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Rolling 55

「転がる石は苔生さず」いつまでも、いつまでも転がり続け・・・
お池にハマって、さぁ大変!  by belage

モン・サン・ミシェル22 修道院付属教会[11] 旧納骨堂とか

2011年08月09日 17時35分58秒 | フランス紀行

これは一体?

 

 

修道院付属の納骨堂にある、なんとも巨大なホィール(車輪)です。
フランス革命以降この修道院は監獄として利用されていましたが、その
当時のもの。この中に大人6人の囚人が入って足踏みすることで車輪が
周り、その力でものを吊り上げていたんですって!

人力エレベーターといったところでしょうか。それにしても非人道的な
設備ではありますが、今の監獄は昔に比べると別荘ですねぇ・・・

 

1830年まで死体の安置所として使われていた部屋に置かれたピエタ像。
ピエタ像はフランスは固よりイタリア、スペインでも見ていますが、これは
ちょっとショックでした。

キリストの首がない

 

  

これには些か度肝を抜かれたボクであります。故意に首を落として制作したのか、

それとも後世に破壊されたのかは分かりませんが。マリアの顔がこんなに悲しく
目に映るピエタ像もそうないと思います。

 

 

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モン・サン・ミシェル21 修道院付属教会[10]  迎賓の間他

2011年08月08日 16時34分08秒 | フランス紀行

このスリット状のステンドグラス群。全部文様が違うという
凝りようです。

 

この窓の上部のカタチも面白いですね。

 

高位の来賓を迎えたという間。もてなすのは修道院長。正面のでっかい暖炉で
シカやイノシシを焼いて供したと言われています。なるほど、この大きさなら彼等
一頭丸焼きも不可能じゃないですね。それにしても何人で食べたんだろう
(笑)


ゴシック建築への途上と言えるフランボイヤ様式の天井。フランス中世建築の
中で最もエレガントな建築と言われているそうです。

 

次の間に移るドア。ここにはお定まりの百合を象った紋章が。

 

この修道院の起源は708年、アヴランシュの司教オベールが夢の中で聖ミカエル
のお告げを聞いて、この地に聖堂を建立したことに始まります。
ところが、オベールは最初この夢を信じませんでした。そして二回目のお告げも彼は
無視して。怒った聖ミカエルは三回目の夢枕に立った時、オベールの頭に指で
孔を開け、それでオベールはこれは正夢と信じたと言われます。
尚、オベール司教の遺体は後に発掘されましたが、この伝説通り頭に孔が開いて
いたそうです。

上の写真はその件を表したレリーフ。

 

上部に十字架を持つステンドグラス。こちらは付属教会の一室に設えられたもの。
聖マルタン(フランスの守護聖人)礼拝堂にあります。

 

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モン・サン・ミシェル⑳ 修道院付属教会[9]  大食堂

2011年08月07日 16時32分58秒 | フランス紀行

僧院の大食堂です。こちらも他と同様のノルマン様式による船天井。

横梁のように見えるのはランタンでも吊り下げていたんでしょうか。構造部材
ではなさそうです。両側の列柱に隠れて見えませんが、細いスリット状の窓が
多数あけられて。

 

窓枠には珍しく赤い彩色が。この部屋だけは食事の楽しみを誘うような細工が
施されています。

 

二重線で描かれたステンドグラス。それぞれ文様が全く違うという凝りよう。
単純ですが、結構キュートです。

 

床にはタイルが。タイルを貼っていたのはこの部屋だけのようです。

 

 

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モン・サン・ミシェル⑲ 修道院付属教会[8] 「ラ・メルヴェイユ」2

2011年08月06日 16時32分15秒 | フランス紀行

ラ・メルヴェイユの回廊から中庭を臨みます。

 

回廊の柱の上部にはご覧のとおりの彫刻が。花のブーケのようですが、それぞれ
カタチが少しずつ違います。修道僧は何故このカタチが違うのか、はたまたそれの
意味するものはと思索に耽ったそうな。


上の写真にはフランソワ1世の紋章、火トカゲが見られます。

 

互い違いの列柱の間隔は丁度ボクの顔が入るくらい。結構狭いです。

 

ラ・メルヴェイユから見上げた天主搭。

 

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モン・サン・ミシェル⑱ 修道院付属教会[7] 「ラ・メルヴェイユ」1

2011年08月05日 15時21分10秒 | フランス紀行

「ラ・メルヴェイユ」と呼ばれる回廊です。日本語に直すと「驚嘆」とでも
言うのでしょうか。ヨーロッパの僧院建築の中でも、かなり美しい建築
ではないかと思われます。

修道院として、この場所の位置付けは修道僧の息抜き、憩いそして
瞑想の場。この互い違いに配置された円柱の妙は、光が降り注ぐ
この場所が連続してずっと続いていくかのような錯覚をもたらします。

 

日本で言う所謂船天井。こちらでは前にもご紹介したノルマン様式という
そうですけど。木製です。


放物線を逆さまにしたような船天井と壁の意匠で天井の隅の取り合いが難しかった
ように感じます。こういう設計図って勿論平面で描かれていますので、ボクなぞは
見ているだけで頭くらくら(笑)

然し見事に納まっていますね。日本の宮大工さんとか、洋の東西を問わず建築に
携わった人々の卓越した技能と思考能力に脱帽です。

 

(この旅行記の過去ログに関してはこちらをご覧ください)

 

 

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