海外ミステリ専門書店。特に、イヌ、ネコ、その他の動物が活躍するのが好き。グルメも紹介。
ミステリ専門書店(翻訳もの限定)
ワニと読むミステリ(結婚は殺人の現場)
![]() | 結婚は殺人の現場 (創元推理文庫) |
エレイン・ヴィエッツ | |
東京創元社 |
![]() | Just Murdered: A Dead-End Job Mystery |
Elaine Viets | |
Signet |
読むと、誰でも動機があって機会もあるがそれを利用できるのは?。
(エレイン・ヴィエッツ著)
ヘレンの転職シリーズ第4弾。今回はブライダルサロンに勤めています。
ドレスを選びに来る母・娘は次から次へと試着してヘレンは装飾過多の重たいドレスを運ぶのに四苦八苦。たまにはドレスの飾りでケガをすることも。中でも最悪なのは母キキと娘デジレの親子です。キキは娘よりも結婚式で目立とうとしています。当日、結婚式が始まっているというのになぜかキキが現れません。ヘレンがあたふたとドレスのお世話をしているとキキの死体を発見してしまいます。第一発見者になってしまったヘレンはその前にキキと言い争いをしていたので容疑者にされ警察の取り調べをうけますが逃亡者のヘレンとしては困りますね。事件は結婚式場で起こったので多くの人が出入りしており、花嫁や花婿もキキと争っていたり、キキの元夫も憎しみを隠そうともしていないところから容疑者にはことかきません。おまけにヘレンは恋人になりかけのフィルとの間にも問題をかかえ、〈ザ・コロナード〉のプールサイドでのお楽しみにも参加する気になりません。ヘレンは殺人と恋愛問題とうまく解決できるのか!
もうヘレンのシリーズも第4弾なのですね。毎回転職先の内部事情がおもしろいですが、今回はブライダルサロンで、結婚前の花嫁やその母の様子が実におもしろいです。なかなかドレスを決めることができない花嫁、豪華だけれど自分に似合わないドレスを選ぶ花嫁、花嫁より目立とうとする母、などなど、ブライダルサロンに来るさまざまな人たちがおかしいです。
〈ザ・コロナード〉の大家マージョリー(76歳)が優雅にダンスを踊るところは拍手をしたくなります。2C号室に越してきたダンス教室を経営する男性はなかなかの男前のようで呪われた2C号室もついに呪いが解けたかと思われましたがやはりそうは簡単な話ではないのがまたいいですね。マージョリーもスクリュードライバーを作るだけが能じゃない。
フィルが妻であるカントリー歌手のケンドラに振り回されるのはちょっと情けないですが、フィルを信じてあげられないヘレンも重たい過去のせいですね。
今回もオキナインコのピートは元気で、ヘレンの飼い猫サムはお腹を空かせています。
http://www.elaineviets.com/new/Misc/bio.asp
■既刊
ヘレンの転職はこのような経過をたどっています。
死ぬまでお買物 ← ブティックの店員
死体にもカバーを ← 本屋の店員
おかけになった犯行は ← 電話のセールス
次はペットショップのようです。
主人公: ヘレン・ホーソーン(ブライダルサロンの店員)
場所: USA、フロリダ州フォートローダーデール市
グルメ: なし
動物: トリ:オキナインコのピート(ペギーのペット)
ネコ:サム
ユーモア: 中
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