さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

シベリア鉄道 ロシア号に乗って

2018年09月28日 | ロシア



早朝のイルクーツク駅に到着。ホテルの朝食は7時からなのだが、6時半には出なければ
ならなかった。しかし親切にも早朝の出発をする人には5時から特別に朝食を出して
くれるのでした。そして予約したタクシーは時間前に来ていました。駅まで10分くらい
ですが、300ルーブル(500円くらい)。運転手は陽気なおじさんで、ロシア語しか
話さないが、しきりに耳の下を指さして「どうだ?」と聞く。あとでわかったのだが、
「酒を楽しんでいるか?」という意味であった。

到着して500ルーブル札を渡すと、「おつりがないなあ。それくれないかあ?」と
聞いてくる。800円くらいなので、東京ならほぼ初乗り料金。「ああ、いいよ」と
言うと、大変な喜びようで、二度も握手を求めてきて、また耳の下に指をあて、
「いい酒飲めよ」(おそらく)といって去っていった。

おつりがないのは嘘か?ずるい感じはなかったので、おそらく本当なのだろう。なにせ
ロシアではおつりがないことがしょっちゅう。レストランや博物館の入り口でも、
なんとコインや小さい額の札もなかったりする。なのでできるだけ少額の紙幣などを
財布にとっておくようにしているのだが、逆に50ルーブル札(80円くらい)を10枚
おつりによこしたりする。



ウラジオストク行きの列車が表示されているのはわかった。列車の出発準備ができてから
プラットフォームの数字が出てくるシステム。時間が近づいてもなぜか表示されない。
横に「1:00」と数字が出ているが、ロシア語がわからない。横にでっかいスーツケース
を置いている夫婦がいたので、おそらくは長距離のロシア号に乗るのであろうと思って
聞いてみた。

教養がありそうという予想通り、英語を話した。やはり「1:00」は「1時間の遅れ」
だそうだ。夕方の列車で「10:00」とあるのは、10時間の遅れ!その夫婦は途中で
乗り換えて北京に行くらしい。ひとしきり北京の話をした。ところでロシアの列車は
あまり遅れることはなく、だいたいきっちりしているらしい。ちなみに1時間の遅れは、
途中で解消されて、2日後には時間通りに到着しました。



だんだん人がたまってきました。せっかく明け方に起きて来たのになあ。



お土産やら食べ物やらを売っています。ロシア号はモスクワからウラジオストクまで
約1週間の旅。ほとんどの乗客は、その間の食料を全部準備してくるそうです。俺は
そこまでする気になれなかったので、ここで水のペットボトルとパンを2個ほど買い
ました。200円しないくらい。しかしここでもまた、おつりに細かい小銭を片手一杯
渡される。日本だと5円玉25枚という感じだよ?!(ちなみにその小銭は、食堂車の
支払いでまとめて出しました。ババ抜きみたいだ^^;)



煙草を吸っていたおねいさんに火を借りて、ここで一服(^。^)y-.。o○
ロシア人はあっちでもこっちでも吸っているので、肩身の狭いことがない喫煙天国。



さあて、やっときましたロシア号。一度このシベリア鉄道には乗らないとな、と思って
いました。最初はハバロフスクに行って、夜汽車でウラジオストクまで乗るのが簡単に
体験できるな、と考えたのですが、それでは夜に出て朝につくという、ただ寝るだけ。
なのでイルクーツクに行ってからハバロフスクまで2泊3日、60時間の列車の旅を
満喫しようと考えたわけです。



さあてこれから明後日の夜まで、長い旅路である。自分の車両とコンパートメントを
探してゆく。ちなみに一等車は2人部屋で、二等車は4人部屋。一等車はうまくいけば
ひとりで占領できると勧められたが、嫌な奴と同室なんてことになったりすると、
そいつと狭い部屋にずっと一緒というリスクがあり、4人なら気分が分散されると
聞いたので、安い二等にしたのです。



ロシア号は、イルクーツクを出発しました。

わがコンパートメントに行くと、下のベッド2つには初老の夫婦、上のひとつには30
くらいの娘さんという一家がいました。つまり私はお邪魔虫w

最初の挨拶が肝心なので、下階のベッドでおじーさんに話しかけ、自分はハバロフスク
まで行く日本人だと自己紹介。あちらのご家族はロシア西のはずれから来ていて、ロシアの
地図を見せても「これに載っていないもっと西だ」ということでした。おそらくは一週間
以上の旅。3人とも英語を全然話さないので、ほとんど意思疎通ができず。



イルクーツク郊外。厳しい冬は大丈夫なのかーという民家ですね。



ちなみにコンパートメントは、昼間の間は下階のベッドを椅子にして、6人が向かい
あわせに座れるようにして、上階の人もそこを使えるようにするはずなのだが、
老夫婦はずっとベッドのままにしていて寝たり起きたりなので、そのシーツの上に
座るわけにもいかず、私は3日間ずっと外に立つか上のベッドで横になるかしか
なかったのである。



というわけで、こんな感じだ。下階で向かい合わせに座るとみんなで飲んだり食べたり
になるので、いろいろもらうお返しに何か準備しておけ、という情報を仕入れていた
ので、私は浅草のドン・キホーテで外人が買い物をするコーナーに行き「キットカット
抹茶味」や揚げ煎餅などを買っておいたのである。下には座れないので、ここでお菓子
を開けてお隣のおねいさんや下階の老夫婦に渡したのであった。

おねいさんのほうを向くと、寝ている顔などを見てしまうので、なんとなく居心地が
悪く、気を使って壁側を向いたりする。ちなみにブ〇ジャーがはずしておいてあった。
たしかに横になるときゃはずすんだろう。家族だけのコンパートメントだったしなあ。