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先日、とある酒販店さんにご挨拶におうかがい致しました。
あれやこれやの近況に続けて
この前こんな本をもらってね。もう読んだから、読んでみなよ
と渡された本が
こちら
日本酒マニアの間では賛否両論(でも、オールジャパン、ワールドでは賛々々々々、かな)の「獺祭」の旭酒造・桜井会長の著書です。
1ヶ月ほど前の刊行で、お取引先の酒販店さん(すべて?)にご寄贈されたとのこと(太っ腹)。
早速読んでみましたよ。
3代目を継がれた1984年には1億円に満たなかった売り上げが、1990年の「獺祭」の成功により、2010年には10億円、2013年には37億円、2015年には65億円、2016年には108億円と、すさまじい成長です。
この辺りの数字を衒いもなく出し、「そのために頑張ったことはね」というのも桜井会長らしい、です。
で、その成長の理由が、33の「口ぐせ」としてリアルな取り組みとともに整理されています。
曰く、
「経験と勘」を見える化しろ
「いつ飲んでも美味しい」が最高到達点
業界のマイナスの中にチャンスがある
「酔うため、売るため」の酒を捨てる
15年分の経験も1年で学べる
などなど、、、
それぞれの「口ぐせ」、どれも正論、「ごもっとも」です。
(上掲した売り上げと言う実績を考えなくとも、です。)
問屋仲間の先輩から教わっている「責任を持って酒を扱う」に通ずる部分もありますし、それに照らして反省させられる部分もあります。
しかもご本人はこの「口ぐせ(考え)」を実際に実践されていますから、これまたスゴイ。
ウチの営業さんにも教科書として読んでもらいたいなぁ、と思いつつ、、、、、、手放しで推奨するにはなんか「ひっかかる」読後感。
なぜだろう、、、、そうか!
この桜井さんのお話、それぞれのストーリーは皆「ごもっとも」というか論理的にもきっちりしているのですが、その前提となる個々のパーツで「?」という部分もいくつか見られます。
例えば、2015年に東京・京橋に「獺祭Bar23」をオープンさせた文脈の流れでは
「業界では、若者や女性が酒を飲まないと言われているが、真っ赤なウソ」
的な記述がありますが、この頃のイメージは「従来の量を飲む日本酒飲み(主として中年以上)に対し、特に女性などは楽しんで(ちょっと)飲むスタイルとして増えているが、総量は増えない」というもので、ちょっと違う。
また、この流れで、若者・女性離れの理由に
「販促の目的とした酒造組合絡みのイベントや会合では、売れずに在庫となった酒が温度管理もなく運び込まれて紙コップやチープなぐい呑みで注がれるので不味いはず。これが若者や女性の日本酒離れを加速させている」
とありますが、、、、、
確かに桜井会長がかつてこういう場面に出くわした(山口県?)ご経験があるのかもしれませんが、この文脈の2015年にこうしたことが一般的だったとはあまり思えません。
こうした部分、ウチの営業さん、みんな素直なので、その辺り、「世の中そうなんだ」と誤解しそうですよ。
■
獺祭は確かに魅力的なお酒だと思いますし、それを造り、拡げるために「やっていること」は(ほぼ)間違いではない、と思います。
それなのですから、敢えて他人に言及し、「(みんなは)おかしいことをやっている」と十把一絡げで表現しなくても良いのに、と思いました。
もしかしたら少しセンセーショナルにしてみようという編集側の戦略なのかもしれませんが、正論の部分が良くできている分、かえって足を引っ張っている感もあり、もったいない。
しかし、「成功譚を語る」「正論」というのはそれなりに小気味よく読めますが、「十把一絡げでの他人の悪口」というのは傍から見て美しいものではありませんね。
自分こそ気をつけましょう、と反省しきりの木曜日、でした。
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