ワニと読むミステリ(ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器)

(ポール・アダム著)


クレモナのヴァイオリン職人のジャンニと、友人のクレモナ警察のアントニオのコンビによるシリーズ3作目です。いつも通り音楽の知識もいっぱいです。
リカルド・オルセンはノルウェーの名の知れたヴァイオリン職人で、20年前のジャンニの弟子でした。クレモナのイベントに来てジャンニたちと再会しますが、その夜、運河で死体で発見されます。どうも事故ではなさそうです。そして彼が持ってきたハルダンゲル・フィドルが消えています。それは優美に装飾され、ミステリアスな美しい若い女性の彫刻がほどこされています。
ジャンニは恋人のマルゲリータそしてアントニオとともに、リカルドの葬儀に参列するためにノルウェーに行き事件の謎に迫っていきます。

「訳者あとがき」によると、“このシリーズの熱心な支持者である日本の読者のリクエストにこたえるかたちで、日本むけに特別に書きおろされた作品”だそうです。うれしいですね。
クレモナといえば新型コロナウイルスで多くの被害者をだした都市ですね。クレモナ在住の日本人ヴァイオリニストの横山令奈(Lena Yokoyama)さんが地元の病院の屋上で演奏、その様子がYouTubeなどを通して世界中に流れ、大きな感動の渦を巻き起こしました。
ジャンニたちはそんな街でどう過ごしていたのでしょうか。それが書かれるときがあるのでしょうか。
ノルウェーでは、グリーグの家トロルハウゲンやコーデー・ベルゲン美術館を訪れますがいずれもとても興味深いところのようです。一度は行ってみたい。
それにしても、ハルダンゲル・フィドルという楽器を初めて知りました。

■ハルダンゲル・フィドル

ノルウェーの国民的楽器で、ハルダンゲル地方で生まれた民族楽器だそうです。日本でもいくらかの演奏家の方があるようですが、残念ながら聞いたことがありません。残念!機会があったらぜひ聞きたいです。

■既刊
1.ヴァイオリン職人の探求と推理 ヴァイオリン職人の探求と推理
同業者で親友のトマソが殺害されますが、彼は前の週に、イギリスへ”メシアの姉妹”と言われるヴァイオリンを探しにいっていた。
2. ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密
   ジャンニのもとに一挺のグァルネリが持ちこまれた。天才演奏家パガニーニ愛用の名器”大砲(イル・カノーネ)”で、コンクールの優勝者エフゲニーがリサイタルで弾く予定だった。

主人公:  1.ジョヴァンニ(ジャンニ)・カスティリョーネ (ヴァイオリン職人)
      2.アントニオ・グァスタフェステ  (クレモナ警察の刑事)
場所:  イタリア、クレモナ
     ノルウェー、ベルゲン
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(泥棒はスプーンを数える)

泥棒はスプーンを数える (集英社文庫)
ローレンス・ブロック
集英社←AMAZONで買う


The Burglar Who Counted The Spoons (Bernie Rhodenbarr 11)
クリエーター情報なし
Orion (an Imprint of The Orion Publishing Group Ltd )
←AMAZONで買う

(ローレンス・ブロック著)

古書店主で泥棒のバーニイ・ローデンバーはスミス氏なる人物からある博物館に収蔵されるフィッツジェラルドの原稿を盗むよう依頼されます。バーニイにとっては簡単な仕事です。次の仕事も依頼されますがこれはなかなか厳重な場所で、バーニイといえども侵入が難しく少々工夫が必要です。そうこうするうちに刑事のレイがやってきてバーニイの専門家としての意見を聞きたいと言って事件現場に連れ出します。贅沢な家で老婦人が殺害され部屋が荒らされているのですが、泥棒バーニイの目で見るとなんだか不可解。老婦人の4人の子どもたちはそれぞれ金銭的な問題を抱えているらしい。バーニイはボタンにこだわる依頼人の要望をかなえるべく努力しながら、殺人事件にも巻き込まれていきます

2007年に「泥棒は深夜に徘徊する」が出版されて以来久々のバーニイ・ローデンバーのシリーズ11作目です。陽気な泥棒バーニイ・ローデンバーとその親友でレズビアンのキャロリン・カイザーは代わり番こにランチを買っていろいろなことを話しあっていますが、その軽妙なやりとりはいつまでも聞いていたいです。二人は協力して、アパートや博物館に忍び込みフィッツジェラルドの手書き原稿やらを失敬するわけですが、依頼者の蒐集家というのは欲望に際限がないですね。ボタンの蒐集から始まってボタンの名前にまで蒐集を広げていくわけですから。
なかなか立証が難しい事件ですが刑事のレイによる解決策は現実的な方法かもしれません。
バーニイの書店猫ラッフルズは相変わらず自由気ままに動き回っています。かわいいですね。

■泥棒探偵バーニイのシリーズ
もう11作目なんですね。
1.泥棒は選べない 
2.泥棒はクロゼットのなか 
3.泥棒は詩を口ずさむ 
4.泥棒は哲学で解決する 
5.泥棒は抽象画を描く
6.泥棒は野球カードを集める 
7.泥棒はボガートを夢見る
8.泥棒は図書室で推理する 
9.泥棒はライ麦畑で追いかける 
10. 泥棒は深夜に徘徊する

■書店ネコ
書店ネコはいろいろいます。
幽霊探偵とポーの呪い
本の町の殺人
サイン会の死
本を隠すなら本の中に
書店猫ハムレットの跳躍
書店猫ハムレットのお散歩
書店猫ハムレットの休日
書店猫ハムレットのうたた寝

主人公: バーニイ・ローデンバー  古書店主兼泥棒
場所:  USA、ニューヨーク
グルメ: なし
動物:  ネコ:ラッフルズ(バーニイの書店ネコ)
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(巡査さん、事件ですよ)

巡査さん、事件ですよ (コージーブックス)
リース・ボウエン
原書房


AMAZONで買う
(リース・ボウエン著)

エヴァンズ巡査のシリーズの始まりです。
エヴァン・エヴァンズ巡査は凶悪犯罪に満ち溢れる大都会から遠くはなれ、ウェールズの小さな村での牧歌的な生活を夢見ていました。ただし、連続殺人が起きて愛すべきちょっと変わり者の人たちが容疑者になるまでは。
小さな村では2つの教会が信者の獲得に争っており、バーのウェイトレスは色っぽくて、そして村人はエヴァンズ姓だらけ、肉屋のエヴァンズ、牛乳屋のエヴァンズ、郵便屋のエヴァンズとか。
エヴァンズ巡査は平穏な村の生活に満足していたのですが、都会と同じ残忍な事件現場に呼び出されます。2人のハイカーが山道で死んでいるのが発見されたのだ。
エヴァンズ巡査は牧師の妻からの苦情、菜園が荒らされた、パイが盗まれたなども捜査しつつ事件解決に奔走します。

リース・ボウエンによる新キャラクターのシリーズ1作目です。都会の警察からウェールズの小さな村に異動してきたエヴァンズ巡査は牧歌的な生活をしようとしたのに期待は裏切られ、殺人事件が起ってしまいます。よくある展開で都会からきた警察官は田舎の警察官の意見をなかなか聞かないということで独自調査を始めます。
シリーズ1作目ということで村人たちの紹介がなかなか興味深いです。大家のミセス・ウィリアムスは世話焼きのお料理上手でいかなるときもエヴァンに食事をさせようとするし、パブのウェイトレスのベッツィは胸を強調する露出の多い格好で強引に迫ってくるし(独身男性が少ないですからね)、一つの教会の牧師の妻はもうひとつの教会の妻を品評会で賞をもらったトマトを踏み荒らしたのだのパイを盗んだだのと非難するし、醜い外観の宿屋の支配人は態度がでかくて威圧的だし、この人たちがどういう役割をしていくのかとても楽しみです。

■貧乏お嬢さまのシリーズ
リース・ボウエンのもう1つのシリーズです。
ジョージアナ(ジョージー)はラノク公爵令嬢ですが大変な貧乏暮らしです。
貧乏お嬢さま、メイドになる
貧乏お嬢さま、古書店へ行く
貧乏お嬢さま、空を舞う
貧乏お嬢さま、吸血鬼の城へ
貧乏お嬢さまと王妃の首飾り
貧乏お嬢さまのクリスマス
貧乏お嬢さま、ハリウッドへ
貧乏お嬢さまと時計塔の幽霊

■ウェールズといえば
昔むかしの物語 ← アリサ・クレイグ作のジェネット・リース(ジェニー)、騎馬警官隊警部の妻、のシリーズ。ジェニーたちはウェールズを訪れベルテイン祝祭の日に事件が起ります。

エリス・ピーターズ作の修道士カドフェルのシリーズ。カドフェルはウェールズの生まれで所属する修道院はウェールズとの国境付近にあります。


主人公: 1.エヴァン・エヴァンズ  スランフェア村の巡査
場所:  イギリス、ウェールズ
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(節約は災いのもと)

節約は災いのもと (創元推理文庫)
エミリー・ブライトウェル
東京創元社

Mrs Jeffries Takes Stock (Mrs.Jeffries Mysteries)
Emily Brightwell
C & R Crime


ワニと読むミステリ(節約は災いのもと)

(エミリー・ブライトウェル著)

ウィザースプーン警部補は難しい事件に直面しています。家政婦のジェフリーズ夫人の助けがあっても。被害者は詐欺師ではないかと疑われていて、どうも大株主たちをだましていたようだがそれはつまり彼らに強い殺人の動機があったということです。事件に乗り出したジェフリーズ夫人は殺人と巨額の資金問題の両方に取り組まなくてはなりませんが、いくら彼女でもすべてのつじつまを合わせるのは難しそうです。
このヴィクトリア朝の殺人事件を扱うシリーズは、ロンドン警視庁の警部補ウィザースプーンとその家政婦のジェフリーズ夫人、ハウスメイド、料理人、従僕や馭者などの連係プレーでなりたっています。彼らは事件解決のためそれとなくウィザースプーン警部補の後押しをしてロンドン中を駆け回ります。

ウィザースプーン警部補が節約を言い出して、大変なことになっています。ちょっとした投資の失敗に気弱な警部補が過剰反応し極端な緊縮財政を言い出したのです。料理人のグッジ夫人は美味しい料理が作れず、ハウスメイドや馭者たちも暗い表情です。
今回はアメリカの銀鉱山への投資を巡っての犯罪です。ヴィクトリア朝のロンドンでは新世界のアメリカの鉱山への投資話がたくさんあったようです。そのうちいくつかは本物だったのでしょうがインチキも相当数あったのでしょう。
節約料理の指南書としては『労働者階級のための気取らない料理の本(著者:チャールズ・エルミー・フランカテリ)』があります。どんな料理なのか興味津津。作れそうもありませんが。 

■既刊

これまで
家政婦は名探偵
消えたメイドと空家の死体
幽霊はお見通し
が出版されています。

主人公: ジェラルド・ウィザースプーン(ロンドン警視庁の警部補)
ヘプシバ・ジェフリーズ(ウィザースプーン家の家政婦)
グルメ: なし
動物:  イヌ:フレッド(雑種。ウィギンズ(従僕)のイヌ)
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(アガサ・レーズンとカリスマ美容師)

アガサ・レーズンとカリスマ美容師 (コージーブックス)
M・C・ビートン
原書房

Agatha Raisin and the Wizard of Evesham
M.C. Beaton
Constable Crime

(M・C・ビートン著)

ご婦人たちはみんなミスター・ジョンのことをカラーリングの魔術師だとうわさしています。アガサは白髪をいく筋か見つけたので大慌てでうちで毛染めをしましたが白髪が紫色に染まってしまったので、そのハンサムなイヴシャムの美容師のところへ飛んでいきました。魅力的なミスター・ジョンはアガサの髪を美しく整えるだけでなく、デートに誘ってきます。どうやらアガサに気があるらしい、とアガサは喜びますが同時に誰かを強請っているのではとの疑いも持ちます。ミスター・ジョンとの楽しい未来を思い描くアガサでしたが、彼がサロンで毒殺されるとまたアガサは殺人事件に巻きこまれてしまいます。ミスター・ジョンのたくさんの女性客たちは隠したい秘密があるようで、アガサは素人探偵として首を突っ込みますが、アガサ自身が困ったことに。

アガサ・レーズンのシリーズ8作目です。今回はアガサが恋心を寄せる隣人のジェームズは旅行で不在。その代り准男爵のサー・チャールズ・フレイスが相棒となって一緒に事件解決に奮闘します。しかしチャールズのシワイこと!いつでもアガサから煙草をもらおうとし、アガサの家に泊まって、タクシー代もアガサ持ち。おまけにチャールズの若い女性とのデートを見せつけられちょっとむかつきます。アガサの周りの男たちはどうも自分勝手でアガサにたかろうとするヤツばっかりみたいですね。しかしアガサはそんなことではめげません。自立した女性としてしっかり自分の生活は守っています、それと2匹のネコ、ホッジとボズウェルも。最後は旅行から帰ってきたジェームズと、アガサのご機嫌を取り戻そうとするチャールズの鉢合わせで終わりますが、次回作の幕開けは波乱含みかも。

■既刊
いつのまにかもう8作も出ています。
アガサ・レーズンの困った料理
アガサ・レーズンと猫泥棒
アガサ・レーズンの完璧な裏庭

主人公: アガサ(アギー)・レーズン(元PR会社経営者)
グルメ: なし
動物:  ネコ:ホッジ(サバトラ猫)、ボズウェル(トラ猫) (両方アガサの飼い猫)
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(幽霊はお見通し)

幽霊はお見通し (創元推理文庫)
エミリー・ブライトウェル
東京創元社

The Ghost and Mrs Jeffries (Mrs.Jeffries Mysteries)
Emily Brightwell
C & R Crime

読むと、怪しいことは信じてはいけない。

(エミリー・ブライトウェル著)
ヴィクトリア朝の殺人事件シリーズ3作目。スコットランドヤードの温厚な警部補ウィザースプーンはまたも難解な殺人事件を担当することになります。とほうにくれる警部補ですが、彼には強力な助っ人、家政婦であるジェフリー夫人とハウスメイドたちがいます。機転のきくジェフリー夫人は事件解決めざして人の良いウィザースプーンをそーっとみちびいていきます。さて、今回、新年早々ホッジス夫人は最初の交霊会で死を予見されます。その占いは現実となり、事件を担当するのはウィザースプーン警部補です。良い年でありますようにと祈った彼の願いは裏切られ、年初から殺人がらみの犯罪で、彼は深いため息に埋もれています。

ヴィクトリア朝が舞台のミステリですが、この頃心霊研究が流行っていたようです。シャーロック・ホームズの生みの親のコナン・ドイルも心霊研究にこっていたころだそうです。家政婦のヘプシバ率いる探偵団にクルックシャンク夫人(アメリカ人の未亡人)も加わることになりました。夫人の執事のハチェットは心配のタネが増えましたが夫人に忠実に仕え、夫人に危害が及ばぬように、また夫人が無茶をしないようにしっかりと見張っています。頼もしいですね。 この事件では、お金持ちの夫人をだまそうとするのですがなかなか手がこんでいて、現代の劇場型のオレオレ詐欺みたいな感じかもしれません。ウィザースプーン警部補を助ける捜査中に従僕のウィギンズは野良イヌと仲良しになってしましい一緒に張込みをすることになります。イヌはフレッドと名付けられますが、次の作品でも活躍するか心配です。かわいい!

■既刊
これまで2作出ています。
家政婦は名探偵 → 開業医が殺害されます
消えたメイドと空家の死体 → 年若いメイドが行方不明になります
ウィザースプーン警部補を支える従僕たちの活躍がまだまだ続いてほしいです。

主人公: 1.ジェラルド・ウィザースプーン(ロンドン警視庁の警部補)
2.ヘプシバ・ジェフリーズ(ウィザースプーン家の家政婦)
場所:  イギリス、ロンドン
グルメ: なし
動物:  イヌ:フレッド(雑種)
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(プラム・ティーは偽りの乾杯)

プラム・ティーは偽りの乾杯 (コージーブックス)
ローラ・チャイルズ
原書房
940円+税
Steeped in Evil (A Tea Shop Mystery)
クリエーター情報なし
Berkley
847円+税
読むと、本物を見分けましょう。

(ローラ・チャイルズ著)
セオドシア・ブラウニングはこれまで自分がワイン通だとは考えたこともありませんでした。お茶については非常に詳しいですが。しかしチャールストン郊外の高級なナイトホール・ワイナリーでのおしゃれな試飲パーティには興味があります。楽しい夕べはワイン樽から死体が転がり出たことで悲惨な結果になってしまいました。ワイナリーの経営者の息子ジョーダン・ナイトが殺害されていたのです。警察の捜査に不満なナイトは、セオドシアにドレイトン(セオの店インディゴ・ティーショップのティー・ブレンダ―)を通じて助けを求めてきました。酒の中に真実ありとは言うものの、ワイナリーの誰もかれもがウソをついているようです。パーティの参加者リストをじっくりと観察すると、セオは数人の容疑者を見つけることができました。

今回はワイナリーが事件現場です。まだ新しいワイナリーはなかなか経営も困難なようで、新しいワインを売り込むというのも大変な労力がかかるものですね。ブドウ畑をどう育てていくのかちょっと知識を得ました。
チャールストンの街は芸術散歩のイベントの真っ最中ですが、街を盛り上げるために常にいろいろな催しがあるのは大したものですね。
今回もヘイリー(シェフ兼パティシエ)はユニークで美味しそうな料理を考案します。
レシピあり。

■既刊
インディゴ・ティーショップのシリーズはもう15冊目だそうです。いつのまにこんなにたくさんの作品がでたのでしょうか。
  ダージリンは死を招く
  グリーン・ティーは裏切らない

スザンヌ・デイツ、卵料理の店「カックルベリー・クラブ」の経営者が主人公のシリーズもあります。
  あつあつ卵の不吉な火曜日

主人公: セオドシア・ブラウニング(インディゴ・ティーショップのオーナー)
場所:  USA、サウスカロライナ州チャールストン
グルメ: ティーとお菓子(レシピあり)
動物:  イヌ:アールグレイ(セオドシアの愛犬、セラピー犬)。ダルメシアンとラブラドールのミックスのダルブラドール
ユーモア: 中


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ワニと読むミステリ(モデル探偵事件録)

モデル探偵事件録: アクセル、パリを駆け巡る (ハヤカワ・ミステリ文庫“my perfume”)
カリーナ・アクセルソン
早川書房

Model Under Cover ? A Crime of Fashion: Model Under Cover (Book 1)
Carina Axelsson
Usborne Publishing Ltd


読むと、近くの動きはわかりづらい。

(カリーナ・アクセルソン著)
ファッション界の最もスタイリッシュな探偵アクセル・アンダーソンの活躍するミステリです。
長い脚をもつアクセルはファッションに心酔する家族から無理やりパリに住むファッション誌の敏腕編集者のおばのアシスタントにさせられます。しかし、アクセルが本当にやりたいことは謎を解くこと。そこでスターデザイナーのベル・ラ・リュヌが失踪したと知ったとき、アクセルはチャンスだと思いました。とてつもなく高いヒールでキャットウォークをよろよろ歩きながら、モデルの仕事に隠れて事件を解決しよう。ゴージャスなセバスチャンとトップモデルのエリーの助けを借りて、パリのファッション・ウィークの真っただ中でスターデザイナー失踪の謎に挑むアクセルですが残された時間はあまりありません。

元モデルのカリーナ・アクセルソンが著者です。モデル業界の専門用語満載で、またパリで訪れたい場所のリストでもあります。まるでパリの観光案内のように次々に見どころが変化しアクセルと一緒に名所を巡っているようです。しかしパリのいろいろな建物が地下でこのようにつながっているというのは驚きです。地下墓地もずいぶん広範囲に及ぶというのも初めて知りました。最新の自動車が高速で移動する道路のわきに古い地下墓地への出入り口が存在するというのはパリの歴史を感ずるというのと同時にちょっと不気味。
 このシリーズはまだまだ続くようでファッション用語の勉強になりそうです。
著者によるパリのお気に入りの場所も紹介されています。

■ファッションつながり
S・J・ローザンの消えた春物コレクションのスケッチを追うミステリ。
新生の街

主人公: アクセル・アンダーソン(ロンドンの女子高生。16歳)
場所:  フランス、パリ
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(蝋人形館の殺人)

蝋人形館の殺人 (創元推理文庫)
ジョン・ディクスン・カー
東京創元社

The Corpse in the Waxworks
John Dickson Carr
Macmillan USA

読むと、愛していても許せない。

(ジョン・ディクスン・カー著)
 元閣僚の娘オデットは背中を刺されてセーヌ河を流されているのを発見されます。さらにその友人の名家の娘も蠟人形館で背中にナイフが刺さった状態で“セーヌ河のサテュロス”の腕の中で発見されます。入手されたすべての手がかりは悪名高い秘密クラブに導かれますが、そこは上流階級の人たちが仮面をつけて不純な気晴らしを求めて出会うところでした。アンリ・バンコランと友人ジェフ・マールはクラブに潜入し、事件解明のために手がかりを模索します。秘密クラブと事件との関係は何なのか、そして犯人は誰なのか、パリの暗い側面を暴き出し、最後は驚きの犯人との賭けがまっています。

 アンリ・バンコラン(パリの予審判事)が探偵役のシリーズです。蠟人形館というだけで怪しい響きがしますね。それに退廃的なパリの暗い小路に人目を気にする影がちらちらするとなると事件が起こらないはずがないという気がします。こういうおどろおどろしい幕開けはさすがカーです。
 ここに出てくる仮面をつけた秘密クラブというのは実際にあったのでしょうか。パリならあってほしいですね。
巻末の鳥飼杏宇氏の解説によると、作品中に登場する予審判事とは、
  「訴追された重罪事件を公判にするかどうか決定する立場の強制捜査権を持つ司法官のこと。証拠集めなどの捜査を行う際には警察を自由に動かす権限を持ち、バンコランも彼らを手足のように使っている。」
のだそうです。日本人にはちょっとわかりにくい職です。

■既刊
アンリ・バンコランのシリーズは、
夜歩く
絞首台の謎
髑髏城
蠟人形館の殺人
四つの凶器
の5冊です。全部を新訳版で読みたいです。
カーのもう一人の巨体の探偵ヘンリ・メリヴェール卿に比べると、こちらは随分と伊達男です。

主人公:アンリ・バンコラン(パリの予審判事)
ジェフ・マール(バンコランの友人。語り手)
場所:  フランス、パリ
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小
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ワニと読むミステリ(ピカデリーの殺人)

ピカデリーの殺人 (創元推理文庫)
アントニイ・バークリー
東京創元社

The Piccadilly Murder
Anthony Berkeley
Dover Pubns

読むと、すぐにチャンスを活かせるかが成功のもと。

(アントニイ・バークリー著)
 アンブローズ・チタウィック氏がピカデリー・パレス・ホテルで見たのは、自殺か、他殺か? チタウィック氏は老婦人の死は殺人であると証言します。老婦人のコーヒーカップに何かが入れられるのを見たからです。ロンドン警視庁のモーズビー首席警部はチタウィック氏の証言をもとに、甥で遺産相続人であるシンクレア少佐を容疑者とみなしますが、彼の友人や親戚の人々は少佐はそういうことのできる人物ではないと強く訴えます。チタウィック氏はほとんど脅迫のようなかたちでこの件をもっと詳しく調べることを約束させられ、事件は見かけほど単純ではないとわかってきます。

 1929年刊。探偵役はアンブローズ・チタウィック。伯母のミス・チタウィックの相続人で伯母と同居していますが、威圧的な伯母のもと、さまざまな用事をさせられています。まったく伯母さんに逆らえないところがなんか笑えます。容疑者であるシンクレア少佐もチタウィック氏と似たような境遇で、実は少佐はある女性と結婚したのですが、ミス・シンクレアがその結婚を怒って相続人からはずすと言い出すのではないかと恐れているあたりがチタウィック氏としては大いに共感できるところです。
 いくつもの事件が重なるのですが、一部は共犯で、しかしそうでないところもあり、時間差で犯罪がすれ違ったりで、実に実に楽しめるミステリです。
 怪しい人物にはこと欠かず、犯人がだんだん絞り込まれていくのだけれども、最後はえっという感じで読後満足です。

■既刊
 アントニイ・バークリーの著作は入手困難なものが多く、これから復刊、新訳してほしいです。

ジャンピング・ジェニイ  ← 最後の真犯人の告白がたまらなく愉快です。
第二の銃声

主人公:アンブローズ・チタウィック(犯罪研究家)
場所:  イギリス、ロンドン
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(ジャック・リッチーのびっくりパレード )

ジャック・リッチーのびっくりパレード (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
ジャック・リッチー
早川書房

読むと、ちっとも思った通りでない。

(ジャック・リッチー著 小鷹信光 編・訳)
 日本オリジナル短篇集です。4つに分かれています。

  Part I: 1950年代(5篇)。
  Part II:1960年代(6篇)。 
  Part III:1970年代(10篇)。 
  Part IV:1980年代(4篇)。

 どれも意表をつく結末で、300ページを超える厚さでもどんどん読んでしまいました。実に楽しい。
 この中に、カーデュラ探偵社ものも入っているのが、ちょっと儲けた気分です。ファンタジー風、SF風の作品もあります。
 巻末の編訳者あとがきによると、この本の最後の作品「洞窟のインディアン」は遺作だそうで、注釈がついていましたので引用します。
 『リッチーの息子、スティーブから送られてきた未発表のこの作品のタイプ原稿には、「1983年8月23日に亡くなったとき、ジャック・リッチーはこの物語を執筆中だった」という注記が付されていました。そして著者名はジャック&スティーブ・リッチーの連作となっています。未完成の原稿にスティーブが手を加え、完成させたことを明らかにしたのでしょう。』
 親子二代で作られたものですね。そう聞くと余韻を感じます。
 カーデュラ探偵社ものはPart IIIにあります。「名画明暗―カーデュラ探偵社調査ファイル」。夜しか開いていない探偵社に画家を殺してくれとの依頼がはいります。ちょっとコウモリに変身すれば尾行なんて簡単なもの。、
 『地球からの殺人者』では、非常にユニークで実行が難しい処刑方法があります。
 ジャック・リッチーの作品集はこれで終わりでしょうか。それはあまりにも悲しい。もっと多くの作品を読みたいです。

■既刊
ジャック・リッチーの作品はこれまで3冊出ています。

クライム・マシン
カーデュラ探偵社
ジャック・リッチーのあの手この手
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ワニと読むミステリ(幸せケーキは事件の火種)

幸せケーキは事件の火種 (コージーブックス)
ローラ・チャイルズ
原書房

Scorched Eggs (A Cackleberry Club Mystery)
Laura Childs
Berkley

読むと、炎は遠ざけたいが結果は見たい。

(ローラ・チャイルズ著)
 スザンヌがルート66で髪を染めていると、隣の郡民生活局の建物が突然炎に包まれて燃え上がり、近くで目撃したスザンヌは呆然としてしまいます。火事は長く郡民生活局の職員として働いていたハンナ・ヴェナブルの命を奪い、彼女はカックルベリー・クラブのスザンヌたちの友人でもありました。火事には燃焼促進剤が使われていることがわかり、スザンヌ、ぺトラ、トニの3人は犯人をあぶりだすことを誓いました。スザンヌはこの火事と近くのカジノとの間になにか関係があると気がつき、放火犯の秘密に近づいていきます。

 今回はローガン郡のカウンティ・フェアがあるため、スザンヌは愛馬モカとともにバレルレースの練習に一生懸命で、ペトラはお菓子部門にエントリーしています。スザンヌの付き合っているサムは演劇の練習です。いつもいろいろな催しがあって楽しそうです。最初のところ、キット(カックルベリー・クラブのウェイトレス)とリッキーの結婚式に保安官がなだれこんできて新郎が容疑者として引っ立てられていくのでどうなることかと思いました。
 イヌやウマに囲まれているスザンヌですが今回は巣から落ちてしまったフクロウのヒナまで育てることになります。フクロウも事件解決にちょっと貢献します。
 今回の作品も巻末にレシピがあります。

■既刊
もうこれで6冊目だそうです。
あつあつ卵の不吉な火曜日
チェリーパイの困った届け先
ほかほかパンプキンとあぶない読書会
あったかスープと雪の森の罠

その他、インディゴ・ティーショップのオーナーのセオドシア・ブラウニングのシリーズもあります。
ミントの香りは危険がいっぱい

主人公: スザンヌ・デイツ(カックルベリー・クラブの経営者)
場所:  USA、中西部キンドレッド
グルメ: 卵料理とお菓子。レシピ有り。
動物:  イヌ:バクスター(スザンヌの愛犬、アイリッシュ・セッター)、スクラッフ(コリーとシェパードの雑種)
ウマ:モカ、フクロウ
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(マジシャンは騙りを破る)

マジシャンは騙りを破る (創元推理文庫)
ジョン・ガスパード
東京創元社

The Ambitious Card (An Eli Marks Mystery Book 1) (English Edition)
John Gaspard
Henery Press


読むと、身近なトリックは見破るのは困難。

(ジョン・ガスパード著)
 マジシャンはトランプを使った手品や子どものお誕生会のショーをやるだけではありません。ときには殺人につながるときもあります。特に手品師のイーライ・マークスが有名なメンタリストを相手取ってこれはインチキであると言い放った場合には。血塗られたダイヤのキングが殺人現場から見つかると、それは警察をイーライへと導きます。さらに霊能者が殺されて、イーライは連続殺人犯の容疑者として確固とした地位を築いてしまいます。次の犠牲者は誰なのか?イーライが恋に浮かれているあいだに、次のターゲットはトラップにはまり、イーライは知っているあらゆるトリックを使ってわが身も救おうとしますが。 
 
 マジシャンが主人公のミステリはなかなかないですね。ちょっとした種明かしもあって、興味を持って読めます。電話だけで相談を受けるという霊能者の話が出てくるのですが、支払いの方法がおもしろかったです。ネットワークに属しているどの超能力者にも使える共通チケットがあって、霊能者が電話を受けるとクライアントのアクセスコードをパソコンに入力するだけで料金はチケットから差し引かれて霊能者に入金される、というシステムだそうです。日本でもこうなのでしょうか。
 いろいろなタイプの霊能者やマジシャンがあってその違いを知るだけでも楽しいです。
 イーライ・マークスのシリーズはすでに3作あり、2作目は撮影現場が舞台だそうです。低予算の長編映画を6本も制作しているジョン・ガスパードですからミステリのなかでもそれが生かされているだろうと期待が膨らみますね。

主人公: イーライ・マークス(マジシャン)
場所:  USA、ミネソタ州ミネアポリスとセントポール
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(不思議なキジのサンドウィッチ )

不思議なキジのサンドウィッチ (創元推理文庫)
アラン・ブラッドリー
東京創元社

The Dead in Their Vaulted Arches: A Flavia de Luce Novel
Alan Bradley
Bantam

読むと、近づくものは油断がならない。

(アラン・ブラッドリー著)
 
 1951年の春、11歳の化学大好きな探偵少女フレーヴィアは、長く行方不明だった母ハリエットの帰還を家族とともに駅で待っています。そこにはハリエットを偲ぶ村の人たちとともにウインストン・チャーチルの姿も見られます。イギリスの村ビショップス・レーシーに汽車が到着するときに、背の高い見知らぬ男がフレーヴィアに近づいてきて謎のメッセージを彼女の耳にささやくのです。その直後、男は死んでいました。群衆の誰かに押され、列車の下敷きになっていたのです。いったい彼は誰なのか?彼の言葉は何を意味しているのか?なぜフレーヴィアに? ド・ルース家の古びたバックショー荘でフレーヴィアは秘密の場所に隠されていたフィルムのリールを発見し、それを手がかりにしてド・ルース家の秘められた歴史を解きほぐしていくことになります。そしてハリエットの愛した陽気な気分号も弔問に訪れ、フレーヴィアは空へと飛び立ち壮大な眺めの中に殺人者の姿を見出します。

 本の帯に「大団円!」とあったので、これはフレーヴィアのシリーズが終わってしまうのかと懸念しがっかりしてしまいましたが、安心してください、まだまだ続きます。春にはすべての謎が解けるの最後で行方不明だった母ハリエットが見つかったという衝撃的な父の言葉で終わるのですが、この作品ではハリエットの死の真相のみならずハリエットが戦時中にいかに勇敢な活躍をしていたかということが語られます。ちょっとびっくり。そしてフレーヴィアのおばフェリシティも諜報活動に関係していたらしいこともしめされ、フレーヴィアはフェリシティから重要な任務を知らされます。話は思わぬ方向に向かいますね。
 今回はハリエットの死の真相について解き明かすのがメインで、さらにハリエットの愛した陽気な気分号も登場しド・ルース家のいろいろな過去も語られ、フレーヴィアが少しも気がつかないところで父の支援があったことなどちょっと感動ものです。フレーヴィアがいろいろな人からお母さんにそっくりだと言われて涙するあたりはこれまでの作品でフレーヴィアだけが母のぬくもりを知らないで寂しい思いをしていたのでなんだかこちらまで涙です。今回は謎解きの要素は希薄ですが、これからのフレーヴィアにつながると思えば納得です。劇的に世界が変わり新しい教育をうけることになるフレーヴィアの次の作品が楽しみです。次作ではフレーヴィアは12歳になっているそうです。新しい環境でのお話はどんなものでしょうか。

■既刊
 これまで5作品あります。
人形遣いと絞首台
パイは小さな秘密を運ぶ
水晶玉は嘘をつく?
サンタクロースは雪のなか
春にはすべての謎が解ける

主人公: フレーヴィア・ド・ルース(11歳の化学好きの少女)
場所:  イギリス、イングランド
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(クーポンマダムの事件メモ )

クーポンマダムの事件メモ (ハヤカワ・ミステリ文庫“my perfume”)
リンダ・ジョフィ・ハル
早川書房

Eternally 21 (A Mrs. Frugalicious Shopping Mystery)
LindaJoffe hull
Midnight Ink

読むと、ショッピングモールはなんでもあり。

(リンダ・ジョフィ・ハル著)
 マディはクーポンを駆使して家計費を節約中。ちょっと前まではセレブ夫人として値段には無頓着だったのに。が、夫のフランク・ファイナンス・マイクルズ、町で有名な財産管理の権威、が投資詐欺にあい、家族の貯金を失ってしまったのです。家計は火の車。マディは経済的にまったく問題ないというふりをしていますが、実はクーポンを駆使して家計を切り詰めているのです。クーポンマダムの名前で節約サイトを始めてみると、ウェブサイトは大ヒットで節約のヒントを求める人たちであふれています。マディがクーポンを利用し、10代の子どもたちや親戚のためにエターナリー21で買い物をしていると、マネージャーのレイラが万引きだととがめひと悶着ありますが、そのレイラが急に倒れて息を引き取ると事態は最悪の方向に向かいます。誰からも嫌われていたレイラなので容疑者のリストは長く、しかも様々な証拠がマディを第一容疑者とさししめしているとなるとマディは自力で犯人を見つけ出さなければなりません。

 こんなにいろいろな種類のクーポンがあるとは思いもよりませんでした。使える条件も様々でとても全体を把握できそうもありません。でもこれらのクーポンをしっかり使いこなせるならばずいぶん生活費が助かるだろうなぁと思いました。と、その国の状況がわかるのが肩のこらないミステリのよいところでもあります。
 日本でもこの作品にでてくるような節約に役立つ方法はあるのでしょうが、クーポンをここまで使いこなすのはなかなか難しそうです。
 本国ではもう3作目が刊行されているようです。はやく翻訳版がでるとよいのですが。

■シリーズ
 2作目でマディはテレビ出演をはたすようです。あんなに逃げ回っていたのに何があったのでしょうか。
 
主人公: マディ・マイクルズ(またの名を〈クーポンマダム〉。匿名人気ブロガー)
場所:  USA
グルメ: なし
動物:  ネコ:チリ、アップルビー
ユーモア: 中
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