夜泣き屋_ブログ店

僕がいなくなったときに、ウチのチビたちが楽しめるような、「ウチのチビたちのためだけの千夜物語」を目指します

ホタルとおやっさんの思い出

2020-06-04 01:03:38 | Weblog
私が幼い頃の、おやっさんは、名実ともに【大虎で】お酒を飲んだら手に負えない人で、今で言うなら、間違いなく【DV】だったと思います。ですが、私は一度も手を挙げられた経験がなく、私にとっては、ものすごい【子煩悩なおやっさん】でありました。

今でも、私はおやっさんが大好きで、奇跡のご存命です。

私の家の前には、川と藪があり、この季節、家の目の前でホタルが飛びます。

今年も、ホタルが舞ってます。

ホタルを見るといつも思い出します。


都会の子は、虫をとるのに虫網を持ってくるかもしれませんが、ホタルを捕るのには、笹を使います。(田舎の子はね)

笹の先の方だけ、葉を残して、下の方は思い切って葉を落としてしまいます。

その先の方の葉をジャブジャブ川の水で浸して、ホタルの飛ぶ軌道にス―――っと動かすと、笹の葉に、ホタルがとまります。

これを、虫かごに入れます。

ほ!ほ!ほーたる来い!そっちのみーずはにーがいぞ。こっちのみーずは、あーまいぞ!ほ、ほ、ほーーーたる来い!

って、全力で歌うと、こっちに来てくれます。

この季節、毎日、おやっさんと、ホタルを捕りに来てました。


ホタルを追って、川下に動いていくのですが、そのうち、追ってたホタルが上空に飛んでいって、星の間でどこに行ったのかわからなくなってしまっていました。

幼心に、空高く飛んで行ったホタルだけが、星になれるのだと、妙に納得してました。

幼い私にとって、星は、【根性のあるすごいヤツ(ホタル】】だったのです。(笑)

捕ってかえってきたホタルは、はかなくて、

「ふたあけて、庭で放しといちゃろう。(逃がしとちゃろう)」

って、おやっさんが言うので、ふたを開けたまま、庭で放してました。

次の日に、虫かごの中が、からっぽになってるのをみて、妙にほっとしたのを覚えてます。

そして、また、おやっさんと、ホタルをとりに行くのです。




この季節、酒飲みでタイガース好きのおやっさんが、酒と、タイガースのラジオ中継をちょっと我慢して、私達のホタル捕りに毎日付き合ってくれていたのを思い出しては、「ありがとう、おやっさん」って思うのです。

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