磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

文藝春秋 2011年8月特別号

2012年07月30日 | 読書日記など
『文藝春秋 2011年8月特別号』
   木俣正剛・編/文藝春秋2011年

特集名 永久保存版 心に灯がつく人生の話



「20キロ圏の神社が消える? 政教分離の原則が神社復興への公的資金活用を阻む」斎藤吉久(宗教ジャーナリスト)。下「」引用。

「福島第一原発から北方に約七キロの海浜に、双葉郡浪江町請戸(うけど)地区という古い漁村がありました。大津波で、全世帯四百三戸がほぼ壊滅したといわれます。
 真っ青な太平洋に臨む、広い浜辺には、荒波を鎮め、豊漁をもたらす神として、少なくとも千数百年の昔から漁民たちに崇敬を集めてきた苕野(くさの)神社がありました。毎年二月下旬に行われる安波(あんば)祭は、下帯姿の若者たちに担がれた樽神輿が冷たい冬の海に入り、大暴れする勇壮さで知られました。-略-」

「三十社以上が流失もしくは全壊」 下「」引用。

「「会津地区」と「中通り地区」では主要建物の一部損壊が広範囲にわたって発生したものの、全壊は報告されていません。とくに被害が集中するのは「浜通り地区」、相馬・双葉・いわきの三支部で、福島第一原発から半径二十キロ圏内の警戒区域の約二百社については、原発事故によって立ち入り調査ができず、被災の実態すら分かりません。しかし、少なくとも三十社以上が流失、もしくは全壊したと考えられています。」

宗教と政治など。下「」引用。

「たとえば、関東大震災と東京大空襲の犠牲者を悼む東京都慰霊堂は、公有地にあり、年二回の慰霊法要があり、年二回の慰霊法要が都内の五つの寺の持ち回りで行われています。長崎の二十六聖人記念碑は長崎市の市有地に立地していますし、小泉内閣以降には首相官邸で「イフタール」というイスラムの断食明けの食事会が行われました。
 しかし、宮中祭祀や神社となると、政教分離の厳格主義が頭をもたげてくるのです。」

戦争中のことがあるからでしょうか? 国家神道がなしたことは、忘れてはならないことと思います。それに、神社は電気会社から大口の寄付をうけ、原発推進だったと書く人たちもいますね。

しかし、長崎では宗教用語が碑に書かれてあると、別に宗教用語に関わらないものでも削除されたという。だが、御用学者やABCCについての非難はしないのが左翼イデオロギーらしい……。御用学者もイデオロギーの奴隷たちも、権威主義という共通点があるからだろうか?

もくじ

「【震災怪獣】モンスター・ボランティア」開沼博士(東京大学大学院博士課程・社会学者)。下「」引用。

「破られた金庫、泥酔するボランティア、募金詐欺……被災地で本当に何が起こっていたのか」

「【機密文書発掘】ロッキード事件の陰に原発あり」有馬哲夫(早稲田大学教授)。下「」引用。

「一九七○年代の原子炉建設ラッシュとロッキード事件とは意外な関係がある。-略-
 同じような建設ラッシュが先進国で同時に起こっていたため、日本はウラン燃料の調達に苦心しなければならなかった。このような状況下の七一年に通産大臣に就任し、ウラン燃料の安定的確保のためにさまざまな方策を講じたのが、のちにロッキード事件で有罪となる田中角栄だった。」

原爆乙女を取り上げた上坂冬子のことが書かれてあったが、上坂は原子力推進派。電力会社との関係が強い作家でもある。

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「日本の「電池」が切れるとき 組織というものは四十年でダメになる」司馬遼太郎(作家)。

「親子で読み続けたい「被災地の子供たちの作文」」森健(ジャーナリスト)。下「」引用。

「子供たちの作文集『つなみ』は、どう読まれたのか-略-」

子供って作文書いた子だけ? 下「」引用。

「「大人には震災から三ヶ月が経ち、無力感に囚われて、時が止まってしまっている人もいる。けれども、子供の時間はつねに進んでいる。それを作文から教えられた気がします」」

大人との安易な比較もいかがなものかと……。
子供にもいろいろいると思いますが……。
編集あるいは選択もかけているでしょうから、意図的なものが含まれもすると思います。

「今、反原発を口にすることは簡単だが」坪内祐三
--原発推進派のつくった原子力神話を信じている。
原発文化人といわれても仕方がないのでは?

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文藝春秋 2011年7月号

2012年07月29日 | 読書日記など
『文藝春秋 2011年7月号』
   木俣正剛・編/文藝春秋2011年

特集名 大研究 悔いなき死



「戦艦大和と福島原発 あの戦争から変わらない日本人の弱点」半藤一利、他・対談。下「」引用。

「戸高 「原発は絶対安全」という発想はす、「戦艦大和は絶対沈まない」という発想と同じです。日本人の技術意識には、完璧を求める傾向が強くあって「大和自身の持つ四十六センチ砲弾の直撃に耐え得る戦艦をつくれ」というとんでもない要求を、設計者は計算上はクリアしてしまう。それはすごいことなんですが、「完璧だ」となった瞬間に、そこを破られたときのことを考えなくなる。一方でアメリカなどの戦艦の防御思想は、一定以上の打撃を受ければ、損害を受けるのは当然と考えて、蒙った損害が広がらなような設計上の対応をとり、乗組員による被害対応の訓練をしていた。日本も訓練はしていましたが、徹底してなかった。」

「福島原発とカダルカナル」 下「」引用。

「原子炉を冷やすのに、事故発生直後からいろいろあったにせよ、ようやく五日後に自衛隊のヘリが飛んで、それから機動隊の放水車が行って、東京消防庁のハイパーレスキューが行って、と五月雨式に投入されました。あれ、ガタルカナルですよね?」
半藤 まさしく「戦力の逐次投入」のいい見本です。」

目次

【浪江町】「忘れられた町 救援や報道もこない町がある 原発の異変--浪江町には何の連絡もなかった」江川紹子。下「」引用。

「それは、あまりにも異様な光景だった。目の前には町並みが広がっているのに、人も車も、動くものが何もない。そして、あまりに静かだ。東京電力福島第一原子力発電所から十キロ圏内にある福島県浪江町の繁華街は、まるで住民が一斉に神隠しにあったようなゴーストタウンだった。
 私が、原発事故の影響で人々が避難している地域を訪れたのは、一帯が警戒区域に設定される数日前だった。-略-」

「伝えられなかった第一報」 下「」引用。

「この時点で、原発は全電源を喪失。原子炉の冷却機能を失い、一号機では炉心溶融が始まっていた。しかし、馬場町長らは原発の異変を知らなかった。事故の場合には、周辺市町村に非常招集がかかり、浪江町からは上野晋平副町長が大熊町にある原子力安全・保安院のオフサイトセンター(緊急事態応急対策拠点施設)に駆けつけて協議することに決まっていたが、何の連絡もなかった。電話など通信網が寸断されていたこともあったが、第一、第二原発の立地町には東電のスタッフがいち早く駆けつけたのに、浪江町にはそういう対応もなされなかったのだ。」

唯一の情報源・テレビ。下「」引用。

「浪江の人々が、津島地区に避難している間、唯一の情報源であるテレビは、原発、とりわけ三号機の以上を盛んに伝えていた。十四日の昼前には、三号機は大きな爆発を起こした。-略-
 しかし、馬場町長は信じられなかった。
「危ない。こうなったら三十キロ圏外に出よう」」

「町長と市長だけの決定」 下「」引用。

「十五日午前四時半、災対本部の会議を開いて決断を伝えた馬場町長は、町議会議長、教育委員長を連れて二本松市に向かった。市役所の市長室を訪れると、三保恵一市長にアポなしの急な訪問を詫び、こう切り出した。
「緊急避難をせざるを得なくなりました。今日の夕方までに、二本松市で受け入れていただきたい。人数は最大で一万人。贅沢は言いません。雨風がしのげれば……」
 三保市長は即答した。
「安心していただきたい。二本松市として引き受けます」

「震度3でも大津波発生」 下「」引用。

「一八九六年の明治三陸地震は、震度二~三と揺れが小さかったため避難する人が少なく、北海道から宮城まで襲来した津波によって二万二千人の死者を出しました。東日本大震災と同じ三十八メートルに及ぶ津波遡上高も観測されています。」







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文藝春秋 2011年6月特別号

2012年07月29日 | 読書日記など
『文藝春秋 2011年6月特別号』
   木俣正剛・編/文藝春秋2011年

特集名 特別企画 文藝春秋88年が伝えた震災・津波・被曝の証言



「関東大震災と東日本大震災」半藤一利、他。下「」引用。

「一年で交代する総理、大不況、挙国一致内閣への期待、テロの時代……似すぎる世相」

「被災地で子供たちが書いた作文20 宮城県の小・中・高生たち」森健(ジャーナリスト)。

「退避区域でペット救援 救けられた犬はぐっすり眠る」中谷百里(NPO法人犬猫みなしご救援隊理事長)」下「」引用。

「私たちNPO法人犬猫みなしご救援隊は、広島市を拠点に活動している団体です。行き場のない犬や猫およそ六百頭を終生飼育しています。また、私たちは、日本の災害時における動物救助は、諸外国に比べて非常に遅れていると常日頃から問題意識を持ってきました。人命を大事にすることは当然のことですが、人間を救助する自衛隊やレスキュー隊がいるのと同様に、私たちのように動物を救助する人も必要ではないかと考えているのです。-略-」

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原発付近では携帯はつながらないし、ラジオも「ザー」という音しか聞こえない。←どうして?

「原爆の広島で子育てをした女たち」江刺昭子(ノンフィクション)。
--広島よりも、チェルブイリの方が参考になるでしょうね……。同じ原発事故ですし……。

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「入市被曝の夫妻」 下「」引用。

「お父さんは原爆手帳をもらったのも最近なんです。上司の人はみな死んでますから証人を探すのが大変でした。うちでもめったに話さないのに、お父さん、今日は良かったですねえ。」

「スリースマイル 恐怖の2時間18分」柳田邦男。

目次

「チェルノブイリ 世紀の事故はこうして始まった」中村政雄。

「オノ・ヨーコ 安田財閥の血と芸術の血」石井妙子(ノンフィクション作家)。

目 次











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文藝春秋 2011年5月特別号

2012年07月29日 | 読書日記など
『文藝春秋 2011年5月特別号』
   木俣正剛・編/文藝春秋2011年

特集名 東日本大震災 天皇皇后両陛下の祈り 侍従長 川島裕



「「想定外」か?--問われる日本人の想像力 起こり得る可能性があるものは必ず起こる。それが事故の掟だ」柳田邦男(ノンフィクション作家)。

--ご都合主義からの決別「問われる日本人の想像力」
千年に1度は考えろというが、阪神・淡路大震災のようなビルを根こそぎ倒す直下型は考えないようです。断層が直下にあるのだから、直下型を「想定」もしないといけないのでは?




活断層がなくても、地震は起きるという。この地震大国の日本で原発建設など無理であり、各国にも天災はあり輸出も無理としか言えないだろう……。

それに、千年に5回というのが本当らしいですね。

この柳田という人物は、推進派だとボクは思います。

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ペテン師でなければいいのですが……。

目次

無名戦士たちの記録」麻生幾(作家)。下「」引用。

「失態続きの政府の下、黙々と勇敢に戦った男女たちを永遠に記憶しておこう」

海江田大臣と東京消防庁レスキュー隊、自衛隊の消防チーム。
……現場のことを理解していない人が指揮をとったら、ひどいコメディー以下だ。こんなことを「良」とする人たちが、ビートたけしを総理にしたいのかな?

東電社員も努力している人がいる。下「」引用。

「東京電力社員は、連日の、徹夜同然の労働環境によって、休憩時は、目を開けたまま失神している。」

携帯電話の圏外、福島第一原発……。下「」引用。

「原発の最前線から引き上げる途中、中特防のある隊員は、私物の携帯電話のメールを書き込んでいた。小学校六年生の娘へのメールだった。
〈卒業式にでれなくてごめんね〉
 だが送信することはなかった。周辺は携帯電話の圏外のエリアだった。」

「東京電力 なぜ幹部は逃げ腰なのか 後手後手に回った事故対応。これは人災だ」村串栄一(東京新聞編集委員)。下「」引用。

「本店に翻弄される現場
 -略-現場は本店の指令を待つしかなく、本店は役所の了解を得てから指示を下す。その結果、適切な対応までに十数時間、あるいは数日のロスが生まれた。事故発生時に、現場が独自の判断で早期に手を打っていれば、ここまでの被害拡大は防げたはずだ。-略-」

「東大立花隆ゼミが半藤(一利)さんに聞いた昭和の歴史」









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index 田原総一朗(原発文化人)

2012年07月28日 | TOP【もくじ】
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