すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

コロナ期に、ハープがますます大切なものに

2020-11-10 | アイリッシュハープ

久しぶりのコロナ報告です。

ノルウェーでは、11月5日で
新感染者621人、死者合計284人。

トロムソは少なかったのですが、
先週高校で感染があり、全生徒がテストを受け
30人以上が陽性反応と判明。

外出はかなり慎重になっているところです。

極夜にも入るし、どう乗り切ろう、
と案ずるのは私だけでないはず。

幸いにも、私はハープに随分救われています。

会えなくても一緒に弾ける

3月、家籠りのお蔭で、
Arctic Harp Circleの相棒アンゲラと
毎週ZOOMで弾き始めました。

ネットでは音がずれるのをミュートの切り替えで補ったり、
パートを録音・送り合って練習したり。

7月、実際に会ってすぐ弾けた
あの達成感と心地よさは、
この時期に得た貴重な体験です。
(コロナが落ち着くと、時間が取れなくなった。)

 
恒例のNHMも オンライン参加型で。

もう一つ、ネットで会う回数が増えたのが、

NHM(ノールディック ハープミーティング)

今週は、年に一度のイベントがありました。

もちろん、オンラインで。

北欧の民族音楽のコンサート、レッスンはもちろん、
ハープ系の古楽器を通して、
音楽、歴史を自分たちで発掘、探求し合う姿が、
私にはとっても興味深いんです。

プロもアマチュアも一緒にやっているのも、面白い。

今年の主催者曰く、
「食事タイム、入れるのを忘れた!」

見事にぎゅうぎゅうのスケジュールで、
しかも中身は濃い。
今年は北欧周辺だけでなく、
アメリカからの参加もありました。

この大変な時期の創意工夫、その熱意に感心しました。

NHMの中心Erik Ask-Upmark(スウェーデン)ハープ以外に
夫婦で作るDråmでは、スウェーデンのバグパイプ、ニッケルハルプも聞ける


SteinVillaはノルウエーハープの復刻者で、楽譜の形でも継承に貢献している。
妻のMaritsは、ランゲレイクというハープを弾く。
ランゲレイクとノルウェーハープのコラボは、軽快な音色を生み出す。

 

トラブルが発生し、レクチャーを待っている時のこと。

「この絵でお話作ってくれる人いる?」

と誰かが言うと、

ユーモアたっぷりに話を始める人、
それに 誰かがハープを弾き始める。
じゃあ、これはどう?と別の人が始める。

こういう所で、日頃の姿・力が出るんですねえ。

なんて素敵な人たちなんでしょう。

自分のことで、意外だったのは、
英語が、以前より少し(!)わかるようになっていたこと。
日々ノルウェー語しか使っていないのに。

それにしても、英語だけって、疲れますわ。
(ノルウエー語だって疲れるー!)

おまけに、YoutubeやZOOMやFBや、
ヘッドホン?テレビ?いやステレオか、
とツールの使い分けにも疲れましたわ。

でも、

自分の姿を消して、お茶して適当に息抜きする。

この手も覚えました。

日頃のオンラインレッスンに支えられ

この度、初見で指使いが楽になってる!と自覚。
ハープを弾き始めて8年というより、
今年5月から始めたオンラインレッスンの成果です。

先生は上原奈未さん。

昨年のNHMに参加され、
トロムソでコンサートをしてくださった
hatao & namiの奈未さん。
アイリッシュ・北欧音楽を演奏する数少ない日本人の一人です。



hatao & nami 4 枚目のCD「5分間の魔法」発売!オリジナル曲満載
どのCDにも 北欧の曲が入っている

シャナヒー:結成22年の奈未さんのもう一つのグループ
ハープ、フィドル、パーカッション、オルガンなどで、 
北欧の昔話の世界が愉快に妖しく広がる
 

彼女がオンラインレッスンを始めると知り、
速攻、申し込みました。
「ノルウェーの曲を中心に」という注文までつけて。

日本語でノルウエーの曲を学べる。

さらに、奈未さんが発掘するノルウェーの歌の歌詞を訳したり、
私も一役買わせていただけるのです。
(私と相方さん、二人で一役)

こんな有難いことがありましょうか。


トロムソ図書館で借りた民族音楽の本から写す奈未さん(2019年我が家で)

 師走前のひとときに

6月、コロナ期に
奈未さんは、ハープのソロで初めてアルバムを出されました。

SØLVHARP  Celtic &Nordic music for harp

アルバムのカバーデザインから
歌詞の訳、楽譜集、全て自作。
渾身の一枚です。



その中の一曲だけ、私たちに訳してほしいと言われ、
畏れ多くも引き受け、使って頂きました。
(Haruko & Torのデビュー作!)

「Jeg Vet Om En Kilde(いのちの泉)」。

ノルウェー中世の聖歌で、魅惑的です。

他には、子守歌、静かな曲から、
アイリッシュの小気味よいリズム曲、
北欧の優美なダンス曲と、
バリエーション豊かに、
しっとりとアレンジされています。

静かな夜長に 染みます・・・

ハープ、やっててよかったぁ。

 

日本もコロナが増えていますし、
師走が近づく時期。

どうぞ皆さん、
家のよき時間が増えますように。

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