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ワニと読むミステリ(ヴァイオリン職人の探求と推理)

ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)
ポール・アダム
東京創元社

The Rainaldi Quartet
Paul Adam
Endeavour Publishing

読むと、ヴァイオリンは金のため?

(ポール・アダム著)
 長い間行方不明になっていた値段のつけようもないほど高価なヴァイオリンを追跡する殺人ミステリです。数百年におよぶ音楽とミステリの世界をちらっとみている間に、ペースの速い激しいリズムの中に巻き込まれています。
 トマソ・ライナルディはイタリアの閑静な街クレモナに住む気取らないヴァイオリン職人です。それが無惨にも殺されてしまいます。これには伝説的な名器ストラディヴァリのヴァイオリンが関係しているようで、友人でヴァイオリン職人仲間のジャンニ・カスティリョーネは刑事グァスタフェステに協力を頼まれ事件の調査を開始します。しだいに驚くべきことの連続に巻き込まれ、謎めいた英国人の存在が見え隠れし、ジャンニはイタリアと英国にまたがる謎を解き明かしていきます。

 ヴァイオリンのウンチク満載です。有名なヴァイオリン職人たちの作ったヴァイオリンがその後どうなったのか、英国やその他のヨーロッパの国に運ばれたヴァイオリンの運命が語られていくのですが、なかなかにワクワクします。
 ヴァイオリンのコレクターが厳重な金庫にたくさんのヴァイオリンをしまいこんで誰にも見せない、触らせない、演奏もさせないというところが出てくるのですが、単に金銭的な価値があるからというのでコレクションしているのが、とても楽器としてもったいない気がします。しかし、それにしてもあのように贋作が多いというのは驚きです。それとストラディヴァリの時代とはヴァイオリンの演奏が違うので、古いヴァイオリンはその構造を変えるというのもびっくりでした。ヴァイオリンのオークションの競りもすごいですね。いろいろ教えられます。
みんないつでもどこでもワインを飲むのですが、それがとても自然で楽しんでいるのがヨーロッパだなあと思いました。これがアメリカだと少し後ろめたそうに飲んでる気がします。
 ジャンニのほんわかした感じが良いですね。気持ちよく読み進めることができるミステリです。もう次の作品は出版されているので、翻訳が出るのがとても楽しみです。早く出してほしいです。

 ■ヴァイオリンつながり
 ヴァイオリンが事件の重要な要素になるのは、ジュール・グラッセ作悪魔のヴァイオリンです。司祭が殺されヴァイオリン奏者に嫌疑がかかります。
  悪魔のヴァイオリン

 ■贋作作りというと
 こちらは絵の贋作です。ヘイリー・リンド作画家兼疑似塗装師(フォーフィニッシャー)のアニー・キンケイドが主人公のシリーズです。アニーのおじいちゃんが腕の良い贋作師です。
   贋作と共に去りぬ
   贋作に明日はない
   暗くなるまで贋作を

主人公:  ジョヴァンニ(ジャンニ)・カスティリョーネ(ヴァイオリン職人)
場所:  イタリア、クレモナ
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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