Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 91(染付捻じり花文六寸皿)

2020-11-15 18:30:23 | 古伊万里
前回、寛文期の印象的なデザインの小皿を紹介しましたが、今回はデザインに共通性を感じるお皿を紹介します
「染付捻じり花文六寸皿」


前回の品よりも50年程度あとの江戸中期の品と思われる染付の六寸皿です
さすがにこの時代になると、文様やデザインという点で洗練されてきていますが、中央の花(?)の部分
さらに捻じり文風に放射状にデザインされた部分などは、前回の品との共通性を感じる部分です。



時代的には享保あたりかと思わせるものがありますが、濃い染付と薄い染付、そして白い部分には何かは判らない文様が
描かれており、後の時代に登場する捻じり文よりは様式化されていないようには思えます。



裏面はこれも一般的な唐草ではなく、何かの意図を感じる部分ではありますが、この辺りは絵付けした陶工のセンスなのかも知れません


二つ並べてみると、延宝期の技術革新(柿右衛門様式の登場)を経た時代の品と、それ以前の自由かつ大胆な品の違いが判るような気がします
個人的には左の寛文期の品のほうにより大きな魅力を感じています。