よくもまあ、東京から盛岡までの間の新幹線での出来事をこれほどまでに面白おかしく、且つ感慨や驚嘆を盛り込んで描けるものだと、ただただその力量に脱帽はおろか頭の皮までずり落ちる勢いですわ。
これほどまでのトレインエンターテイメント(そんなジャンルがあるのか知らないけれど)は読んだことがない。というか、あまり列車関係の小説は読まない。誰だったっけ? あの時刻表トリックだのなんだので何十冊もだしてるオッサン……。
まあ、それはそれでいいとして、この物語はそんなありきたりの列車ミステリとかではなく、とにかく、なんだろ? もう「伊坂幸太郎」ってジャンルだな。完全に確立してしまってるわ、この人は。もうここであーだこーだ言うよりも「とにかく読んだほうがいいって」と、人に薦めたくなる。
この『マリアビートル』に限らず、伊坂幸太郎の作品はとにかく間違いがない。そんな作家、他にはいない。
あまり焦らさないで♪
「伊坂幸太郎ってジャンル」って、なんかイイ響きやな。
俺も「けんちゃん」ってジャンル確立して、マニア女性にモテモテの人生送れるよう頑張るわ!!
そう! だから、希望は、ある……と、思う……よ。