goo blog サービス終了のお知らせ 

ワニと読むミステリ(ジャンピング・ジェニイ)

読むと、誰が何をしたかなんて誰にもわからない。

(アントニイ・バークリー著)
探偵小説黄金期のアントニイ・バークリーの作品です。
ミステリ・ファンならば、見逃せない1冊です。
1933年刊だそうですから、もう70年以上前の作品ですが、刊行の時期はまったく問題になりませんね。
探偵は、ロジャー・シェリンガム。推理は迷走し、その場の思いつきで手を加えるので、事件は本来の形とだんだん変わっていってしまいます。これでも名探偵?
ロンドン近郊にあるカントリー・ハウス“セッジ・パーク”で仮装パーティが行われています。それぞれ世に有名な殺人者か犠牲者に扮すること。ミステリ・ファンならばおなじみの殺人者の仮装が見られます。
パーティの主催者ロナルドの趣向で、屋上平屋根に3人の絞首刑を模した藁人形がぶら下がっています。
女がひとりと男がふたり。
と聞くと不気味な感じがしますが、そこはさらりとした語り口で、むしろ滑稽な感じすらします。
パーティに招かれた客の中には、自己顕示欲が異常に強く、誰彼を傷つけるウソをついてまわり、どうにも鼻もちならない女性がいます。ロジャーは興味を持ってこの女性を見ていますが、実際に話をする機会を得てみると、すぐにそれを後悔するような気分になっています。
パーティもお開きに近い頃、この女性の行方がしれず、みんなで探し回ると、絞首台で人形の代わりにぶらさがっているのが発見されます。
犯人が実行するところは最初から描写され、読者はそれを知っているのですが、この犯人が実に好人物なので、なんとかこの犯行はばれないでくれと、ロジャーの推理が進むにつれて犯人の味方をしたくなり、それだけでドキドキします。
しかし、ロジャーは、まったく別の人物を犯人と思い込み、その推定犯人を守るためにいろいろと工作をするのですが、検視審問でロジャーの予期しない人物が、せっかくロジャーが用意した他の証言を揺るがすような事実を語ったり、ハラハラします。
すっかり犯人はわかっているつもりになって読んでいるのですが、最後にとんでもない結末が待っていますよ。
こんなうれしい裏切りは大歓迎です。

アントニイ・バークリーの復刊、新訳もっと続いてほしいです。

■アパッシュダンス
 元来パリのやくざ連中が始めたふたりで踊る乱暴な踊りのことだそうです。
 たたいたり殴ったりするふりをして、男性が女性を持ち上げたり投げ出したり、女性がもがくのを持ち上げて運んだり、かなり乱暴なダンスのようです。それに対して、女性も反撃するようです。
 すさまじいです。
 
主人公: ロジャー・シェリンガム(小説家。探偵。)
場所:  イギリス、ロンドン近郊
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中

ジャンピング・ジェニイ (創元推理文庫)
アントニイ・バークリー
東京創元社

絶対読むべし
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
     
 
 
<script async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"></script> <script> (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); </script>