磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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核・天皇・被爆者

2007年11月12日 | 読書日記など
『核・天皇・被爆者』
     栗原貞子・著/三一書房1978年

この本を読んで、栗原貞子さんも時代によって意見がかなり変化するのだなあーと思いました。まあ、ボクらしい間抜けな意見を書きたいと思います……。



--天皇の「戦争責任」。
この本を読んでいて、フと思い起こしました。

ボクら戦後生れには、「戦争責任」はない。
しかし、「戦後責任」はあるという。
--ドイツ人の戦後生れの「戦後責任」は軽く、日本人は重そうですね……。

そう考えていると、今の天皇陛下には「戦争責任」はないだろう……。
当時13歳で学習院の学童疎開されていた人にそれはないだろう……。
--ところが、文献には天皇とだけ書いてあるので、今も続くように思っていたかもしれない……。間抜けなボクですね……。


そして「戦争責任」は「戦争犯罪」と=にもならないことですね。

それにしても、小泉、安倍と続いた時の中国の反日。
そして福田総理に変わっての中国の態度、こんなに変わるとは思っていなかった。


この本で、いろいろ天皇批判を繰り返す、栗原。
--おそらくは昭和天皇批判だろう……。その他の歴代の天皇とも関係がないことだろう……。

何度も書きますが、ボクは天皇に関係することは半藤一利や司馬遼太郎が書くことが事実だろうと思っています。

つまり、今回の栗原の本は歴史的事実ではないことが書かれてあると思っています。
--詩人というものは主観的事実で書くものですね。ところが、歴史小説は客観性が重視されるものでもあるし、歴史に詳しい人たちは客観的事実を大切にされますね。歴史のことなら、どちらが信用できるかはすぐに理解できると思います。もちろん、人間のすることですから100パーセントはないと思いますが……。

--同じ詩人でも、正田篠枝は『さんげ』と歌集をだす。
それは、「死の商人」であった一家の一員だったから生まれた悔恨の歌であるという。
--それに反して、無政府主義者で反戦をしていた栗原夫妻。
彼らは彼ら自身に戦争責任はあったと思っているのだろうか?

--アジアにたいする戦争責任を早くから書いた栗原。
当時の日本人には戦争責任があるというなら、アジアの人たちに栗原は何をしたのだろうか?
アジアの人に対して、栗原自身が天皇と同じ立場に立たされるのではないだろうか?

正田篠枝の「さんげ」の素晴らしさは、彼女が「死の商人」の一家の一員だったからだろう。
また、戦後、焼土にいた日本人たち。
今の戦争を知らない多くの日本人たちよりも、よほど平和の大切さを知っておられますね。


芥川賞をとった林京子でさえ、自費出版したそうです。下「」引用。

「七五年度芥川小の受賞作品の林京子氏の「祭りの場」、今年五月に三百部の限定自費出版をして注目され、この程風媒社から出版された」

「はだしのゲン」なども、主人公の少年が天皇のことに対して発言していますね。
作品というのは、歴史的事実よりも、主人公の主観的事実が重んじられる。
もし、あそこでゲンが司馬遼太郎のように天皇制を解説したら、異常になってしまうだろう。
あのゲンが、ああ思うのは自然なことでストーリーとして何の問題もない……。

--しかし、大の大人がマンガを正典だといい、歴史もそれで学んでいるのなら、困ったものだ……。
どこかの国の大臣にもそんな困った人がいましたね……。

それに、「怒り」とか「祈り」とか困った人たちで、それで何かを得られる立場におられたのでしようか?

社会の底辺のボクにはそんなものはないから、よくわかりません……。

目次


だけど書いておきたいと思ったのは、『原爆神話』をウソでしかないと明確に言いたいからです。

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天皇が原爆を落としたわけでもないのに、原爆の投下の主原因が天皇だというような論理は異常だと思うし、好戦的な人たちには願ったりかなったりのものではないでしょうか?

ブッシュ大統領たちは、テロリストが悪いから攻撃をするという。
もし攻撃で何かあっても、テロリストの責任としたいのだろう……。
--また、テロリストも同様のことをいう。

現実の責任は武器をとって攻撃した者たち、それぞれにあることは誰にも否定できないことだろう。
--もちろん、その背景にあることも無視できるものではないと思うが……。

今ではバーンズやスティムソンという政治家が、和平を引き延ばして、強引に原爆を投下しようとしたと書く人たちがいる。

そこに昭和天皇が入る余地などなかったといえるのではないか?

もちろん、昭和天皇に戦争責任はないとは、司馬さんも半藤さんも書いていない……。


平和勢力(中国)の核兵器は武器ではないという人たちには、理解していただけそうにもない論理だとは思いますが……。書いておきたいと思いました……。










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