堺北民主商工会

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経済的諸関係の上部構造と多数者の苦しみ

2008年05月27日 13時01分38秒 | 世間の話
政府のエネルギー白書にガソリン価格の上昇は投機資金が相場押し上げた事が原因であるという分析が載りました。
本来の1.5倍の値段に投機によって吊り上げられているそうな。

皆、分かっていた事ですが、世間では「イラクが安定しないから」などと言った枝葉の話を妄信していた人もおり、根本的な問題を政府が認めたことは市民に正しい認識が行き渡る事へと繫がり、問題解決へ向けた大きな一歩となる事でしょう。

ですが、事実を認めた後でもう一枚壁が我が国にはいつもあるのです。
それが・・・
これまでも何度も書いてきたアメリカ追従の壁です。

実はヨーロッパ諸国ではすでに投機規制に向けた動きがあり、ですがアメリカが規制に否定的で協調しないという現状があるのです。
そして日本はアメリカに付き従うといういつもの構図。

日本の親分であるアメリカではダボス会議(世界経済フォーラム)に出席した、ファンドの帝王・ジョージ=ソロスが、
「(金融市場には)新しい保安官が必要だ」
と警告したという事で、こういった状況で日本政府がどのような態度を取るのか今後興味のある所です。

最後に現状の政府の動きを書いておきます。
額賀財務相は「投機資金は経済を活性化させる要因もある」などとして、投機規制を求める発言をしていないことを表明。

また、上記のダボス会議でも「(首相は)投機資金の規制まで踏みこんだ発言はしていない」という・・・お寒い状況。

要するに何ら原油高の抑止に役に立つ事をしてないって事ですし、今の所する気も無かったって事です。
国民生活よりも投資家の儲けの方が大切って酷すぎますよね・・。
こりゃマルクスに注目が集まるのも当然だ。

「貨幣蓄蔵への衝動は際限が無い」(マルクス:資本論)

そしてその際限の無い衝動を助けるのが今の規制緩和政治。

事務局:つ