10月に栃木・足利の「ココ・ファーム・ワイナリー」を訪問しました。
今から50年前の1958年に、中学校の特殊学級を受け持っていた川田昇氏(こころみ学園長)が、子供達と作業学習が出来る場としてぶどう畑を開墾したことに歴史は始まります。
後に、全国から知的障害のある子供達を受け入れた「こころみ学園」を設立し、1984年に「ココ・ファーム・ワイナリー」としてワイン作りを開始。
今では、良質なワインを生産するワイナリーとして知られるようになり、多くの人が訪れるようになりました。
ワイナリーにはカフェが併設されており、ココ・ワインを楽しむことができます。
もう、今の季節は寒いですが・・・暖かな季節なら、テラス席がおすすめ。
予約して行ったら、ぶどう畑が見渡せる良い席をご用意下さっていました!
この日は、5種類のワインをお料理に合わせて楽しめる「デギュスタシオン・コース」(8000円/ワイン込み)をお願いしました。
「ココ・ファーム・ワイナリー」がその名を知られるようになったのは、2000年に開催された九州・沖縄サミットの晩餐会の乾杯に、ここで造られたスパークリングワイン「NOVO」が使われたこと。
「陽はまたのぼる」「美しき泡立ちのぼる」などの意味が込められてつけられた「NOVO」という名称は、川田昇園長の愛称でもあるのだそうです。
今回のコースでは、この「NOVO」をいただくことが出来ました。
飲んでみたかったんです、コレ!
やや辛口のスパークリングで、10年以上の熟成期間を経て造られるのだそうです。
清涼感の中にも、しっかりとした熟成感があるのが特徴。
前菜の盛り合わせと共にいただきました。
「天使の海老の塩焼き」と合わせるのは、「農民ドライ」。
これは軽めでスッキリで、料理の味をじゃましない柔らかなワインです。
テーブルワインとしてグイグイ飲めちゃいます。
「甲州FOS」は、面白いワイン!
日本のぶどう品種である「甲州」を使って、赤ワインと同じように皮と共に熟成させた「白ワイン」なのだそうです。
目をつぶって口に含むと、まるで赤ワインのような複雑な香りと渋みがあります。
「スモーク真鯛のカルパッチョ」と共にいただきましたが、スモーク香のあるお魚とは、なるほど合いますねー。
お料理はメインのお肉へ。
ここで登場するのは「第一楽章」というワイン。
ココ・ファームの山頂に位置する畑で育てられる「マスカット・ベイリーA」から造られており、200本くらいしか取れない限定ワインなのだとか。
市販分は既に売り切れで、この「デギュスタシオン・コース」でしか飲めないとのことでした。
このワインは、製造過程で清澄・フィルター処理を一切行わず、熟した果実味を自然のまま残すように造られています。
コクと程よい渋みがあって、しっかりとしたお料理に合いそうです。
いただいた、八丁味噌ソースの牛フィレステーキとの相性もばっちりでした。
最後はデザートワイン「マタヤローネ」。
干して半乾燥させた「マスカット・ベイリーA」から造られています。
ドライフルーツのギュギュッと凝縮された甘みと酸味が感じられます。
「明日またやろうね」という、仕事を終えた園生の一言をワインの名前にしているそうです。
酒飲み的には「また飲ろうね」になるのでしょうが、食事の終わりのデザートワインのネーミングとしては、ナイスセンス!
デザートのぶどうケーキについてきたソフトクリームが、ミルキーでやたらおいしいのも印象的でした。
カフェには、いろんなコースが用意されていますが、ココ・ファーム・ワイナリーを代表するワインがちょっとずつ楽しめる「デギュスタシオン・コース」が楽しくておすすめ!
ぶどう畑を眺めながらの昼ワイン、最高です。
食事の後は、ぶどう畑を散策。
平均斜度38度の斜面を上るのは、酔っ払いにはキツイ!
頂上まで上るつもりが、半分ほどで断念・・・。
それにしても、青空が気持ちよく、リフレッシュできました。
ワインショップには、コースでは出会えなかったワインもたくさん。
何本かお土産に購入しました。
その後、スパークリングワイン「NOVO」は、ちょっとしたお礼や結婚のお祝いなどの贈り物に「九州・沖縄サミット晩餐会の・・・」のフレーズと共に使わせていただいています。
気持ちもホっと暖かくなる、ココ・ファーム。
また行ってみたい素敵なワイナリーです。
■ココ・ファーム・ワイナリー
栃木県足利市田島町611
Hanako (ハナコ) 2009年 11/26号 [雑誌] マガジンハウス このアイテムの詳細を見る |
「第一楽章」は、予約販売だけであっという間に売り切れてしまうそうなので、貴重な一本ですねー。
ココファームのワインは、お店でも見かけることが多くなりましたよね。
ビオなワインのあるところ。
「第一楽章」は、新富の「11plats」で呑んだよん。