雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

カウントダウンノベルズ/豊島 ミホ

2008-10-13 | 小説
 青春小説の名手が贈る、カウントダウンミュージック青春小説(?)

 ようするに・・・Jポップチャート(架空の)一位から十位までの十組のミュージシャンたちの悩みや葛藤をそれぞれに描いた短編集。話はもちろん十篇分かれているけれども、ちょこちょこと違う話のミュージシャンやバンド名が登場してリンクしているので一興。

 たぶん、音楽と青春ってとても近い関係にあるんだと思う。っていうか、音楽=青春だったり青春=音楽だったり。そういう人ってけっこうたくさんいると思う。例えば青春時代によく聴いてた音楽を聴くと懐かしくなるのもそうだし、今はもうギターは押入れの肥やしになっちゃってるよ、っていう人も青春時代は音楽に溢れていただろうし、「俺たちの青春はバンドだった!」って、たぶんバンドやってたヤツはほぼそんな感じだろうし、「昔描いた夢なんて、もう色褪せちまったよ・・・」なんてニヒルに呟きながらも音楽を演り続けてるオジサンオバサンたちなんかは今でもきっと気持ちは青春だろうし・・・・だから、青春小説の名手、豊島ミホがミュージシャンを描くのは必然なんだろうな、っていうか豊島さんが単に音楽バカだから、か?

 いずれにせよ、アーティストという過酷な位置に立っているミュージシャンたちのお話なので気分的な清々しさは少ないけれど、ちゃんと明日に向かって歩いてゆく人たちの姿に、勇気づけられることは確かです。

 音楽を愛する人は、永遠の青春の中で生きてゆけます。
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2 コメント

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Unknown (藍色)
2008-11-06 03:45:35
こんばんは。
音楽と青春の近さ、感じられましたね。

トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
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こんばんは♪ ()
2008-11-06 22:26:54
8位の『永遠でなくもないだろう ウィンド・オア・ソングス』にいちばん青春を感じてしまったのは、やはり自分もおっさんだからでしょうか?でしょうね・・・。 

トラバありがとうございます♪
こちらからもバシバシいかせてもらいます。よろしくです♪  
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