ep184 シュンタががんばってついたウソ

シュンタが４才になって何ヶ月かたった頃のある日の話です。

ホークスのオープン戦のチケットが４枚だけ手に入ったので、家族で観に行くことにしました。

ただ、問題があって、ウチは５人家族。チケットは４枚です。３才以下の子供は親のひざの上で観戦すれば、チケットは必要ありません。

・・・で、シュンタは、４才です。

こうなると、方法は、シュンタに３才になってもらうしかない。

・・・っていうか、どうせ、シュンタは試合中はずっとひざの上だろうし。



ただ一応、念のために、練習しておくことにしました。

パパ
「ねぇ、シュンチャン、入り口で、

≪何才ですか？≫って聞かれたら、

≪３才です≫

って言ってほしいっちゃけど。」





シュンタ
『・・・でも、ぼく４しゃいよ。』



ママ
「本当はウソはついたらいかんけど、シュンちゃんはずっとママのひざの上にお座りしておくから、大丈夫よ。今日だけやけんね。ママのひざの上にずっとおるから、多分おこられんし。」

パパ
「じゃぁ、練習しておこうか。」


パパ
「シュンちゃんは、何才ですか？」








シュンタ
『・・・今日は、
３才でしゅ。』



【今日は】っていうところに、４才なりのプライドを感じました。

へんなウソつかせて、ごめんね。

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ep183 一生懸命してる話は、一生懸命聞く

一生懸命してる話は、一生懸命聞く。


仕事が終わって、(・・・というか、本当は引きずりながら)帰宅しました。

砂とかで、体がザラザラしているので、風呂に入っていると、シュンタが風呂に入って来ました。男同士！一緒に風呂ってのもいつまでできるでしょうか。私にとっては大事な時間です。
o(^_^)o

シュンタは、入ってくるなり、興奮した様子で、

「パパ！すごいとよ！○○詐欺ってのが流行っててね、電話がかかってきて、お金を振り込めって言われるっちゃけど、振り込んだらいかんったい。でね、コチラからかけ直そうとするとね、全然違う【探偵事務所に電話がかかってね！！あやしかろッ！！っでね！その会社のことは、よく間違い電話があるから・・・・」

・・・と、けっこうな勢いで話しかけてきます。

こちらは、仕事が全然終わってない状態なので、頭の中で段取りなども静かに確認したいし、正直に言うと

『勘弁してくれ～！！』
。・゜・(ノД`)・゜・。

ってのが、正直な気持ちなのですが、シュンタの夜泣きに毎晩３時間あいづちを打ち続けた【根気強い男】です。ぼくは。

ここで、生返事をしたり、「ちょっと、うるさいから、今度にしろ！」なんて言ったらぼくの負けです。

どうせ、風呂に入ってる１０分くらいの間でしょ。

しかもあと数年したら、どーせ「うるせー」しか言わなくなるんだから、ここは、楽しまないと！！が基本姿勢です。

で、話を聞いていると、こちらは、ドローンとなった頭で聞いてますし、シュンタは、すっごい興奮して急いだ声で話しますので、あまりよく理解できないのですが、

①　なんとか詐欺っていう新手の詐欺が流行っている。
②　シュンタはその対策を一生懸命述べている。
③　若手芸人が見事その詐欺を撃退したので感動している。

・・・っていう話のようです。

まぁ、その勢いのすごいこと！！

頭洗いながら聞いていますので、ちゃんとは聞いてないんですが、キチンと聞いてるよっていうサインを出すために、

「え～！そんなこと言うと！！」
とか、
「そら、困ろうもん！」
とか、
「えげつないなぁ～！！」

とか、適当にあいづちを打ったり、途中でシュンタの話を復唱したりします。

「・・・電話したわけね～。」
「その探偵の方がたしかにあやしいよね～。」

・・・というように。

で、シュンタの話が一段落しました。

シュンタの話を聞いてるふりをするのが、いかに上手かの話ではありません。

ここからが肝なのですが、ここで、これからシュンタにこう育って欲しい！っていう方向にシュンタをほめてあげるのが、ポイントです。

「シュンタ～、
今のオマエの話を聞いていて
思ったんやけど
オマエ、用心深いね～。
相手の話を鵜呑みにせずに、
ちゃんと考えながら聞いている
というのがすごいと思うよ！！」

って、感心してあげます。

シュンタは、自分の話に共感してもらって、さらに自分のいいところを見つけてもらってほめてもらったので、すごく自分に満足そうにしています。

基本姿勢は、「シュンタがんばれ！」ですから。

これでいいのです。

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ep182 言われた通りにする馬鹿

小さい頃に大人たちから叱られたことは、１度や２度じゃないと思います。
「オマエ、誰かに『死ね』って言われたら死ぬとか！！」
って。

【思考が停止している今の子ども】にこういう言い方をしてもきっと伝わらないでしょうね。
「誰かに『死ね』って言われても死んじゃダメよ。」
って。言わないとわかってもらえないでしょうか。

友達に死ねって言われて自らの命を絶った子に、同情するような話をするのは、残った子たちに「死の希望」を見せてしまうようで、心配です。
「自分の命を粗末にするやつは馬鹿だ。」と言ってあげないといけない気がします。
私の仲のよかった友達が、高校生の頃、自ら命を絶ったとき、その友達の家族がどれだけ苦しんで、悲しんだか、アイツにはわからなかったのでしょう。

あんないいヤツが。

高校生の頃は、そんな友達の死が理解できなくて、
「これは、きっと【淘汰（とうた）】なんだ。」
って思うことにしました。
「アイツは生きていくには、弱すぎたんだ。」
と。

そんな私も、中高生の頃、「死にたい」と思ったことは１度や２度ではありません。
いや、厳密にいうと、「死にたい」ではなく「死んでみたい」程度の気持ちだったのかもしれません。
それにしても、【生と死の境目】が一瞬っていうのは、もったいない気がします。
高い場所から飛び降りれば、足が離れる瞬間の向こう側
紐でぶら下がれば、首に体重がかかった瞬間の向こう側
一酸化炭素なんか考える前に先に体の自由が奪われてしまう。

生と死の境目は、もっと広くていいと思います。じっくり考えながら死を迎える。
飲まず食わずで果てしなく遠くまで歩くなんてどうでしょう。死までの間にいろいろなことをたっぷり考えることができそうです。
時々リセットしたくなる気持ち。
遠くに行くことで、解放された気持ちになれるかもしれません。
足の痛みや堪えきれない喉の渇きが、【生】を実感させてくれるかもしれません。
とにかく、そんな追い詰められた気持ちになったときは、ひたすら歩く。
信号を守って、すれ違う人をよけて、日に当たったり、風に吹かれたりしながら、
歩いて歩いて歩いて。
もっともっともっと歩いて。

【死】ってそれくらいたいへんなことだと思うんです。
簡単に死んでしまってはいけません。

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ep181 _娘にあげたＴシャツ

娘が
「ウッキィ～！」
ってサルになるくらいに喜んだＴシャツです。
ゴールデンエッグスと北斗の拳のコラボ。

ep180 ヤクルト過剰摂取疑惑

これまでのあらすじ


・・・どなたか、我が家で起こった事件について、見事な推理を見せていただけないでしょうか。。。。

じっちゃんの名にかけてもいいし。。。

え～、これは不思議なじけんですぅ～。。。古畑でした～。

・・・みたいなノリでもいいですから。




事件は、土曜日の朝に起こりました。。。

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「警部！警部！
今朝、この家の大黒柱ことお父さんが、自分のヤクルトを飲もうとしたところ、自分の分のヤクルトがないことに気がついたそうです。」

『また、ソッチ系の事件か、ココのオヤジは、なんでそんなに１本のヤクルトにこだわるんだ？子供っぽい性格なのか？』

「えぇ、≪１本のヤクルトも守れないヤツに、一家の平和は守れない≫と言っていました。」

『安い信条だな。で？容疑者は？』

「はい、お父さん本人を含む一家５人の話をまとめてみました。」




　　　　　　 　

	【父】 先週は、２本しかヤクルトを飲んでいません。・・・っていうか、最近ほとんど飲んでいません。
	【母】 私は、ヤクルトじゃなくて、ジョアなので、関係ないわ。ジョアは飲んだけど、ヤクルトは飲んでません。
	【ハル姉ちゃん】 私は、先週は２本しか飲んでないよ。 まぁ、いいけどさ。
	【コータ兄ちゃん】 俺も２本くらいしか飲んでないよ。 飲んでないってば。（笑）
	【シュンちゃん】 僕は、毎日飲んだよ。毎日１本くらいよ。ホントよ。

いったい誰が犯人なんだ・・・。

いったい誰が。。。



ピンポーン。
「こんにちは。ヤクルトの○○です。
ご注文の確認をいただきに、まいりました。

今週分のヤクルトとジョアもお持ちしました。」


・・・なんだ、最初ッから今週分は、土曜日に持ってくる約束だったのね。。。。

うたぐって悪い。。。。


【笑】


追記≫
タイトルは、「ヤクルト過剰摂取」になっています。ヤクルトをたくさん飲み過ぎるとどうなるかについては、シュンちゃんが、ヤクルトレディの方に聞いてみました。

あのね、『ヤクルトを飲みすぎるとどうなりますか？』って聞いたらね、 「たくさん飲んでも、体に害になることはありません。だけど、あんまりたくさん飲みすぎると、おなかがゆるくなることがあるから気をつけてくださいね。」 ってさ。 ・・・たくさん飲んでも大丈夫らしいよ。

・・・もしかして、君か。。。。




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ep179 怒られた俺

こないだ、カミサンに怒られました。
ウチの２番目の息子は、けっこうよくがんばって勉強する子です。
ほんとに、何にも言われなくてもがんばって勉強しています。

・・・ところが、思ったほど、成績は出てないんです。
そこで、私が言った一言。
「オマエさ、よくがんばるやん。でもさ、思ったほど（の成績）やないやん。勉強の仕方が悪いっちゃね？」
私から見たら、勉強しながら、よく集中力が途切れているところが見え隠れし、【一気に】やってしまわないで、ダラダラと時々遠くを見たり、寝転んだりしながらやってるような気がします。わからなかったら、すぐにハル姉さんに教えてもらって、自分でなんとかしようという気持ちも弱いような気がします。

・・・そんなこんなで、言ったのですが。（・・・つまり、私的にも一応の根拠はあったのですが。。。）

それをカミサンに怒られてしまいました。

『コータは、がんばってる自分に満足してるんだから、「まだ足りない」みたいな言い方をしちゃだめよ。アナタとコータを比べちゃダメ。誰とも比べたらダメよ、コータはコータで見てあげなきゃ。今のコータがベストをつくしているんだから、ほめてあげないとダメよ。』

・・・ごもっとも。

今回限りは、ぐうのネも出ませんでした。

ep178 高度に政治的決着

私とカミサンは、何から何まで趣味が反対。
まったく話が合わない。
性格もほとんど反対。
ただ１つ、「よく似ている」と思うことがある。

それは、

「白黒ハッキリさせないと気がすまないこと。」

若い頃は、この性格が災いして、些細なことでも≪どちらか家を出て行かなくてはならない状態≫になるまで、喧嘩をすることが続きました。
元々が些細な理由で始まる喧嘩なので、出て行かなければ、後は大したことにはならないのですが、とにかくお互いに【意地っ張り】なので、とことん喧嘩してしまうんです。

つい最近もこんなことがありました。

中１の息子のコータ。今日は、いつもより早く登校しなければいけないらしい。。。
カミサンが中学まで送ってあげると言います。
約束の出発は７時。コータは７時５分になってもテレテレしています。
ウチから学校なら７時１０分に家を出て歩いても、間に合うはずなんです。

通勤途中のクルマの中から、カミサンに電話します。

「おい、２番目のコータを大事にするのはとっても大切なことだと思うけど、【大事にする】のと、【甘やかす】のとは、全然違うと思うよ。」
そういうと、
「いや、そんなことないよ。途中までしか送ってないし。」

いやいや、俺から言わせたら、≪途中までならいい≫なんて問題じゃないし。
≪途中までならいい≫っていう理屈も全然わからんし。

・・・と、朝から険悪なムード。
この日は、カミサンは夜飲み会。

カミサンは、私の飲み会の日は、「先に寝ておきます。」とメールして早々と寝てしまう。・・・今日は険悪なムードもあったし、お返しにサッサと寝てしまおう。。。。と思っていた。

・・・しかし、結局は、カミサンが帰ってくるのをバス停で待っててあげた。

朝の話は、しなかった。

コンビニでビールを２つ買って帰った。

勝ちも負けもつけず、どちらがどうという白黒の決着もつけず、ただ、笑いながらビールを飲んだ。

白黒をはっきりつけない。私たち夫婦にとっては、【高度な政治的決着】を試みた日。