磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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戦争と芸術-「いのちの画室」から-

2009年01月29日 | 読書日記など
『戦争と芸術-「いのちの画室」から-』
   安斎育郎、窪島誠一郎・著/かもがわ出版2005年

国際平和ミュージアム」と「無言館」の館長の対談です。



「はじめに」窪島誠一郎・著。下「」引用。
 
「-略-今回京都と信州で一どずつ、日頃の美術館活動を通して抱いている平和や戦争についての思い、あるいは文化や芸術についての感想などを、ぞんぶんに語り合ったのがこの本である。対談場所をそれぞれのホームグランドにしたのは、互いの美術館へのエールの交換という意味もあった-略-
 もちろんそこには、「国際平和ミュージアム」と「無言館」がもつ存在意義の相違もあったろうし、担うべき役割のちがいもあった。-略-衣笠のミュージアムは「平和の価値の発信」を目的とする施設であり、信州のわが館は「平和を享受する自己表現者の歓び」を再認識するための施設である。-略-」

仕事としても関係をもっておられるようだ。下「」引用。

「窪島 そのときは、平和ミュージアムによもや無言館のコーナーをつくらせてもらえるなんて考えもしなかった。」

安斎育郎の母の葬儀は神道式だったという。

六ヶ所村……。下「」引用。

「安斎 原発が筆よになったから放射性廃棄物を青森県六ケ所村の地下に埋めなければならいかんとなる。そうすると、将来の人びとに何の価値も見出せない物のお守りだけさせることになります。現在の〈飲む〉というたのしみのために将来の人びとに負担をつくりだしているわけですよ。」

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世論調査はあてにならない……。下「」引用。

「安斎 もっとまずいと思うのは、新聞なんかの世論調査でイエスかノーか、どちからで答えるようにしむけるわけですね。たとえば、「日本には〈非核三原則〉というものがありますが、賛成ですか反対ですか」って訊くと、〈非核三原則〉というものをそもそも知りませんから、たいていは「わからない」となります。しかし訊き方次第で「日本には〈核兵器をもたず、作らず、もち込ませず〉という〈非核三原則〉がありますが、あなたは賛成ですか、反対ですか」と訊くと、そりゃあいいことだってんで賛成が八割くらいになったりするんです。(笑)。訊き方によって答えはいかようにも変えることが可能だということを示していて、ああいう世論調査というのは危ないですね。」

日本に自殺者が多いのは……。下「」引用。

「平和学的にみると、日本に自殺者が多いということは構造的暴力が強く作用している社会だからこそですけれども、そういう卑近な、つまり目の前に戦争がおこっているから〈平和〉について関心をもたないのではなくて、いのちがもっとも豊かに花開く条件をつくるという点では、国際平和ミュージアムも戦争の歴史ばかり描くのではなくて、いのちというものを描く、その可能性を秘めたいのちがもっと豊かに花開く条件は何なのかと前向きに考える時代だと思うのです。」

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ジャネット・ランキンや、『イマジン』が話題になっている。

目 次

ピカソのゲルニカについて……。下「」引用。

「『ゲルニカ』のなかに人間の美と醜、善と悪をタペストリーのように織り込んでいて、ほんとうにすごいと思います。絵に客観性があるんです。-略-『ゲルニカ』のような絵を描いた芸術家は日本にはいない。-略-でもピカソは〈我〉を忘れなかった。」






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