磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ヒロシマの外科医の回想--ヒロシマからベトナムへ &【本日のニュース】

2006年04月16日 | 読書日記など
『ヒロシマの外科医の回想--ヒロシマからベトナムへ』
        原田東岷/未来社/1977年

広島で医療を続けてこられた方です。
ヒューマニズムを忘れたマッドドクターとは大
きく異なる方です。



マスクの女はこのなかに出てくる話です。
話といっても、実際にあったことです。
小説の中では雰囲気上、マスクの女としましたが、
現実でそんな表現にしたら、失礼この上のないことですね。
申し訳ありません。m(_ _)m

日本では形成外科学会がスタートしたのは1957年で、
大学にその講座ができたのは1960年ごろだそうです。
習っていないからといっても、
目の前に苦しむ患者さんがいるのです。
それで、この医師の苦闘がはじまります。

チールシュ氏法やクラウゼ法というのを試されたそうです。

昭和23年、ABCCの外科医ワーナー・ウエルズ博士が、
ダーマトーマという新しい植皮器械を著者の病院に持って来てくれたという。

患者を助けてきたことを、かなり喜んでおられる医師でもある。
マスクの母の息子さんも、入学式には間に合わなかったが、
小学校に通えるようになったという。

ケロイドという病気は、ヒポクラテスによって、2300年も前にあったという。
原因は現在でも不明。蟹が足をひろげているようだというので、
蟹足腫(ケロイド)と名づけられたという。
原爆熱傷の場合には、約80%に発生したという。

原爆乙女のことも書かれてあります。下「」引用。

「昭和三十年五月十日、私たちは、ニューヨークのアイドルワイルド空港に降り立ち、多数のクエーカー教徒や、病院のスタッフたちに出迎えられた。私たち一行は、原爆で焼かれ、顔や手足にひどい変貌を受けた少女たち二十五人と二人の外科医、通訳それに「原爆乙女」救援の提唱者谷本牧師などの大部隊であった。少女たちは、「原爆乙女」と呼ばれ、戦後十年が経過した今日なお、戦争とは何か、原爆とは何かを世界に問いかける「行き証人」として、世界の注目を浴びていたのである。その事業の主唱者は、ザ・サターデー・レヴュー誌のノーマン・カズンズ氏。治療責任者は、ニューヨーク、マウント・サイナイ病院の形成外科部長A・パースキイ博士など三人」


昭和29年、原爆乙女の作った「ほほえみよみかえれ」
という詩に、広島の作曲家が曲をつけ、
レコードになって発売されたという。
だが、ほほえみは、なかなか戻らなかったという。

ベトナムの時には、ノーマン・カズンズがやったように、
広島の医師たちも立ち上がったという。
新聞の見出し、『日米共同で人道的事業、ベトナム戦傷児の救援へ』



【本日のニュース】
「英議会が原発反対の報告書 安全性など問題が未解決

 【ロンドン16日共同】英議会は16日、原子力発電推進に反対する報告書をまとめた。温室効果ガス削減や北海原油の枯渇対策のため原発推進に事実上政策を転換しているブレア政権には逆風になりそうだ。-略-(共同通信) - 4月16日8時45分更新」

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