降ったら雪景色のスケッチに行こう、と約束していたお絵かき仲間と、日曜の朝、電車を乗り継いで御岳渓谷まで出かけた。さすがに車の数も少ない雪の道を歩き、最初の目的地「せせらぎの里美術館」へ。過去のエントリー記事(御岳せせらぎの里美術館:07年3月18日)を調べると昨年は3月のおだやかな日に出かけていた。
長靴にカイロをいれて、靴下の2枚重ね。長袖シャツにスキー用のももひきもはいたし、上着は厚手のダウンジャケットという完全防備だったから、雪中の山道は思っていたほど寒くはないけれど、まずは温かい部屋で休憩して美術館隣の「うさぎ庵」でお茶飲んで、と思っていたのだ。
なのに人気のない美術館入り口の案内板には「青梅マラソンのため臨時休業します」の張り紙。この大雪で青梅マラソンは取りやめになったのに、うさぎ庵ののれんも奥にしまわれたままだった。ち。近くの河原ではカメラと三脚をかついだグループも見かけたし、雪見で散策する観光客だっているだろうに、と仲間とさんざん悪態をつき、持参のポットのコーヒーを飲む。
それでも雪景色がうれしくてスケッチブックを取り出す。降雪をふせぐ手ごろな東屋を見つけたけれど、位置がよくないからそこからでは絵にならない。うろうろと歩き回ってケヤキの巨木の根元で描きはじめたけれど、ときおり傘に落ちる雪のかたまりでスケッチブックは濡れるわ、襟元から雪が入るわで大騒ぎ。
それも一興と強がって、それでも雪降る渓谷を何枚か描く。よし昼にしようと、川沿いの道を下り、玉堂美術館を目指す。隣の食事処「いもうと屋」で何か温かいものを腹にいれて、今度は遊歩道の脇でスケッチの続きを、ともくろんだ。目的がはっきりしていれば雪だって暖かい。はずだったが、玉堂美術館も、いもうと屋も、さらに川をくだった「ままごと屋」も休み…。
それでも、よくぞこんな日に店をあけてくれたものよ、と奇特な「蕎麦・喫茶の店」を見つけて、暖を取り、空腹を満たした。さすがに3時を過ぎると冷え込みがきつく、再び御岳駅まで戻り青梅線に乗った。絵はともかく、雪の山道歩きが楽しい日曜日が暮れてゆく。
猫は初めての雪にびっくりしながらお留守番。
せせらぎの里美術館
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