呂俶の「一言雑談」

大好きな小説『吸血鬼ハンターD』(菊地秀行氏・著)の自作イラストや、日々のよしなしごと録。写真・絵の転用はご遠慮下さい。

やんばる路、見かけることが増えました

2016-03-24 17:29:00 | ちょっとそこまで
北部へ行くと、林道や県道で見かける木に結わえられた赤いリボン。
その近くには必ずこれが↑。
最近、特に設置数が増えた“筒わな”。
これは本当に危険らしく、絶対に手を触れないでとの注意をよく見かけます。

別のバージョン。

これは“カゴわな”。
以前はこれ一種類だけでした。
目的の生き物だけでなく混獲も多いため、職員さん方が毎日巡回点検しているそう。

何を?というと、明治末期(1910年)に東大教授の渡瀬庄三郎氏によって那覇市周辺に放たれた17匹のジャワマングース(通称マングース)の子孫たち。

マングースは沖縄で人々を苦しめていた猛毒のハブを駆除してくれる貴重な生き物だと好意で野に放たれたはずなのですが、旺盛な繁殖力で数を増やし1990年代ついにやんばるに侵入。
もともと肉食の哺乳類がいなかったため、やんばるの生き物たちは身を守る術を持っていません。
ヤンバルクイナやホントウアカヒゲ、ノグチゲラ、オキナワトゲネズミ、オキナワケナガネズミなど絶滅危惧種である貴重な生き物が捕食されています。
逢瀬氏は明治期に天然記念物保護法の制定に尽力された動物学者だそうですので、この状況は不本意でとても残念なものであるのだろうなと…。

罠類と同時に、大宜味村塩屋湾と東村の福地ダムを結ぶ線「SFライン」より北の地域からマングースを根絶することを目標に、マングース探索犬や広範囲にマングースやノネコ野犬等がが入り込めない工夫を施した総延長6.8㎞の防護柵も設置され、SFライン以北でのマングース完全排除を目標に、捕獲作業が毎日続けられています。


巡回車、林道にお邪魔すると毎回お見かけします。
先日はショートカットした道々でも5、6台お見かけしました。
皆さま、何時も本当にお疲れ様ですm(_ _)m。

余談ですが、マングースの話題になると、琉神マブヤーに出てくるマジムン“マングーチュ”の「自分たちは故郷から勝手に連れてこられて、邪魔になったからと殺されて…」と語るシーンを思い出します…。

自然と共存するとは、本当に努力のいることだと思います。
でも、その努力は絶対し続けるべきだと。
そもそも、この土地暮らしているのは人間だけじゃありませんし、むしろおもいっきり後輩ですし(^_^)。
マングースの捕獲は無理ですが、手っ取り早く協力出来ることはやんばる路・林道内は余裕をもって安全運転・徐行運転で、でしょうか。

今年も動物たちの轢死が出来る限り起こらないよう、より安全運転でお邪魔させていただきます♪。




マングース防除事業、興味のある方はこちらのサイトもどうぞ。
やんばる野生生物保護センターウフギー館

沖縄島北部地域におけるジャワマングース防除事業の平成22年度の実施結果と平成23年度の実施計画について


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