ワニと読むミステリ(おかけになった犯行は)

読むと、フロリダには冬がないみたい。

(エレイン・ヴィエッツ著)
 高級ブティック店員→書店店員→電話セールス。
 ヘレンの3番目の職業は、タンクチタン浄化槽クリーナーの電話セールスです。
 怒鳴られ、拒絶され、罵倒され、それでも早朝8時からアメリカ中の家庭に電話をかけまくって浄化槽クリーナーの売込みをしています。今日も電話をかけていると、電話の相手は受話器を置いて誰かと話し始めたようで、ヘレンはあきらめて電話を切ろうとすると、電話の向こうで誰かが殺されるような物音を聞きます。警察に通報をして結果を待つと、警察は事件の痕跡は発見できず、ヘレンは勘違いをしたとして片付けられてしまいます。が、ここで引き下がるヘレンではなく、被害者とおぼしき女性の姉と連絡をとり、加害者と思われる人物に近づいていきます。
 42歳のへレンが、慈善パーティの2次会でトップレスになるというのが、なんだか笑っていいのか、そこまでして事件解決しようとするのはあっぱれと思うべきなのか、それでもニヤニヤしてしまいますね。
 フロリダの11月。
 ヘレンの住む〈ザ・コロナード〉のプール・サイドでは、大家のマージョリー(76歳。美脚)や下宿人たちが、毎晩のんびりと酒を片手に、気楽なおしゃべりに興じています。ペギーのペットのピート(オキナインコ。ダイエット中)も、時々合いの手を入れて、暮れゆくフロリダの夕べを満喫しています。
 が、空き部屋だった2Cに至極まともな夫婦が入り、プール・サイドの夕べに参加するようになると、ヘレンたちの気楽なおしゃべりタイムは、どうも居心地が悪くなってしまいます。平凡な人たちは、〈ザ・コロナード〉には合わないのかも。
 電話セールスの劣悪な職場環境や、悪辣な売り込みの手口やら、いろいろと勉強になりますよ。
 〈ザ・コロナード〉の麻薬漬けらしい下宿人の正体が、ついに明かされます。
 そして、2Cの平凡な夫婦のとんでもない行動も。
 そして今回も、ヘレンはダメ男にひっかかりそうになります。どうも男運が悪いですね。
 
主人公: ヘレン・ホーソーン(新米電話セールス員)  
場所:  USA、フロリダ州フォートローダーデール市
グルメ: なし
動物:  トリ:オキナインコのピート(ペギーのペット)
     ネコ:サム(ヘレンのペット)
ユーモア: 中


おかけになった犯行は (創元推理文庫)
エレイン ヴィエッツ
東京創元社

特に電話セールスの方に
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ワニと読むミステリ(七番目の仮説)

読むと、家庭内のことがもっとも謎。

(ポール・アルテ著)
 ツイスト博士のシリーズです。ですので、密室もの。
 密室ミステリが続きますが、やっぱり密室ものは、ミステリ・ファンとしては逃すことができない分野です。
 「ペストだ!」という始まりが、もうワクワクしますね。ペストなんて伝染病のことは、もう歴史のかなたにしか聞きませんし、ポーの「赤死病の仮面」を思い出してしまいました。今でもあるのでしょうが、現在はインフルエンザのほうが怖いかも。
 中世にペスト患者を搬送するために医者がかぶっていた仮面そのままに、下宿屋に現れた医師3人。吝嗇な下宿屋で病に苦しむ青年を担架に乗せて運んでいるとき、これが難解な事件の始まりです。狭い廊下で、いままで担架の上にいた病人が忽然と姿を消してしまいます。恐れおののく下宿屋の老夫婦。言われるままに、匂いのきつい匂い袋身につけて、ペストの害から逃れようとしています。こういうおまじないみたいな風習があったのですね。
 次に現れるのは、まじめな巡査。医者だとなのる不思議な格好をした人物がゴミ缶を覗いているのを路地で発見し、ゴミ缶を調べてみると、そこにはさっきまで空っぽだった缶に死体を発見!
 でもこれはほんの手始め。友人のアーチボルド(ロンドン慶弔警部)にこの話を聞いたツイスト博士は、実に興味深いと思いながらも、謎は解けずにそのままになります。
 そして、新たな事件が起こり、炯眼のツイスト博士は以前の事件との関連性を嗅ぎ取ります。
 犯人と疑われる人物と、ツイスト博士たちの化かしあいの行くは予測がつけがたく、お互いにだましたつもりがばれていたり、また逆にだまされていたり、読んでいるこちらのアタマは混乱のきわみ。
 でも、そういうところがツイスト博士ものの魅力です。
 どこまで作者の意図を見破れるか!
 みなさん、挑戦しましょう。

主人公: アラン・ツイスト(犯罪学者)
場所:  イギリス、ロンドン
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小

七番目の仮説〔ハヤカワ・ミステリ1815〕 (ハヤカワ・ミステリ 1815 ツイスト博士シリーズ) (ハヤカワ・ミステリ 1815 ツイスト博士シリーズ)
ポール・アルテ
早川書房

ちょっと昔の恐怖にひたりたい方へ
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ワニと読むミステリ(魔の淵)

読むと、怪奇現象も欲がからむ。

(ヘイク・タルボット作)
 長編はたった2冊しか書いていません。
 もう1冊は、絞首人の手伝い
 出版されたのは、「魔の淵」が先ですが、ワニは、逆の順番で読んでいます。
 密室殺人です。
 今回は吹雪で外界から遮断されてしまった雪山の山荘で起こる殺人事件。
 いいですね、こういう設定。登場人物は数少なく、しかもこの人たちの中に殺人者がいることははっきりしていて、みんな誰かを疑いながらも、山荘を離れることができない。究極の密室殺人事件。
 それに、降霊会まで用意されているのですから、申し分ないです。
 伐採事業を巡って争いが起こっているのですが、その伐採は、14年前に亡くなったデザナの遺志が関係していて、勝手に木を切ることができません。なんとかこの現状を打開しようと、材木業者オグデンは、デザナの霊を呼び出して、その遺志を確認しなんとか木を切ることができるようにしようと考えます。降霊会を開こうというのですが、その霊媒を務めるのは、オグデンの妻でありデザナの元妻のアイリーンです。これだけでなにかが起こりそうでしょう。
 降霊会では、デザナが現れ、散々アイリーンを罵って色々な霊現象を起こし、さっと消えてしまいます。降霊会に参加した面々は翻弄され、なにがなんだかわからないままに降霊会は終わってしまいます。
 しかし、恐ろしいことに、霊媒のアイリーンが、頭を斧で割られて亡くなっているのが発見され、降霊会は思わぬ事件を呼んでしまいます。
 降霊会のたくらみが、のちほど謎解きされたりで、舞台裏を覗く楽しみもあります。
 探偵役は、「絞首人の手伝い」と同じく賭博師ローガン・キンケイド。
 チェコからの亡命者がいて、これがまた怪しげで、この頃の時代の感じが好きです。

 タルボットの長編はこれでおしまいのようなので、あとは短編の出版を期待します。

主人公: ローガン・キンケイド(賭博師)
場所:  カナダ、ケベック州
グルメ: なし
動物:  イヌ:ソー(グレートデン)
ユーモア: 小


魔の淵 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
ヘイク タルボット
早川書房

怪奇と密室に目がない方へ
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ワニと読むミステリ(クッキング・ママのクリスマス)

読むと、どうもウラの理由が気になります。

(ダイアン・デヴィッドソン作)
 クッキング・ママ・シリーズのカバーのデザインが変わりました。
作品の中のレシピの1つが、表紙を飾っています。このおいしそうなお菓子を作ったのは誰でしょう。
アスペンメドウは、クリスマス・シーズンです。
ゴルディのケータリング業も書き入れ時を迎え、毎日大忙しです。
翌日の図書館の朝食会の準備をしているゴルディは、何やら様子をうかがっているらしい怪しい人影をみます。それが気になりながらも、ケータリングの準備にかかりっきりのゴルディは、助けを求める声を聞きつけ、大急ぎで駆けつけると、そこには前地区検事の死体が!
前地区検事は、先の選挙で負けた後に、古地図の売買の事業を起こし、大金を稼いでいたのですが、その商談のために図書館を使っていたようです。彼にだまされたという顧客や、利用されたと憤慨する同業者やら、前妻や現在の複数の恋人など、容疑者にはことかきません。
雪が降りつもるアスペンメドウはとてもきれいに思いますが、熱帯のワニとしては見るだけ。

家族の一員とみなされているジュリアンが、とっても頼もしく、“クール”な大学生になって、ときどきゴルディのケータリングを手伝っています。今回も、襲われたりしてケガをしたゴルディに代わって、ケータリングに精をだしています。ゴルディの最愛のアーチも、ジュリアンは憧れの存在。

レシピは、最後のほうにあります。クリスマス・シーズンなので、かわいいパーティ用のお菓子もあり。

 ■ケータリング
 ゴルディと同じくケータリング業をしているマデリン・ビーンに長くお目にかかっていませんね。
 マデリンは、カリフォルニアでケータリングをしているので、ちょっと暖かい地方です。

殺人現場で朝食を
 このとき、マデリンの恋人が別れ話を持ちかけてきていたのでした。その後がとても気になりだしました。

主人公: ゴルディ・シュルツ(<ゴルディロックス・ケータリング>の女主人)
場所:  USA、コロラド州アスペンメドウ
グルメ: 料理、お菓子
動物:  イヌ:ブラッドハウンド(ジェイク)
     ネコ: 茶と白の長毛猫(スカウト)
ユーモア: 中


クッキング・ママのクリスマス (集英社文庫)
ダイアン デヴィッドソン
集英社

おなかの空いている方に
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ワニと読むミステリ(ディミティおばさま現わる)

読むと、一家に一幽霊がほしい。

(ナンシー・アサートン著)
寝る前にお母さんが話して聞かせてくれたお話。
もう暗唱できるくらいに大好きで、どれだけ心の支えになったかわからないくらいの素敵なお話、ディミティおばさまの冒険。
それがある日、そのディミティおばさまの訃報を知らされ、しかも遺言状により、夢のディミティ邸に出向くことになるロリ。
ディミティ邸では、不思議なことがたびたび起こります。暖炉に火が入って、部屋があたためられていたり、ロリの大嫌いな人物が来たら、急に暖炉が詰まって煙だらけになったり。
元気で優しくていつも楽しいことばかり発見していた素敵なディミティおばさまに、悲しみや悩みがあったとはとても想像できませんでしたが、戦争中の運命の恋が、ディミティおばさまに一生続く悲嘆をもたらしたのでした。
登場する人たちは、みなとても良い人たちで、それぞれの愛があるのですが、その愛情が悲しみの元になるのが、読んでいて胸に迫ります。ワニは、ちょっと泣けてしまいました。

もう14冊も出版されているそうです。
どうしてこんなに日本での翻訳が遅れたのでしょうか。
たいへん残念でたまりません。すべて読んでしまいたいです。
しばらくしたら2冊目が出そうなので、しっかり見張っていましょう。

最後に、「ベスのオートミール・クッキー」のレシピあり。ワニも、幽霊に手伝ってもらったら、もう少し上手にクッキーが焼けるかも。

■幽霊がでるミステリといえば
 アリス・キンバリー 
   昔この書店で殺された私立探偵が、書店に現れます。
   幽霊探偵の5セント硬貨
   幽霊探偵とポーの呪い
   幽霊探偵と銀幕のヒロイン
 
キャロライン・ヘインズ 
  豪邸ダリアハウスには、お屋敷付きの幽霊ジティがいます。火の車の豪邸をなんとかしなくちゃね。
   ダリアハウスの陽気な幽霊
   
主人公: ロリ・シェパード(派遣社員、主人公)
場所:  イギリス、コッツウォールド地方フィンチ
グルメ: お菓子
動物:  なし
ユーモア: 中

ディミティおばさま現わる (ランダムハウス講談社 ア 5-1 優しい幽霊 1)
ナンシー アサートン
ランダムハウス講談社

ちょっと泣きたい人に
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ワニと読むミステリ(ブラッドオレンジ・ティーと秘密の小部屋)

読むと、金もうけになると人格も変わります。

お勧めした本(そうでない本も)を買っていただいた方、ありがとうございます。
シャム猫ココ・シリーズを大量にお求めいただいた方もあるようで、きっと楽しんでくださったと思います。ココ・シリーズの1巻目はなぜか暗いのですが、ココとクィルの出会いの巻ですので、その後を期待しながら読んでください。


(ローラ・チャイルズ作)
 チャールストンの歴史地区に古いお屋敷の寄贈がありました。
 そのお屋敷のお披露目で、ティモシー率いる楽団のコンサートが催され、セオドシアのインディゴ・ティーショップはお茶をふるまっています。デレインは、このお屋敷の修復費用の寄付を募るべく、名士たちにすりよってなんとかお金をださせようとします。なかなかの辣腕です。
 ティモシーたちの演奏が終わったところで、ドレイトンの友人でもあるデュークが、殺害されているのが発見されます。
 セオドシアは、デュークの若い妻コーキーとデレインに泣きつかれて、あちこち調べて回ることになります。
 古いお屋敷と聞いただけで、わくわくしますね、期待どおりに隠し部屋がありますよ。秘密の忍者村みたいなからくりの出入り口があり、あっと思ったら壁の反対側に来ています。
 パティシエのヘイリーが、レシピの出版でだまされそうになります。
 これまでセオドシアがつきあっていた弁護士のジョリーは遠くへいってしまい、セオドシアはどうするのでしょう。
ちょっと皮肉だけどセオのことを案じている刑事のバート?
それともビストロのパーカー?

 これだけは言っておきます。
 セオの愛犬アールグレイが誘拐されます!

 いつものように、ドレイトンによる紅茶のウンチクと、お菓子のレシピがあります。

 ■ブラッドオレンジ
 日本ではそのままの訳で、血みかんとも呼ばれるようです。
 イタリア産の、皮と果肉にアントシアンの赤い色素を生じる品種だそうです。
 ヨーロッパではこの品種が主流だったのですが、今はネーブルやバレンシアがとってかわっているそうです。
 ジュースも販売されているようです。飲んでみたいですね。

主人公: セオドシア・ブラウニング(インディゴ・ティーショップのオーナー)
場所:  USA,サウスカロライナ州チャールストン
グルメ: ティとお菓子
動物:  犬:アールグレイ(セオドシアの愛犬、セラピー犬)
ユーモア: 中


ブラッドオレンジ・ティーと秘密の小部屋 (ランダムハウス講談社 チ 1-7) (ランダムハウス講談社文庫)
ローラ チャイルズ
ランダムハウス講談社

紅茶とお菓子に目がない方に
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ワニと読むミステリ(鑢)

読むと、嫉妬も大きな動機です。

(フィリップ・マクドナルド作)
 鑢(やすり)って、こんな字を書くんですね。
 1924年に出版されているので、ずいぶん古いです。こういう幻の作家たちの作品が復刊するのは、うれしい限りです。どんどん出版してもらいたい。
 大蔵大臣のジョン・フードがその邸宅で殺されているのが発見されます。凶器は、鑢。
 鑢ですよ。
 探偵役は、アントニイ・ゲスリン大佐。梟(アウル)紙から依頼されて現場にのりこんでいくのですが、まだのんきな時代なので、殺害現場にも自由に出入りすることができます。このあたりは、ずいぶんと現在のミステリと違うなぁと思ってしまいました。
 犯人を特定する証拠も、指紋くらいです。
 こういう時代のミステリのほうが、その推理の過程を味わうことができるので、ワニは好きです。
 ちょうどこのころから、読者への挑戦、フェアプレイのミステリがでてきて、ゲスリン大佐ものはその嚆矢だそうです。手掛かりはあちこちにちりばめられています。
 それでエラリー・クイーンを思い出してしまいました。
 1932年 The Rasp マイケル・パウエル監督により映画化されているそうです。

 ■熊鍵亭
 いつも思うのですが、イギリスの酒場の名前って、どうしてこんな不思議な名前なんでしょうね。
 きっと何か元になる話とかあるのだと思うのですが、残念ながらわかりません。

主人公: アントニイ・ゲスリン(大佐。名探偵)
場所:  イギリス、ロンドンとその郊外
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小


鑢―名探偵ゲスリン登場 (創元推理文庫 (171‐2))
フィリップ・マクドナルド,吉田 誠一
東京創元社

幻の作家に会いたい人に
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ワニと読むミステリ(夜の声)

読むと、どこかに絶対あると思います。

(W・H・ホジスン作)
 あ、これだ!っと、とてもうれしかったです。
 8編の短編集です。
 最初のお話が、本の題名と同じ「夜の声」。
 知ってる人もほんとに少ないと思いますが、古い日本映画の「マタンゴ」、これの元になったお話ですね。
映画では、船が漂流しある島に流れ着くのですが、そこのキノコを食べると、だんだんキノコになっていくというもので、必死にキノコを食べないようにがんばるのですが、食糧はなくなるしキノコはおいしいしで、どうしてもキノコに手が伸びてしまいます。島には先に流れ着いて、キノコになった人たちがいて、襲ってきたり。ワニ好みの映画です。
 DVDがでてるみたいなので、ぜひ見てください。
 
 その他、海に関連した不思議なお話ばかりです。
 とても古い難破船に近づいて乗船してみると、その船はカビに覆われていて、しかも意思のあるカビのよう。カビに襲われたくないです。
 後方にいた船が、難破船らしい古い船に近づいていたところ、夜に激しい銃撃戦の音がして、銃を発砲している光が何回も見えます。船で乗組員の反乱でも起こったのかと、ボートを出して様子を見に行くと、その船には人影がなく、なにやら怪しい物音が船倉から聞こえて、圧倒的数で襲ってきます。
 
 ドキドキして、やめられないお話ばかり。

主人公: いろいろ
場所: 地球の海
グルメ: なし
動物:  いろいろ、怪物もあり
ユーモア: いろいろ



夜の声 (創元推理文庫 (536‐1))
W・H・ホジスン,井辻 朱美
東京創元社

海と怖いお話が好きな人に
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ワニと読むミステリ(マンハッタン物語)

読むと、東京にも同じようにいろいろな地区があります。

(ローレンス・ブロック編)
 15人のベストセラー作家による短編集です。
 いずれも、ニューヨークのある地区にちなんだミステリです。
 たとえば、
    見物するにはいいところ  ジェフリー・ディーヴァー 
これは、ヘルズ・キッチンあたりのお話です。
 ニューヨークに住んだことはなくても、それぞれのお話を読むと、なんとなくその地区の雰囲気が伝わってくるような気がします。
 トマス・H・クック、ジョン・ラッツなど。
 最初にニューヨークのどのあたりの話なのか、地図がついていますのでわかりやすいです。
 ワニとしては、ジョン・ラッツの「ランドリールーム」が気に入りました。連続殺人なんですけど、なんだかユーモアも感じられて。
 
 きっとお気に入りの1篇が見つかるでしょう。

主人公: いろいろ
場所:  USA、ニューヨーク
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: いろいろ


マンハッタン物語 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション) (ザ・ミリテリ・コレクション)
ローレンス・ブロック 編
二見書房

ちょっと都会にひたりたい人に
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