磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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なぜ日本の政治経済は混迷するのか

2007年11月11日 | 読書日記など
『なぜ日本の政治経済は混迷するのか』
    小島祥一・著/岩波書店2007年

なかなか、おもしろい本でした。いつものことに関係することが書かれてありました。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「著者はかつて経済企画庁で月例経済報告や『経済白書』を担当。激動の日本経済を振り返ると、政府・自民党・日銀・財界が問題を先送りする「非協力ゲーム」を演じ、いつも同じ筋書きの四幕劇を繰り返してきたことに気づく。さらに、二大政党時代になっても自民党支配がつづく事実上の独裁や問題や、総論賛成・各論反対を是認する民主主義が政策の決定不能に陥る矛盾について考える。これらの問題から「公益」をキーワードに民主主義を再考し、一九八○年代から小泉政治までの混迷する日本の政治経済の構造を解明する。」


おもしろい表現は四幕劇というものでした。

読んでいて、これは戦時中もやってきたものだと思ったら、「あとがき」で著者も指摘されていました。

こんなことを許していたら、たまったものではありませんね。

--小泉総理時代にも続けられた四幕劇。
第1幕 何の問題もない
第2幕 お茶を濁す
第3幕 知らぬは日本人ばかりなり
第4幕 白旗揚げて降参

もちろん、本では詳しく書かれてあります。
あらゆる問題にこの方程式があるのならいいのですが、なかなかそうはいきません。

一番大きな問題。原発。
それは第3幕で止まっていますね。
--情報公開を!
情報公開すれば、自然と廃炉になるといわれています……。

また、薬害C型肝炎も同様の方程式ですね。

--第1幕を演じた者たちを逮捕も訴訟もされず出世するのなら、これは続くでしょう……。

バブルの時もデーターを隠す。下「」引用。

「日本では、政府も日銀も自民党も本当のデータを隠し通すので、日本人はどこまで深刻化しているか知らされないまま、政策を信じさせられている。いや、日本人の方も問題の深刻さを知ろうとしないし、知りたくないという態度になる。政策は上の方にまかせ、自分からは考えない。
 ところが、世界では、自国についても他国についてもデータはもっとオープンに飛び交い、政策ももっとドラスチックなものが議論の対象になって実行されている。」

1995年、96年には、「景気さえ回復すれば、地価・株価も回復し、不良債権がなくなる」というのが、政府、日銀、自民党、財界を通じての多数見解だった。」という。

--これも、土木や建設などという機械化されたものでは、波及効果はないと言われていたのに、経済効果よりも、キックバックを狙った政治家の悪政でしたね。

--波及効果を考えるならば、機械化されていない福祉や森林保全などに使うべきだったし、バイオマス・エネルギーと加味していけばよかっただろうと思います……。










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