龍の声

龍の声は、天の声

中村天風語録」

2021-10-23 07:38:47 | 日本

中村天風語録2-①」

◎本当の満足とは

心の本当の満足というのは、常にできるだけ自分の言葉や行いで、よろしいか、他人を喜ばせることを目的とする。
ところが、それを何か他人の犠牲になる、そんな生活のように考える人もありゃしないかい。
とにかく、他人の喜ぶような言葉や行いを、人生の楽しみとするという尊い気分になって生きてごらん、今日から。


「中村天風語録2-②」

◎本当の幸福

本当の幸福というのは、人生がより良く生きられる状態に自分ですることなんです。
自分でしないで、他からしてくれることを待ってる限りこやしないよ。
自分の現在の生活に自分の心がまず満足しなきゃいけないんだよ。
それが生命を高くし、程度を上にした考え方なんだ。
つまり、自分の生きがいを感じる状態をもっと気高いところにおかなきゃいけないんだよ。
うまいものでも食って、いい着物でも着て、こう思うところに本当の生きがいはないんだけれどもねえ。


「中村天風語録2-③」


◎病は怖ろしきものならず

一日も早く病を回復させ、本当に丈夫な人間になろうと思うなら、断然病などに負けてたまるかと、一大元気を心の底から煥発することであると、繰り返して進言する。
ましてそうすることによって自然良能作用が旺盛に活動するという真理と事実とを考えると、病というものをひたすらに怖れる必要は少しもないのである。
「病は怖ろしきものならず、これを怖れる心こそ怖ろしい!」


「中村天風語録2-④」


◎悪しき想像

あなた方おおむねは自分の希望する人生状態や日ごろ自分の心でああなりたいなあ、こうなりたいなあという事柄を、ややもすると無制限に拡大し、引き伸ばして考えるという場合が多いんです。
想像を組み立てろといっても、ただやたらに馬車馬的な想像じゃいけない。
それを考えないでやってると、想像してる事柄の種類によっては、反対に人格を向下し、品性を堕落せしめ、運命を毀(こぼ)ち、人生を価値なくする恐れがある。


「中村天風語録2-⑤」

◎真・善・美 

いかなる人事世事に応接する際にも、まず心の積極的態度を崩してはならないことと同時に、平素心して真我の尊厳さを乱さぬために、自己の思考内容(特に人生に対する)を信念的に高潔に把持することに専念せねばならない。
しかして、その要諦は、ただひとえに、つねに、真(誠)善(愛)美(和)を本位とする
思考を以って、自己の精神生命の現実の姿とすることに努めることである。


「中村天風語録2-⑥」

◎疲れたら休め

人間は変化の中にある。
その変化と変転にいちいち関わり合いをつけていたら、いたずらに心にムダな重荷を負わしていることになる。
「疲れたら休め」のとおり、心も休めてやる必要がある。
しかし、肉体は自分の意識で運動をやめることができるが、心は能動的で何かを考える傾向性を持っているから肉体と違う。
だから「安定打坐法」で無声の境涯に心を入れることが心を休めることになり、心の旅路のオアシスになる。


「中村天風語録2-⑦」

◎心に合理的修練をさせる

どんな場合にも、またどんなことにも安心立命で悠々と生活し、健康な肉体を有し、長寿の幸福を克ち得るために、自己統御が必要である。
その前提として、本当の「我」というものを正しく信念し得る自覚意識を確立させるために、心に合理的修練を施して本来の境地に心を活かすように心がけねばならない。
そして自分の本質がどんなものであるかがわかれば自己統御も完全となり、そしてさらに精神訓練の効果を積み重ねて立派な人になれる。


「中村天風語録2-⑧」


◎人体は水中で生活している

肉体組織の必要とする貴重なる体液である、唾液、胃液、リンパ液などはいずれも水分から作られる。
従って水なくしては、消化作用も同化作用も、その他一切の機能の活動が不可能になる。
だから、「正常な組織の中には常に多量の水がある。
従って、あらゆる組織は水中で生活している」
という生理学上の見方はまさに絶対の真理である。
従って、生命を確保する仕事を行うに必要とする水を飲むことである。


「中村天風語録2- ⑨」

◎人あっての自分

もしも、いささかたりとも、報償を本位とするというがごとき、凡俗同様の卑しむべき心持ちが発生したなら、そのときは「箱根山 駕籠(かご)に乗る人担ぐ(かつ)人 そのまた草鞋(わらじ)を作る人」
という古諺(こげん)を思い出すがよい。
さすれば、この世の中に活きるのは、いかに偉くなっても、自分一人で生きられるべきものではなく、人あっての自分、自分あっての人ということが、即座に直感され、その直感が良心に感応すれば、報償を超越した責務感となり、さらに当然の帰結で、その責務感がまごころとなって発露する。


「中村天風語録2-⑩」


◎自分は力だ!

元気という気がでたときに、何ともいえない爽快さを感じるものである。
とにかく、元気溌剌たる状態で活きることこそ、
最も重要かつ大事なのであるから、
心の置きどころを常に積極的にするために、
「自分は力だ」ということを断じて忘れてはいけない。













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