磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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世界が見た福島原発災害-海外メディアが報じる真実-

2011年07月22日 | 読書日記など
『世界が見た福島原発災害-海外メディアが報じる真実-』
   大沼安史・著/緑風出版2011年

表紙の裏。下「」引用。

「福島原発災害は、東電、原子力安全・保安院など政府機関、テレビ・新聞による大本営発表、御用学者の楽観論評で、真実を隠され、国民は欺かれている。事実上の報道管制が敷かれいるのだ。「いま直ちに影響はない」を信じていたら、自らのいのちと子どもたちのいのち、そして未来のいのちまで危険に曝されることになってしまう。緩慢な被曝ジェノサイドはすでに始まっているのだ。
 本書は、福島原発災害を伝える海外メディアを追い、政府・マスコミの情報操作を暴き、事故と被曝の全貌と真実に迫る。」



お説教とお笑いの日本マスコミ……。下「」引用。

「民放テレビは「AC」(ACジャパン。旧公共機構)の「お説教CM」を繰り返し、「フクシマ」のニュースよりもバラエティー番組を優先させる始末だった。」

ドサクサに、信用できない内閣……。下「」引用。

「それどころか、日本政府はまるで戦前の内務省のよう、ネット上の「流言蜚語」の取り締まりに乗り出し、ドサクサまぎれに、裁判所の操作令状なしに通信記録の保全を命じることのできる「ネット規制強化法案」を閣議決定するなど、「言論統制」「情報統制」の動きは強まるばかりだ。」

算出『ニュー・サイエンティスト』3月24日。下「」引用。

「同誌が報じたのは、「オーストリア中央気象局(ZAMG)」が、核兵器全面禁止条約(CTBT)に違反する秘密核実験を監視するために全世界に配置された放射線検知ネットワークを利用して算出した、「フクシマ」からの放射性物資放射量。
 それによると、「フクシマ」のヨウ素131の放出レベルは「チェルノブイリ」の「七三%」に達しており、セシウム137の放出量も、「チェルノブイリ」の「六○%」に達している……。
 「フクシマの放射性降下物 チェルノブイリのレベルに近づく」……まさに衝撃の大ニュースだった。」

「IAEA勧告を無視した政府」 下「」引用。

「さて、こうした事態の推移の中で、「イイタテ」で動こうとしない日本政府を、世界はどうみていたのか?
 ニューヨーク・タイムズは三十一日付で、米国の専門家、エドウィン・ライマン博士(「憂慮する科学者たち」の原発問題担当責任者)による、こんな警告を報じていた。
 ライマン博士は放射性汚染物質の雲が流れていたとしたら、大量の汚染物質が雨によって一カ所に集中して落下していることもあり得ると述べ、「それだけの高濃度の汚染が特定の地区に濃縮してあったとしても驚くべきこことは思わない」と語った。博士はさらに、日本政府が半径三○キロに設定した避難・退避圏を拡大すべきであると述べるとともに、IAEAに対して速やかな測定データの公開を求めた。IAEAでは現地での測定は三月十八日から二十六日までの間に済ませていることを認めている。」

「グリーンピース」発表。下「」引用。

「スペインの最高級紙、「エル・パイス」も三十一日付で、IAEAが日本政府に「イイタテ」の人々を避難させるよう勧告した、と報じていたし、とくに環境問題では世界的な権威紙である英国にのガーディアン紙も、環境団体「グリーンピース」の独自の現地測定結果を紹介し、日本政府に警告を発していた。」

INDEX

「核の森」、デイビッド・ロクバウム博士。下「」引用。

「博士の言うように、私たちは「フクシマ」という、世界で最も危険な「核の森」の奥で、迷い続けているのだ。どこに出口があるか、いつ出口を見つけられるか分からない状態で、さ迷い続けているのだ。
 そして今、その「核の森」のあちこちでウラニウムが、プルトニウムが燃えている。燃えて蒸気とともに死の灰を噴き上げている。プルトニウムさえ飛ばしている。放射能の汚染を大量に垂れ流している。
「フクシマ」という「核の森」が、いつ何時、一気にの燃え上がりかねにない状況の中で、私たちは生きて行かねばならないのである。」

放射性がれきの正体=「使用済み燃料プール」の燃料のものであると見られる。

炉の底の圧力0。下「」引用。

「四月十八日のレポートで、グンダーセンさんは、東電による炉の温度、圧力などにのデータをもとに、「フクシマ」の「2号機」の「真実の姿」をこう語った。
 「2号機」の炉は圧力ゼロ、温度は一五○℃前後に達している。与圧をかけないかぎり、一五○度で水や蒸気は存在しない。つまり東電の測定値で見ても、そこには水も水蒸気も存在していないのだ。あるのは空気、あるいは熱せられた水素である。ここに問題がある。」

【ウィキリークス】河野太郎の要約。下「」引用。

「日本の河野太郎衆院議員は二○○八年十月二十一日、来日した米政府の当局者(エネルギー・経済担当)との夕食会の席で、とくに核の再処理におけるコスト、安全面の問題を取り上げ、日本の原子力業界に対する強い反対を表明した。
 河野太郎議員はまた、「日本の官僚、電力会社が時代遅れの原子力エネルギー戦略を続け、代替エネルギーの開発を抑圧し、国会議員や国民に情報を隠し続けている」と厳しく批判した。」

その他に【ウィキリーク】で谷口富裕のことが書かれてあったという。。

「原子力ロビー」=「原子力村」 下「」引用。

「ルモンドはさらに、この「原子力ロビー」を構成するものとして、原子力政策をつかさどる経済産業省、電事連、原子力安全委員会、原発メーカー、電力各社を挙げ、経産省のOBが電力各社に天下っている事実も指摘した。「原子力ロビー」は「情報隠し」の名人で、「原発は完全に安全」と人々に信じこませるため、新聞やテレビを通じた広告キャンペーンに金を出している--と報じたのである。」

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パキスタン並みの日本。下「」引用。

「原発の実働時間がどれだけあるか、ということだが、ジャーナル紙によると、二○○九年の場合、米国の原発はなんと九○%以上だったのに対し日本は六六%、これはパキスタン並みだそうだ。
 日本の場合、それだけ運転していない期間が多いわけだが、その理由について、ジャーナル紙は、ちょっと意外な指摘をしている。
 日本では電力会社の社員と政府の査察官が「平日しか働かない」ことも、その一因だというのだ。米国の場合は、二十四時間、昼夜をわかたずメンテを行なう。」

一ヶ所に三基までと制限されているアメリカ。

「カミカゼ」とも呼ばれた「フクシマ50」

「サダコ」 下「」引用。

「そんな避難民の中に「サダコ」さんという七十歳になるおばあさんがいて、「助かりたいの一心で逃げて来た」と語っていた。
 Sadako……。あのヒロシマの原爆少女、佐々木禎子さんと同じ「サダコ」。二歳で被爆し、折鶴を折りながら十二歳でなくなった禎子さんと同じ名前で年も一つ違い、二人は同じ世代であることに、記事を読んで気付いた。
 そしてそのことに気付いたら、次にこんな考えが湧いた。
 ヒロシマとフクシマの違い--それは戦時中の「必勝」が、現代のフクシマでは「安全」に変わっていただけのことではないか……。ヒロシマとフクシマは同じなのだ。政府の言うことを信じ、逆に裏切られ、放射能の恐怖の底に突き落とされた点では--。」

もくじ

住民を見捨てた。下「」引用。

「「国民」を訓練することが大好きなこの国は、「いざフクシマ」が起きた時、「国民」を構成する「フクシマ」周辺住民の「安全」のことなど、たぶん忘れ去っていたのだ。」

「原発もと暗し」--政府・東電の視線は「原子炉」に集中し、(無意識的にせよ)周辺地域の住民たちを見捨てていたのだ。-略-」

「情報連帯」 下「」引用。

「もうひとつ、今回の「情報連帯」で忘れてはならないのは、海外からの「情報支援」活動が大きく広がったことだ。先ほど紹介したライマン博士の「憂慮する科学者たち」や、本書で何度も登場してもらったグンダーセンさんの「フェアウィンズ」もさることながら、ここで是非とも特記しておきたいのは、カナダ・バンクーバーの乗松聡子さんら「平和哲学センター」の活躍である。学術文献など膨大な量の英語情報を日本語に直して発信してくださった。乗松さんたちの貢献も「東海アマ管理人」氏らの献身に負けず大きかった。」








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