた名探偵 ペット探偵1
2作目
いたずらフェレットは容疑者


主人公: ケンドラ・バランタイン(ペット・シッター、弁護士)  
場所:  USA、カリフォルニア州 ビバリーヒルズ
グルメ: なし
動物:  イヌ:レキシー(キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、ケンドラの愛犬)
オーディン(秋田犬)
バセットハウンド
     トリ: コンゴウインコ
     ネコ、ボールニシキヘビ、ウサギなど
ユーモア: 中


目撃者は鳥カゴのなか [ペット探偵3] (ランダムハウス講談社 シ 2-3 ペット探偵 3)
リンダ O ジョンストン
ランダムハウス講談社

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ワニと読むミステリ(復讐はお好き? )

読むと、意外と気がつかないものです。

(カール・ハイアセン著)
 ずっと気になっていたミステリですが、なかなか読めないでいました。
 やっと読了。
 ジョーイは、結婚記念の旅行中に夫から海に突き落とされてしまいます。
 ショッキングな始まりですね。
 しかも、理由がわからない。
 くやしーー。
という執念で、ジョーイはなんとか生き延び(水泳の選手だったのでした)、フロリダ沖の島に流れ着きます。この島には、元捜査官のミックが住んでいて、愛犬ストラムとともにジョーイを助け、ジョーイの復讐に手を貸すことになります。
ここからがおもしろいです。
あの手この手で、夫のチャズに復讐を始めます。協力するのは、ミック、ジョーイの友人のセクシーなローズ、ジョーイの兄(ニュージーランドで羊を飼ってます)と、夫の愛人だったリッカ。
夫の愛人だったリッカも、チャズに殺されそうになり、ジョーイたちの復讐劇に加わることになります。
いろんな方法で復讐していくのですが、このあたりは、夫に復讐したい人の参考になるかも。
虫嫌いのチャズが、必死で虫除けスプレーを使うのですが、いっこうに虫が離れていかないところなんか、笑っちゃいます。ジョーイが、スプレーの中身を水に換えていたのです。
その他、次々に繰り出される復讐方法に、こんな手もあったかと、感心してしまいます。
捜査を担当する刑事カールも、いい味だしてます。ニシキヘビを2匹飼ってるのがなお良いです。
でもなんといっても感銘を受けるのは、トゥール。毛むくじゃらの大男で、チャズの用心棒に雇われるような、これまでいったいどんな悪いことをしてきたのか知りたくないような恐ろしげなヤツです。これが薬を盗みに行ったところで入院中の老婦人と知り合い、だんだんに変わっていくところは、主筋よりも気になってきます。

 ミステリって、最高ですね。

■エヴァーグレーズ
ジョーイの夫のチャズは、海洋生物学者で、エヴァーグレーズの水質検査官をしています。
ちょうどこの本を読んでいるときに、エヴァーグレーズのTV番組をみたのですが、フロリダの湿地帯はむちゃくちゃに汚染・自然破壊が進んでいたのですね。
ワニとしては、大問題です。
大規模な自然回復のプロジェクトが実施されて、かなり回復しているようですね。
本当ならよいですが。

主人公: ジョーイ・ペローネ (夫に殺されかかった女)
場所:  USA、フロリダ州
グルメ: なし
動物:  イヌ:ストラム(ミックの飼っているドーベルマン)
     ヘビ: ニシキヘビ2匹(刑事カールのペット)
ユーモア: 中


復讐はお好き? (文春文庫 ハ 24-2)
カール・ハイアセン
文藝春秋

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ワニと読むミステリ(骨の城)

読むと、口は禍のもと。

(アーロン・エルキンズ著)
 スケルトン探偵です。 ギデオン・オリヴァー博士(人類学教授)のシリーズもずいぶん長いですね。
 ワニは、大好きなので、とても待ち遠しいシリーズの1つです。
 今回は、オリヴァーの妻 ジュディが、研究発表を行なうにあたって、オリヴァーがそれについていくという旅行です。 イギリスのコーンウォールの小さな島に来ています。
 環境会議に集まったのは、なんだかクセのある人物ばかりで、その中にはオリヴァーの昔の仲間も含まれています。会場は、古城を改築したもので、昔の地下牢が素敵なダイニング・ルームに生まれ変わっています。なかなか場所は趣があるのですが、ここでまたオリヴァーは、海岸に落ちていたという骨の鑑定を頼まれることになります。海岸には、よく骨が流れ着くらしい。
 時間のたっぷりあるオリヴァーは、小さな博物館の1室にこもって骨をじっくりと調べますが、どうも比較的新しい骨で、しかもこの人物は殺害された可能性があることを発見します。
 島の警察は、つむじまがりの巡査部長と若い警官で、オリヴァーのいうことをなかなか信じてはくれません。
 が、警察犬を養成している施設の経営者と連絡をとり、遺体探知犬を連れてきて、最初の骨が発見された海岸を探すことになります。 
 遺体探知犬なんているのですね。
 イヌも、それぞれの専門分野があって、それ以外のものには反応しないというのが、おもしろいです。
 オリヴァーの鑑定がさえて、骨の持ち主の生活・職業など、だんだんと明らかになっていくところは、いつ読んでも胸がすくような感じですね。
 環境会議で物議をかもしていた人物が、クマに襲われて食べられてしまったらしい、とか、クマにまつわる話がいくつか出てきます。 でも、そんなに人間を食べてしまうもの?
 
■探知犬
いろんな種類があるのですね。
みなさん良くTVなどでおなじみの、麻薬探知犬。
ここで活躍するのは、遺体探知犬で、遺体にのみ反応しますが、生存している人を発見するイヌもいます。
爆発物探知犬。燃焼促進物探索犬。水中捜索犬。 
うーむ、奥が深い。

主人公: ギデオン・オリヴァー (人類学教授)
場所:  イギリス、コーンウォール
グルメ: なし
動物:  イヌ:テス、遺体探知犬 ボーダーコリー
ユーモア: 中

骨の城 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-8)
アーロン・エルキンズ
早川書房

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ワニと読むミステリ(警部キュッパー )

ワニと読むミステリ(グルメ警部キュッパー)
読むと、ニセモノにご注意。

(フランク・シェッツィング著)
 ドイツのケルン市が舞台ですが、ドイツのミステリを読むのは極めて珍しいですね。たくさんあるのでしょうかが、日本ではあまり紹介されてないですね。おしいことです。
 ドイツ+グルメという図式は、なじみがない気もしますが、警部のキュッパーは、かなりのグルメ。もちろん自分で作ります。 部下と料理対決するところはなかなかのものです。でも、ちょっとズルをします。どっちが、どんなズルをするのでしょうか。 そしてだまされるのか?!
 大富豪の奥さんが殺されます。
 容疑者の中には、別居中の夫も含まれます。
 夫は実業家で、以前に命を狙われことから、今は影武者を雇って、一度に二箇所に姿を現すことができるから、とてもやっかいです。はたしてアリバイは本物でしょうか!
 殺された妻の前の夫との間の娘は、ちょっと変わり者で、動物園の飼育係をしています。
 最後は、犯人と動物園での戦いになるのですが、それには動物たちも参加します。いささか歓迎したくない形での参加ではありますが。
 莫大な財産を相続するのは、どっちでしょうか?
 夫? 娘? 
 殺された女性の性格は、一筋縄ではいかず、事件の解明は暗礁に乗り上げますが、またそこに次の殺人が起き、いったい動機はなんなのか、だんだん混沌としてきますよ。
 うっかり犯人は尻尾を出す瞬間があるのですが、みなさん、見逃さないように。

■タルト・タタン
 キュッパーが味わいそこなった、タルト・タタン。
 リンゴを使ったお菓子ですね。
 オーブンで焼いたリンゴを、パイ皮に乗せて、さらに焼くようです。
 リンゴは、オーブンで焼く方法と、鍋で煮る方法とあるみたいですね。
 どっちもおいしそうです。
 リンゴの季節に作ってみたいですね。

主人公: ロマヌス・キュッパー (ケルン警察の警部。かなりのグルメ)
場所:  ドイツ、ケルン
グルメ: たくさん
動物:  Zoo
ユーモア: 中




グルメ警部キュッパー (ランダムハウス講談社 シ 5-1)
フランク シェッツィング
ランダムハウス講談社

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