3行日記

猫とか漫画とか車とか色々…

新年度

2009-04-02 09:42:57 | Weblog
原清治という人の講演を聞いた。(正確にはVTRを部分的に見た)
大学教授で教育研究者。でも何より関心したのは話の上手さ。
マイク持ってスライド自分ですすめながら、ほとんどあんちょこ見ず聴衆の方見てよどみなく喋る。
声がまた聞かせる声なのだ。退屈せず、いくらでも聞いていられる。そしてちゃんと内容が入ってくる。
この人の講義は人気あるだろうなぁ。
内容は今時の学生について。
①授業や教師に対して権利意識が強くなってる。つまり、コスト(授業料)に見合った授業を求める。いくらでもサボれる甘い先生より、課題やレポートがきつい先生の授業が人気がある。休講になるとその日の授業料は返金されるのかと言う考え方を持つ。(これは学生だけじゃない。世の中みんな顧客満足を訴えるからねえ)
②小・中学生のクラス内で学力グラフを描くと2コブラクダの形になる。
つまり成績のいい子と悪い子の山が2つできる。この山は親の経済基盤と符合する(色んなこと2極化ね)。でも2コブの中も2コブになっている。人間関係がコブごとにグルーピングされてて、コブ間の交流はない。このグルーピングは親のグルーピングで決まる(親の会話に出てくる子供と付き合うようになる)。
③昇りつめることがかっこ悪く見える。テレビで見る謝罪会見で頭を下げる社長が、トップのイメージらしい。そういや『下流社会』って本があったっけ。日銭をかせげて100円ショップがあったら食ってはいける。この傾向が始まったのはゆとり教育の時期と符合する。

折りしも入社式シーズン。メディアはこぞって新入社員に取材。
今時の新入社員は「飲みにケーション大好き」「給料は貯金」「終身雇用希望」
私らの時とはだいぶ違う。でもこれは反動であり、ないものねだりと言うか、なくなってみると有難味がわかるもの。
終身雇用なんて昔は、年功序列で役職ついた中年は仕事は若い者にさせて高い給料とってガンだとまで思ってたけど、それが社会の安定や治安や消費を生んでいたんだろう。
そしてここでもやっぱり社長になんかなりたくないってアンケート結果が出てました。

一番怖いなぁと思ったのは、2コブラクダのコブごとのグルーピング。
特に、トップクラスの学力のグループはトップクラスの経済力を持った人としか付き合わず、私立中学から大学まで進学街道ばく進。
そうやってずーっと狭いグルーピングの人間関係で生きて来た頭のいい人が社会へ出て
官僚とか医者とか、頭のいい人がつく仕事についた時、自分が育ってきたグループ以外の階級(!)の人間のことなんか理解できないだろう。
日本は官僚主導だから、どんどん不公正な世の中になっていくぞ。


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