Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 86(色絵吹墨熨斗文七寸皿)

2020-10-23 20:19:10 | 古伊万里
 古伊万里に興味を持ち、とりあえず地元の骨董市に行ってみるものの、時代はおろかどれが伊万里かすら判らない
そんなとろこから古伊万里収集が始まり、やがて東京へ出張へ行った折に図録を買い込み、さらに戸栗美術館へ行ってみる
思えばそれが20年以上前のことでした。
そんな頃に出会い、入手するまでに20年近くかかったのが今回の品です

「色絵吹墨熨斗文輪花皿」、柴コレの6-140(総目録の№.2858)と同手の品で、恐らくは享保期の品だと思われます


吹墨の品は初期伊万里の頃から見られますが、一般的には染付の品が多く、色絵の品は作例としては少ないように思います
熨斗文も前期~中期にはそこそこ見られますが、やはり色絵は多くないように感じます。
デザイン化された熨斗文はいかにも和様で、そこに吹墨を組み合わせることで独特の落ち着いた雰囲気を醸し出しているように思います。


惜しむらくは完品ではなく、熨斗文の右下の緑の部分の色絵が剥落しています(だからウチへやって来たとも言えますが)


裏面も一般的な唐草ではなくちょっと個性的で、落款が「大明萬暦年製」なのも嬉しいところです。

この品、最初に出会ったのはヤフオクで、当時お世話になっていた神戸の業者さんが傷物(割れた品をくっつけて金直し)を
出品したんですが、当時は伊万里全体が高い時代でしたし、ヤフオクも早い時期だったこともあり、傷物にもかかわらず6桁の値段が付き
当時のワタシの財力では落札できませんでした。
そして時は流れ2018年、同手の品を京都の懇意にしている業者さん(通称お休み処さん)がネットで販売しているのを発見!
これを逃せば一生手に入れることが出来ないのでは?、という思いが沸き上がり、速攻で購入したのがこの品です。

骨董は一期一会と言いますが、この品については二度目の出会いがあったことになります。





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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
酒田の人さんへ (遅生)
2020-10-23 21:09:26
これは欲しい、と思わずつぶやいてしまいました。
というのも、礼法関係の資料も集めているのですが、工芸品となるとなかなかありません。特に、熨斗文の皿や布はあまりにも大胆にデザイン化されていて、肝心の熨斗から遠くなっているのが多いです。その点、この皿は熨斗そのものに近いです。
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遅生さんへ (酒田の人)
2020-10-24 20:47:01
 なるほど~、熨斗らしい熨斗(?)の品は意外なほど少ないものなんですね
この品、なんとういか適度に雅な感じがして好きなんですよね~。
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酒田の人さんへ (Dr.K)
2020-10-25 20:36:24
私も、ず~と欲しいと思っている古伊万里の一つです。
私は未だに手に入れていませんし、一度もチャンスがありません(><)
これ、魅力的ですよね。
緑の部分の色絵が剥落など気になりませんよ。
気になるようでしたら、水彩絵の具で染めておけば目立ちませんね。水彩絵の具なら、すぐに色落ちさせることができますものね。
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Dr.kさんへ (酒田の人)
2020-10-25 23:14:13
ドクターさんも欲しいと思っていた品でしたか!
やはり多くの人にとって魅力的な品なんですね~
和様で秀逸なデザイン、色絵と吹墨という作例の少ない組み合わせはなかなかないのかも知れません。
>水彩絵の具で染めておけば目立ちませんね
それは良いことを聞きました、不器用なワタシですが、今度チャレンジしてみます。
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