酒とサッカーと・・・

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2014W杯開幕から日本敗戦まで

2014年06月16日 | サッカー


(Photo by 兄 at レシフェ) 

A組 ブラジルvsクロアチア

2014FIFAワールドカップブラジル大会の開幕戦。史上初の開幕「オウン」ゴールで先制したクロアチアだが結局は3:1でブラジルの順当勝ち。この試合で一番話題になったのが西村主審によるPK判定だった。
あれが誤審なのか世界標準からずれた判定だったのかというと、私はそうは思わない。
PA内でファールがあればイコールPKというのがルールで、そして後ろから相手の肩を引っ張ったらそれはファールでしかない。
各メディアの報道を見ていると、欧州勢は「あれくらいの接触は当たり前」という評価のようだが、「あれくらい」を評価するのが審判なのだから厳しく判定されてもこれは仕方あるまい。少なくとも後ろから引っ張るのは接触ではなく、サッカーでは許されていない行為なのだから。

審判で一番問題なのはファールを取ったり取らなかったりのあいまい基準だが、試合を通して西村さんがぶれていたかというとそうではなかったと思う。
のちに、ブラジルサポとバスで乗り合わせた日本人サポのツイートによると「ニシムラ、オブリガード」の大合唱だったそうだ。1:1からネイマールのPKが決まるまでと、逆転してから3点目を取るまでの間、クロアチアが猛反撃で何度もゴール前に押し寄せ「あわや」というシーンが何度かあった。それだけ選手もサポも苦しかったのは確かだろう。


B組 スペインvsオランダ

4年前の決勝戦の再来。オランダファンの私は前大会の決勝で、延長戦の末1:0と負けた悔しい思い出の組み合わせだ。
そしてもっと悔しい思いを4年間抱き続けてきたオランダは、この試合にどれだけ強い精神力と冷静な準備を積み上げてきたのだろうか。
超守備的といえる5バックでありながらラインを押し上げ全体をコンパクトにまとめ、実はただ引くのではなく中央を厚くサイドも埋める「ボウガンを引き絞った」かのような布陣だった。縦にパスが入ると中央のDFが素早くあがり、パスがサイドへ回るとさっと陣を埋める縦横の動きが素晴らしかった。
敵陣に侵入しセンターサークルからペナルティアークの間で自由自在にパスを回しゲームを支配するのがスペインサッカーだが、この試合スペインがパス回し出来たのはセンターライン手前までだった。
後半に入りオランダは引き絞った弦を放ち鋭い矢を次々と敵陣につき立てた。終わってみれば1:5の大勝だ。特にロッベン。あの時間帯で、あり得ないスピードとパワフルなダッシュ、セルヒオ・ラモスを振り切りカシーリャスを四つん這いにさせスペインのプライドをざっくりと引き裂いた。きっと4年間の憂さが晴れた瞬間だった事だろう。


A組 メキシコvsカメルーン

結果を知った上の録画観戦だったので途中で寝落ちしてしまった。後半ドスサントスのシュートをGKが弾いたところを詰めて1点。そのまま試合終了。
前半は、日本が第二戦を戦うドゥーナススタジアムだなぁと眺めているうちに終わり、得点が入ったあたりからウトウト、歓声が上がるとうっすら目が開けるという感じでよく分からないうちに終わってしまった。まぁ大会直前にボーナス上げろとストをやるようなカメルーン、うまくいくはずもないだろう。
地味で目立たないメキシコだが意外にやるぞと大会前から密かに期待していた。ブラジルに一泡吹かせてA組首位で突破したら、ブラジルとベスト16で当るB組は大慌てするだろう。あ、そうなるとブラジルvsオランダの可能性が一番高いか、そりゃまずい(笑)


D組 イングランドvsイタリア

1点を先制したイタリアだが前半の内にイングランドが追い付く。左サイドからルーニーの素晴らしい高速クロスが入りスタリッジが合わせて同点ゴール。
後半5分、右サイドから上がったクロスをバロテッリがヘディングで合わせ2:1。そしてここからイタリアが「大人の試合運び」を見せる。高温多湿のマナウスで超省エネ運転で試合をコントロールする。ゆっくり足元でパスを回し周りもだらだらと足を引きずるかのようなスローペース、だけどボールだけは失わない。「90分あるんだからゆっくりやろうよ」と言ったのか分からないが全力でやらなくても「1点リードしてればいいんだろ」みたいなイタリアの狡猾さ、これがW杯4回優勝の経験値なのか。
そのくせピルロが中央で受けると前線の選手がギヤチェンジ、トップスピードで敵陣に飛び込みチャンスを作る。自分達は体力を使わず相手を徐々に疲労させる、これがあるから決勝トーナメントまで体力を維持できるのだろう。


C組 コートジボワールvs日本

負けてしまった。2:1で済んで良かったというのが本音。
前半、本田の素晴らしいシュートがゴールネットに突き刺さり確かに燃えたのだが前半終わったところで、「これは持たない」と感じた。そしてその通りになった。
前線から守備陣まで20m以内に納めコンパクトにライン上げ下げしながらゲームを支配する目論見は全くの皮算用だった。試合中一度たりとも「攻めるニッポン」を見せることができなかった現実。
高温多湿にも耐えられる体力作りと対策を実施してきたはずなのに、もう前半30分過ぎから足が止まってしまいいつ失点してもおかしくない状況だった。日本の左サイドが何度も押し込められ香川は全く機能せず、それなのにベンチは「いつかある攻撃」に備え香川を残したままずるずると時間が過ぎてしまった。日本の2失点はいずれも左サイドを破られたものだった。
守備的に行くなら香川ではなく大久保だろう、誰が見てもうまくいってない左サイド、それなのにベンチで清武はぼーっと試合を「観戦」していた。終了間際になってパワープレイで吉田を上げる「初めての試み」。これをやるなら最初からFW豊田かトゥーリオでもを招集しておくべきだった。守備、攻撃、采配どれもがちぐはぐ。
長いW杯の歴史上、GL初戦を落としたチームが決勝トーナメントに進出したことはない、前大会優勝のスペインただ一つを除いて。

しかし、今大会、再びスペインが初戦を落としウルグアイがコスタリカに敗れるという結果になった。イングランドも、そしてこれから行われるドイツvsポルトガルのいずれかも「初戦を落とす」ということになるのだが、ともに初戦を落とした日本は再起動して新たな「例外」を作って欲しい。
打ち合いで負けても仕方ない、相手があるのだから。でも、「攻める日本」を世界に魅せるのが今大会に掲げた目標なのだから、残り二試合を全力で前に出て戦って欲しい。

がんばれニッポン。


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2 コメント

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1敗1分からのGL突破例 (9593hiryama)
2014-06-28 12:29:39
1敗1分からのGL突破例としては、2002年日韓大会でのトルコがあります。
突破後はご存知の通り。
決勝トーナメント1回戦(ベスト16)雨の仙台で日本を破り、
最終的には3位まで到達しました。
2014ブラジル大会では、日本がそれを目指しましたが叶わず、
同組のギリシャが果たしました。
返信する
re:1敗1分からのGL突破例 (root66)
2014-06-29 09:08:18
そうなんです。訂正しようと思ってたけど未だ力が入らずです。
返信する

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