サイババが帰って来るよ

Count down to the Golden age

それからのラーマ ❷

2015-12-04 00:00:12 | 日記

ポニョ:この前の話でバラタのラーマに対する信仰心がすごかったよな。あれだけラーマを思う心ってどこから出てくるんやろうか?

ヨシオ:昔から一緒に兄弟として遊んだり生活を共にしていると、普通やったら兄妹喧嘩の一つや二つもしそうやけどな。でもゲームをして遊んでいても、ラーマは自分が勝てるのにわざと負けてあげたりして、常に弟たちの面倒を見ていたからバラタやシャトルグナはラーマの事を自然に尊敬するようになったんやろな。

ポニョ:でも、ラーマってヴィシュヌ神やろ。宇宙を統べる神様やぜよ。だからラーマと一緒に兄妹として生まれて来たバラタやシャトルグナ、ラクシュマナぐらいのレベルの魂は、もうすでにとても高い霊格を持った魂が生まれ変わって来ているんやぜよ。

ヨシオ:そうやろな。天上の神々から選ばれて来てるんやろな。

ポニョ:それにバラタのお母さんってカイケーイやろ。召使いの女にそそのかされてラーマを森に追放した原因になったのが、自分の母親やから、バラタも耐えきれないよな。

ヨシオ:確か別の本ではバラタは自分の母親に激しく責めよる場面もあったよな。バラタはとても責任感が強い人やったから、自分も少しラーマを森に追放した責任があるように感じて、自分も森の洞窟にラーマと同じ期間過ごそうって思ったのかもしれないな。それってすごいよな。

ポニョ:もう一つ興味深かったのが、バラタが何かを感じる時に右目や右腕がヒクヒク動くってところや。何でそんな現象が起こるんやろうか?おいらはお腹が空いたら鼻がヒクヒク動いて美味しい匂いのするところへフラフラと行けるぜよ。

ヨシオ:そんな事は誰でも出来るやないか。オーストラリアには四万年も前からアボリジニが住んでいて、オーストラリアの自然環境と調和した生活を送って来てたんや。彼らの言語は四百以上もあってお互い離れたところに住んでいるし、部族同士のコミュニケーションはとても難しいし、今と違って連絡なんてする手段が無いけれど一年に一回大きな湖のほとりに集まってお祭りをするんや。その時にオーストラリア中からアボリジニが集まって来るんやけれど、どうしてそのお祭りの日にちが分かるのか大きな謎やったんや。というのもその湖に生息している大きな蛾がアボリジニ達の食べ物になるんやけれど、その蛾が集団発生して飛び立つ時期が毎年違うのに、その蛾の集団発生の頃にどういうわけかみんなが集まって来るんや。それで学者達が調べたところ、アボリジニ達は右腕や右目がヒクヒク動く事によって、たの部族のアボリジニ達と連絡を取り合っているのが分かったんや。

ポニョ:へ~それは面白いぜよ。でもどうして右なんやろな。

ヨシオ:それは学者達も分からないんや。でも、肉体の心臓は身体の左側にあるけれど、霊的な心臓は右側にあるんや。だから霊的な力って身体の右側の方が強いのかもしれないな。また、リグヴェーダによると人の魂ジーヴァがブラフマの中に融合して行くとブラフマの目に行くって書いてあったように記憶しているけれど、それも少し関係あるかもしれないよな。特にバラタのように神に近い人がそういう能力を持っているように、アボリジニ達もまだそういう能力を持っているのかもしれないな。彼らは親戚や家族の安否やいろんな消息を知りたい時にも、右腕のヒクヒクを見てサインを読み取るんや。言わば人間通信機とか無線機みたいなものなんやろな。

ポニョ:という事は、その人の想念のパワー、つまりテレパシーを出す時にそういう皮膚も動くって感じなんやろな。面白い。今度から右腕とか右目のヒクヒクに少し注目して生活してみようかな。面白いニュースが飛び込んでくるかもしれないぜよ。

ヨシオ:どんなニュースを期待してるんやポニョは。美味しいものを食わしてくれるグルメ情報とかを期待してるんやろ。というわけで今日はいよいよラーマの凱旋した日の様子をお伝えしますね。

ポニョ:その前にバラタがラーマに会うシーンは無いんやろうか?

ヨシオ:あるに決まってるやろ。それではバラタの信仰心を垣間見たハヌマーンのお話しの続きから入りますね。

バラタはハヌマーンの話を聞いて喜びに包まれました。彼は畏敬の念に包まれてハヌマーンに頭を下げるとこう言いました。「おお!猿達のリーダーよ。あなたは私の悲しみを打ち砕いてしまいました。そして私の心に静けさを取り戻して下さいました。おお!なんと私は幸運なのでしょうか?私は今日この日、ラーマからのメッセンジャーに会うことが出来ました!」
彼は同じことを何度も繰り返して言い続けました。ラーマは幸せなご様子ですか?お妃のシータ様は如何ですか?ハヌマーンよ。私はどれくらい嬉しいかあなたに分かりますか?私はあなたにどのようにしてこの御恩を返せば良いのでしょうか?私はこれだけの幸せをもたらして下さったあなたに対して、私の喜びに値するものは見つからないのです。あなたにどうしてあげれば良いのでしょうか?このままだとあなたに一生借りを作ったままになりそうです。 ところでラーマは今どこにいるんですか?どこにお泊まりになる予定なんですか?良ければ、彼の偉業を成し遂げた話をもう少し聞かせて下さいませんか? 」と熱心にハヌマーンに頼みました。

ハヌマーンはバラタの信仰心とその献身的な態度に心を打たれてバラタの足に平伏し称賛しました。ハヌマーンは、「バラタよ。ラーマ様はアヨーディアからほんの少しのところにおられる。ほんの少しの時間で彼に会えます。彼のなされた功績は驚嘆に値します。あなたはもうご存知でしょう?彼はあなたの事を常に思っておられたんですよ。彼は世界を統べる神様です。その彼が自らの口であなたの事をこうおっしゃったのですよ。この世界にあなたほどの兄弟を探す事は出来ない。心が純真で、知性が鋭く、全ての長所を備えている。このようなお言葉を誰が否定する事ができるでしょうか?」バラタはこれらの言葉を聞いた時に喜びを噛み締めながらこう言いました。「ラーマが私の事をそんな風に言ったのか?おお!なんと言う嬉しいお言葉なんだろうか?」そう言ってバラタは泣き始めハヌマーンに抱き抱えられました。ハヌマーンはもうこれ以上ここにいる事は出来ないとバラタに告げて、一人でラーマの元に帰りました。そして自分が見聞きした事をラーマに伝えました。

バラタはアヨーディアに帰る準備を始めました。それはものすごい速さで準備ををしたのでゆっくりと休む暇もありませんでした。この時が彼の人生で一番忙しかった時ではないでしょうか?
彼はNandigramaからアヨダヤに到着し、グルであるヴァシシュタにラーマはすぐにアヨーディアに入るというニュースを伝えました。彼はその後三人の女王達の宮殿に向かいラーマ、シーターとラクシュマナが到着した事を報告しました。女王達はニュースを聞いて直ぐに喜びに満たされました。バラタは全ての手段を使ってこの喜ばしいニュースを全王国に伝えました。ニュースは電光石火のように素早く、子供から大人、女から男というように人々が大声で叫びながら伝えあって行きました。

バラタは聖者たちや学者達グルや社会の指導者達そして四つの軍団、三人の女王達やスマントラの率いられる大臣達に招集をかけました。バラタはサトルグナを横に従えてラーマに会いに行きました。その頃ラーマはアヨーディアのすぐ近くまで来ていました。ラーマは猿達や随行してきたもの達にアヨーディアの都の美しさについて語っていました。「おお、スグリヴァ、アンガダ、ヴィビシャナよ聞くが良い。アヨーディアは聖なる都なんだよ。そこはとても美しい都なんだ。」ちょうどラーマが熱心にアヨーディアの素晴らしさについて語っているところにバラタは軍勢と彼の兄妹や女王達を率いて姿を現しました。まるで大海が中秋の名月を映し出して喜びに満ち溢れるように大勢の群衆達もラーマチャンドラ(月) の姿を見てため息をつくほど喜びに満たされました。ラーマは月です。彼らの喜びは天にも達しそうな勢いでした。彼らの母親である女王達もラーマを抱きしめて幸せの絶頂に達して我を忘れてしまいました。シータ、ラーマやラクシュマナも母親達の足元に平伏し、両者の喜びは留まるところを知りませんでした。ラーマはバラタを自分のそばに呼び寄せ、その苦しさによって痩せ細った身体を見て愛情豊かに助言を与えて元気付けました。ラーマは彼の兄弟が揺るぎなき献身と愛情を持って人々に接していた事を大きな声で賞賛しました。シータ、ラーマそしてラクシュマナはヴァシシュタ、ジャバリ、ヴァマデヴァや他の聖者達を目にするや否や、その足元に平伏しました。そして最も修行を積んだ苦行者であっても、その感情を押し殺す事は出来ずに、ラーマとの再会を幸せの涙で頬を濡らしました。

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