サイババが帰って来るよ

Count down to the Golden age

それからのラーマ ❶

2015-12-02 00:00:05 | 日記

ポニョ:さあ、いよいよシータとラーマがアヨーディアに凱旋に行く時がやって来ました。確か空飛ぶ船プシュパカに乗って帰るんやろ。

ヨシオ:そうやな。今日からお送りするシリーズは、ラーマであったババが御自分の言葉で語られたラーマヤーナのお話しRama Katha Rasa Vahini(『ラーマ王子ものがたり』として日本語でも出版されているんや。その中からラーマがアヨーディアに凱旋してからのお話しを何回かに分けて抄訳しますね。今回から人様が翻訳されたのをコピペするのではなく、自分で翻訳をやらないといけないので少し物語が進むペースが落ちますが、最後までお付き合い下さいね。最初の頃は戴冠式がメインになりますが、後半にかけてだんだん思いもよらぬ展開になって来ますから面白いですよ。それにこの本はその一つひとつのシーンが詳しく、しかもラーマの目で語られているのでとても面白いよな。

ポニョ:ラーマの身体に入って実際に体験されたババの言葉やからそれは当然やぜよ。プシュパカの内部の様子も語られているけれど、それってめちゃ興味があるぜよ。

ヨシオ:ジャイナ教の友達が言っていたけれど、ジャイナ教の寺院の中には、このプシュパカが沢山飛んでいる様子を、プシュパカの模型を天井から吊って実際に飛んでいるように人々に見せている寺院もあるんや。

そのプシュパカの模型には、大きな球が船の横にたくさん付いていて、多分それがマントラの力を捉えて船を飛ばす力に変換しているんやろなって言ってたな。俺はその模型がたくさん吊ってある寺院の写真を見せてもらったけれど、小舟が宙にたくさん浮かんでいるような感じで、可愛いので思わず笑ってしまったんや。

ポニョ:ふーん、こんなのが昔はたくさん飛んでいたって面白いやろな。そういやスフインクスの横の遺跡を掘っていたら、舟が出土したって言ってたけれど、もしかしてプシュパカかもしれないぜよ。だって古代エジプト人は、人が死ねば舟がお迎えに来てあの世に連れて行ってくれるって信じていたんやぜよ。

ヨシオ:そうなんや。関係があるかもしれんな。という事でそれからのラーマその一を今日からお送りしますね。最初はポニョが大好きなプシュパカのお話からです。

ポニョ:世界がややこしくてそちらの方ばかりに目が向きがちですが、こうして神様の栄光を読めば幸せな気持ちになって心が落ち着くよな。

ラーマとシータ達を乗せたプシュパカは、北に向かって離陸しました。高度を上げると地上から大きな声で、ラーマに勝利を!シータに勝利を!ラクシュマに勝利を!と猿たちが叫んでいるのが聞こえました。
プシュパカの内部にはとても魅力的にデザインされた玉座が設けてあって、二人は並んでそこに座りました。プシュパカはやがてSumeru Peak.という雲に覆われ、稲光が光っている山の頂の近くを飛んでいました。ラーマはシータに下界を見下ろしながら、ここがラクシュマナがメガナダにやられそうになったんだけれど、遂にメガナダを倒すことが出来た戦場だったんだよ。と説明しました。そして、ランカで戦場をシータに見せました。ラーマは猿たちがランカ島に渡るために海の上に築いた橋も見せました。そして如何に猿たちがラーマに信仰心を持ち英雄的だったかを語りました。
そうこうしているうちにプシュパカはダンダカの森にたどり着きました。

ラーマはプシュパカを聖者アガスティアや他の聖者の庵の前で着陸させ、ラクシュマナやお付きの一行を引き連れて聖者たちに表敬訪問をしました。そして再びプシュパカの高度を上げてチタクータの丘にやって来ました。そこでまた聖者たちに表敬訪問をし、キシュキンドラの街を空からシータに見せました。プシュパカは非常に速く飛んでいたのですが、ラーマはシータに聖なるヤムナ川とガンガー川を見せることが出来ました。シータは心の中でそれらの聖なる川に祈りを捧げました。 その後直ぐにヤムナ川がガンガー川に合流する聖なる場所であるプラヤグの上空にやって来ました。そこから遠くの方に大きな街であるアヨーディアが垣間見る事が出来ました。

ニシャダ族の族長であるグハはラーマとそのお后、そして弟が戻って来るのを誰よりも強く望んでいました。彼はプシュパカが空を飛んで来るのを見つけた途端、感謝の気持ちでいっぱいになり、思わず大地に腹ばいになってその気持ちを捧げました。するとなんとプシュパカがグハの横に着陸したのでした。グハはラーマに走りよりその御足に平伏しました。グハの頬には涙が流れ落ち喜びを隠す事が出来ませんでした。ラーマが抱きかかえるようにしてグハを立ち上がらせましたが、彼の心は興奮の極みに達しました。シータとラーマ、そしてラクシュマナは族長を祝福しました。彼らは聖なる川で沐浴し、族長にガンガーを渡る為に船を用意するように言いました。プシュパカはラヴァナが使うまで、持ち主であるクベラのもとに返還されました。

追放期間を満たすという約束を果たす日まで、あと一日ありました。それ故、ラーマはハヌマーンにブラミンに姿を変えさせてアヨーディアに行くように言いました。そしてハヌマーンにバラタに会ってラーマ達が戻ってきた事を告げ、バラタにもアヨーディアに戻るように告げるように命じました。
ハヌマーンは直ぐに出かけて行きました。ラーマ、シータそしてラクシュマナとその随行者は聖者バラドワージャの菴に行きその賢者のおもてなしと感謝の気持ちを受け入れました。ハヌマーンは 痩せ細って、飢え、落胆して落ち込んでいるアヨーディアの住民たちを見ました。彼らはラーマの不在中食べ物が喉を通らなかったのです。すべての町角で、人のその痛ましいうめき声や嘆きを聞くことができました。誰もやる気を無くし弱々しく生きていました。しかし、希望の光は、ラーマが戻って来たというニュースによってもたらされました。

バラタは何か幸せな出来事が起こる予感を感じていました。彼の右の目と右腕がヒクヒクと動いたのです。彼はもうすぐラーマがアヨーディアに到着するであろうというニュースを受け取るであろうと感じました。彼は追放期間が終了するまでまだ一日が残っている事を嘆きました。彼はラーマが自分がどこにいるのかを誰にも言っていないんではないかと心配していました。そしてバラタはラクシュマナが常にラーマと一緒にいて、主の御足に自らを捧げる事が出来てとても幸運だと思いました。 「主よ、私は偽善者だった為に、この都市にいなければいけない役割を私共に授けました。私の主ラーマは優しさと甘さの権化です。彼は虐げられた者や罪人達の身内です。彼は同情そのものなのです。その彼が明日ここに必ず戻って来るのです。」と、彼自分を慰めました。

ちょうどその時、ハヌマーンはバラモンとしてバラタの近くにやって来ていました。そしてハヌマーンは彼を見ました。ハヌマーンはバラタがとても痩せ細っているのを見て心を打たれました。バラタは心配事で痩せ細ってしまっていたのでした。彼の髪の毛はもつれて固まってしまっていました。彼の目からは涙が絶え間無く流れ出していました。彼は絶え間無くラーマの名前を繰り返しました。ハヌマーンは、そのような神へ全てを捧げている魂の姿を見て喜びでいっぱいでした。バラタの姿を見た彼の体の毛はエクスタシーの為に逆立っていました。彼の思いはいくつかの方向に向かっていました。しかし、彼は自分の使命を思い出し、彼はのどが渇ききって干上がっているバラタの耳の中に持って来た甘い甘露のニュースを注ぎ込みました。「バラタよ!あなたが思い焦がれ長い間会えなかった為に、夜も昼も食事も喉を通らず、彼の美徳と神聖な力をあなたの人生の一瞬一瞬を讃えて称賛して来たお方、神々や聖者の安全性を保証し世界を正義と真実をもたらしたあのお方が全ての敵を打ち破って勝利され、神々がその栄光を歌っています。」と告げました。

ひどい喉の渇きに苦しんでいる人が水を見てとても喜ぶのと同じように、彼はハヌマーンの話に耳を傾けて聞いた時に、バラタは喜びに満ち溢れました。でも、実際にハヌマーンが話してくれたストーリーを聞いても自分の耳が信じられませんでした。しかし、彼はそれが本当だったことを確認しました。 「これは幻であろうはずがない。この素晴らしいニュースをもたらして下さったのは一体誰なんだろう?一体あなたはどこから来たのですか?」彼は全くの感謝の気持ちを持って彼を受け入れ、見知らぬ訪問者に尋ねました。ハヌマーンは、「私の事をあなたは忘れてしまったように見える。私はハヌマーン、ヴァーユの息子、風神です!バラタ様 。私はサンジャビの丘を運んでいたら、(あなたに射られて)あなたの前に、空から落ちて来た猿です。私はラーマ様の御足にお使えする僕です。」と答えました。

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