古伊万里を収集する上で最大の壁は何か?、言うまでもなく経済的な困難だと思います。
近年は随分と安くなったとはいえ、色絵古九谷や藍柿右衛門の優品などはサラリーマンには
極めてハードルが高いと言えます。(傷物という逃げ道はあるものの・・・)
中期までの品に比べると、後期(19世紀以降)の品は手ごろな値段で買える品が多く
まとまった数で売られていることが多いように感じます。いわゆる、「生活骨董」というジャンルになりますが
やはり盛期の品のような魅力を持つ品は滅多にない、この点は確かです。
しかし、経済的に厳しい状況だと、後期の品でもそれなりに魅力があれば買ってしまいます。
今回の品はそんな事情の中で購入した品です。
「陽刻染付鶴丸文六寸皿」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/a4/9aa9036770f3d337a0088fe30dd0c2f3.jpg)
時代的には恐らく文化文政期あたりの品で、鶴丸文を陽刻で表現し、隙間の部分には雲とゴチャコチャした文様が描かれています
白磁陽刻になっている部分を見れば、鶴丸文であることが判りますが、染付の部分を見ると何だかさっぱり判らないという
「だまし絵」みたいな品でもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/eb/7fcb0bf047f86ea34eb228d8ad085e61.jpg)
この品は、今は閉店してしまった東京青山の一流店で購入したものですが、思えば予算内で買える品がこれしかなかった
というのが購入理由だったように思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/d0/8b0900fa70731ea974422d90c3fb0dba.jpg)
落款は後期を代表する「乾」で、裏文様はこの時代に品に良く見られる、やたらと細かく書いた唐草繋ぎになっています。
とりたてて語るべき部分の少ない後期の品ですが、ウチの品で唯一の青山骨董通りの店で購入した品ということで紹介した次第です。
近年は随分と安くなったとはいえ、色絵古九谷や藍柿右衛門の優品などはサラリーマンには
極めてハードルが高いと言えます。(傷物という逃げ道はあるものの・・・)
中期までの品に比べると、後期(19世紀以降)の品は手ごろな値段で買える品が多く
まとまった数で売られていることが多いように感じます。いわゆる、「生活骨董」というジャンルになりますが
やはり盛期の品のような魅力を持つ品は滅多にない、この点は確かです。
しかし、経済的に厳しい状況だと、後期の品でもそれなりに魅力があれば買ってしまいます。
今回の品はそんな事情の中で購入した品です。
「陽刻染付鶴丸文六寸皿」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/a4/9aa9036770f3d337a0088fe30dd0c2f3.jpg)
時代的には恐らく文化文政期あたりの品で、鶴丸文を陽刻で表現し、隙間の部分には雲とゴチャコチャした文様が描かれています
白磁陽刻になっている部分を見れば、鶴丸文であることが判りますが、染付の部分を見ると何だかさっぱり判らないという
「だまし絵」みたいな品でもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/eb/7fcb0bf047f86ea34eb228d8ad085e61.jpg)
この品は、今は閉店してしまった東京青山の一流店で購入したものですが、思えば予算内で買える品がこれしかなかった
というのが購入理由だったように思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/d0/8b0900fa70731ea974422d90c3fb0dba.jpg)
落款は後期を代表する「乾」で、裏文様はこの時代に品に良く見られる、やたらと細かく書いた唐草繋ぎになっています。
とりたてて語るべき部分の少ない後期の品ですが、ウチの品で唯一の青山骨董通りの店で購入した品ということで紹介した次第です。
何より私が注目したいのは、ダマシ絵のような染め付け部分です。ミジン唐草のなかに染め付けのうねうね。これは、波立つ海(大きな湖?)を表しているのではないでしょうか。
江戸後期、多分、中国画人の影響を受けて、波のなかの鶴が描かれました(長崎派)。谷文晁も描いていたと思います。なぜか、鶴と海なのです。
そうだとすると、この品は、珍品中の珍品ということになります。
前期、盛期の鶴紋皿よりも上!
オリジナルは、中国画だと思うのですが、いろいろな人が描いています。
喜多方美術館 https://www.tif.ne.jp/jp/ati/ati_disp.php?id=17299
静岡県立美術館 http://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/collection/museum_collection/detail/1373
中国の画の「海鶴蟠桃図」からきているんですか。
この図はよほど人気があったんですね。
鶴と言えば海なんですね。鶴と海はセットになっているんですね。
青山骨董通りでの唯一の購入品ですか。
私も、青山骨董通りには、久しく行ってません。
青山骨董通りですか。懐かしいですね。
伊万里では鶴と波なんていう組み合わせは想像もつきませんが
こうして実際に見ると、確かに鶴と海(波)が組合わせられているのが判ります。
染付の部分は「なんだこの雑な文様は」くらいにしか思っていませんでしたが
ちゃんと意味があったんですね
またひとつ勉強になりました。
やはり、伊万里以外のことをもっと勉強しないといけないことを認識しました。
青山骨董通りといえば、かの中島先生が名付け親だそうですが
田舎者には敷居が高い場所なのは確かです
何せ「骨董」ではなく「古美術」を商っている場所ですんで・・・
骨董市もしばらくは中止でしょうし、「古伊万里も自粛」が続きそうです。
驚くのは、そんな画題を磁器に取り入れたことです。伊万里のデザインは、誰がどうやってつくりあげたのか、本当に不思議です。
伊万里の文様、どこかに手本があったであろうことは想像できますが
豪商やお殿様しか持ちえない品との共通性となると、不思議としか言いようがありません。
デザイン帳みたいなものがあったんでしょうか?