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ワニと読むミステリ(ピカデリーの殺人)
ピカデリーの殺人 (創元推理文庫) | |
アントニイ・バークリー | |
東京創元社 |
The Piccadilly Murder | |
Anthony Berkeley | |
Dover Pubns |
読むと、すぐにチャンスを活かせるかが成功のもと。
(アントニイ・バークリー著)
アンブローズ・チタウィック氏がピカデリー・パレス・ホテルで見たのは、自殺か、他殺か? チタウィック氏は老婦人の死は殺人であると証言します。老婦人のコーヒーカップに何かが入れられるのを見たからです。ロンドン警視庁のモーズビー首席警部はチタウィック氏の証言をもとに、甥で遺産相続人であるシンクレア少佐を容疑者とみなしますが、彼の友人や親戚の人々は少佐はそういうことのできる人物ではないと強く訴えます。チタウィック氏はほとんど脅迫のようなかたちでこの件をもっと詳しく調べることを約束させられ、事件は見かけほど単純ではないとわかってきます。
1929年刊。探偵役はアンブローズ・チタウィック。伯母のミス・チタウィックの相続人で伯母と同居していますが、威圧的な伯母のもと、さまざまな用事をさせられています。まったく伯母さんに逆らえないところがなんか笑えます。容疑者であるシンクレア少佐もチタウィック氏と似たような境遇で、実は少佐はある女性と結婚したのですが、ミス・シンクレアがその結婚を怒って相続人からはずすと言い出すのではないかと恐れているあたりがチタウィック氏としては大いに共感できるところです。
いくつもの事件が重なるのですが、一部は共犯で、しかしそうでないところもあり、時間差で犯罪がすれ違ったりで、実に実に楽しめるミステリです。
怪しい人物にはこと欠かず、犯人がだんだん絞り込まれていくのだけれども、最後はえっという感じで読後満足です。
■既刊
アントニイ・バークリーの著作は入手困難なものが多く、これから復刊、新訳してほしいです。
ジャンピング・ジェニイ ← 最後の真犯人の告白がたまらなく愉快です。
第二の銃声
主人公:アンブローズ・チタウィック(犯罪研究家)
場所: イギリス、ロンドン
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 中
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