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ワニと読むミステリ(アーサー王の墓所の夢)

アーサー王の墓所の夢 (創元推理文庫)
アリアナ・フランクリン
東京創元社
1260円(価格は変わる場合があります)

Relics of the Dead: Mistress of the Art of Death 3
Ariana Franklin
Bantam Books (Transworld Publishers a division of the Random House Group)
1,255円(価格は変わる場合があります)
読むと、父と子、愛情がつらい。

(アリアナ・フランクリン著)
 1154年、グラストンベリーは大地震に襲われ、グラストンベリー大修道院も大きな被害を受けます。それから20年ばかりたった1176年に大修道院は今度は大火に襲われ焼失し、そこから2体の骨が発見されます。それは伝説のアーサー王と妃グウィネヴィアのものではないかとのうわさが流れます。ヘンリー二世は、アーサー王の遺骨であることを確かめるため、医師アデリアを差し向け、遺骨の鑑定をさせようとします。しかし、それを阻止しようとする者があり、アデリアたちに危険が迫ります。さらに、アデリアの友人エマは、息子がウルヴァーコート男爵の正式な跡取りであることを証明しようとしているその途中で消息を絶ってしまいます。アデリアには遺骨の鑑定とエマの行方を探すというもう一つの使命も加わります。

今回、アデリアは、宗教裁判所に召喚されそうになり、それから逃れるために娘アリーや召使のアラブ人マンスールを連れて住み慣れたウォータービーチの家を離れることになります。その途上で友人エマの一行に会いますが、エマは息子が正式なウルヴァーコート男爵であることを証明しその財産を相続するために城をめざしています。権利を獲得するためどうするのかというのが驚きです。エマは腕自慢の闘士を連れ、試合に臨むのです。権利を主張する者同士が、それぞれの闘士を闘わせて、勝ったものが権利を得るというシステムになっているのです。力ずく、ですね。現在の法から考えると、なんじゃそりゃ、って感じですが、そのころは当然だったわけで、その状態から現在の法制度にどのように移行していったのか、それも興味がありますね。
 次回作は、この作品で一掃したと思った盗賊の生き残りがアデリアたちをつけ狙うというのが話の一部のようで、ちょっと怖くてぞくぞくしますね。
 
■既刊
 アデリアのシリーズはたくさんありますが、ワニはあまり読んでいませんね。

ロザムンドの死の迷宮 ← 迷路が謎の1つです。


主人公: ヴェスーヴィア・アデリア・レイチェル・オルテーゼ・アギラール(医師)
場所:  イギリス、グラストンベリー
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小
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