CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

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この世はすべてショー・ビジネス

2024年09月03日 | BRITISH ROCK

いろいろなご意見はあるかと思うけれど、個人的には60年代の4大ブリティッシュ・ビート・バンドといえばビートルズ、ストーンズ、フーにキンクスだと思う。

ただ日本ではビートルズとストーンズに比べて一般的に知名度が低いのはフーとキンクス。しかしこれらのバンドには親衛隊とでも言える根強い隠れファンがいるのが特徴。

特にキンクスの場合はデビュー当時はビート・バンドとして活動しYou Really Got Me などロックなヒット曲を次々とかっ飛ばしていたのだが、バンド・リーダーであり曲作りも全てこなす大黒柱、レイ・デイヴィスが芸風を徐々に変えていきシングル・ヒットを特に意識しないコンセプト・アルバムの制作に主眼をおいたことで一般的なファン離れが起こり玄人受けするカルト的な存在となった。

レーベルをパイからRCAに変わり1971年には第一弾のアルバム、Muswell Hillbilliesが出た。アメリカ向けのサウンドは評論家からは傑作との評価を受けたものの、一般的な評価はさほど変わらず売上増には繋がらなかった。

ただ世間の評判は気にせずレイはさらに自身のコンセプトを深めていくことに。

そして誕生したアルバムが、1972年の11枚目のアルバム、Everybody’s In Show-Bizだった。

ホーン・セクションを取り入れたレビュー・ショー・スタイルを意識したアメリカ志向の作品で2枚組のLPとして発売。1枚目はスタジオ録音で2枚目はまさしくショー・ビジネスのコンセプトを再現したカーネギー・ホールでのチョット緩めのライブかな…

アメリカでは70位と中ヒットしたもののイギリスではチャート・インせずもう忘れられた存在に。

個人的は稀代のメロディー・メーカーでもあるレイのペンによるCelluloid Herosなんてもう蕩けそう。

食わず嫌いしないで一度聴いてみてそれでハマればあなたも彼らのカルト・ファンになること請け合い。



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