Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

裏側の風景 3

2022-08-28 00:25:05 | 古伊万里
あまり面白くないシリーズですが、古伊万里に興味を持っていただければ幸いです。

裏側シリーズの三回目は個人的に大好きな寛文期の染付皿を集めてみました
①芙蓉手の裏面のようなデザインですが、楕円の中に描かれた文様に時代なりの特長が見られます。(何の文様かは知りません)
表を見ると、延宝に近い時代の品にも見えますね

➁ ①の文様をさらにシンプルにした作例で、この手の小皿はわりと見かけます

表を見ると、染付の発色は藍九谷ですが、多少なりとも濃みの技術が進歩しており、やはり寛文末の品だと考えています。

③  寛文期によく見られるタイプで、葉と細い茎(茎)が描かれます

表は藍九谷らしいアバンギャルドで力強くインパクトのある品です

④ これも寛文期では珍しくないタイプですが、いくつかバリエーションがあるようです

表は墨弾きの技法を使った大胆なデザインです

⑤ 最後に紹介するのは古九谷様式らしい変形皿ですが、裏文様としてはかなり珍しいタイプでしょうか
唐草文の原型のような文様を渦巻き状に描いています。

表もまるで騙し絵のような面白い図柄です


ワタシの大好きな薄く鋭い高台を持つ寛文期の品は、裏文様が描かれていない品が多いようで、このあたりの違いは窯による差異なんでしょうか、それとも別の原因があるんでありましょうか。



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
酒田の人さんへ (遅生)
2022-08-28 09:40:50
①の裏側の模様、時々見ます。
ずーっと気になっていました。
北斗七星のようなものを同じ類だと思います。
私も、2個ほどの品があります。
最近、この図柄は、中国の古い易経、九星図ではないかと思うようになりました。

➄の唐草の原型も貴重ですね。
返信する
酒田の人さんへ (Dr.K)
2022-08-28 14:24:27
①と➁はよく見かけますよね。特に、①は芙蓉手のものによく描かれていますものね。
元は中国の芙蓉手大皿に描かれていたものですね。
↑ で遅生さんが言われていますように、この図柄は、「中国の古い易経、九星図」からきているのかもしれませんね(^_^)

③、④、⑤は珍しいですね。特に⑤は、この変形皿で初めて見たような気がします(^_^)
返信する
遅生さんへ (酒田の人)
2022-08-28 20:34:49
今回の品は⑤をのぞくと極めて一般的な文様です
①と➁の文様、星のような文様だとは思っていましたが
なるほど九星図なんですね、勉強になります。
雑な裏文様だと思っていましたが、やはり意味があったんですね。
返信する
Dr.kさんへ (酒田の人)
2022-08-28 20:38:20
芙蓉手の裏文様は独特ですので、印象に残りますよね~
中期末の芙蓉手でもこの手のデザインが使われていることを思うと
まさに「お約束」だったんでありましょうか。
⑤の裏文様、ワタシもこのお皿でしか見たことがありません
落款も珍しいもので、表よりも裏面に魅力を感じる品でもあります。
返信する

コメントを投稿