●素老日誌 2010.10.21.(リハビリ日誌 34日目)
今日は、母の87歳の誕生日。
誕生日のプレゼントを何にしようか?
ずっと考えてきた。
誕生日を迎えることができること。
体が元気に快復できていること。
これを何よりお祝いしたいのだ。
ひらめいたのは、
ドライブの好きな母だったので、
よく行っていた母のお気に入りのティーハウスに
車ででかけて、
ティータイムをすること。
倉田さんの承諾もいただけた。
これは、グッドアイデアだ!
●体はシャンと、目に眼力が!
お天気は、小雨。母の体調は、どうだろう?
娘:お誕生日おめでとう!
母:ありがとう!嬉しいわ
娘:お誕生日のお祝いにお茶とケーキを食べに行こうと思うんやけど、
お母さん、行ける?
母:ああ、嬉しいわ、行くわ。
よっしゃ!
体調良し。
小雨決行!
服を着替えて、
髪をとかして、
口紅を塗って・・・
ところが・・・
しばらく走ると吐きそうだと言う。
車に酔ってきたようだ。
車から外の景色を見るのが好きだったが、
外を見ようともしない。
これは、視力の問題かも・・・動体視力も落ちているだろう。
左が見えにくいのだから、空間認識ができにくくもある。
コスモス畑も喜ぶだろうと思ったが、見ようともしない。
ところが!
ティーハウスさんについてみると、急転!
母は絶好調になったのだ。
左に傾いていた体はシャンとしてきて、
眼力も出てきた。
興味津々部屋のインテリアを見るわ見るわ。
食べるし、しゃべる。
退院後、こんなイキイキとした母の表情は初めてだ。
母のこの時間のために付き添ってくださった倉田さんと職員の方もびっくり!
理屈抜きで好きな空間、好きなものとは、
人を癒す力があるんだ。
それをあらためて実感。
思い切って出てきてよかった。
林檎を使ったタルト・タターンは母の好物で私の手作り。
それにろうそくを立てて出してくれたティーハウスさん。
なんて粋な計らいだろう。
レモンさんにしろ、ティーハウスさんにしろ、
個人に合わせて融通をつけてくださる仕事の仕方に、
改めて感謝する。
もろもろの恵みを想い、
誕生日を祝いたい。
この気持ちが自分で嬉しい。