昨日、少し遠出をして隣県の山間にある温泉に行ってきた。
以前から仕事中その道を通るときに温泉の看板を目にしていて、一度行ってみたいなと思っていたのだ。
午前中、嫁さんと隣県であれこれ用事を済ませた帰り道、昼くらいに到着した。
田舎の、見るからに風情漂う外観に期待が高まる。
木の扉を開けると広い土間があり、趣きが半端ない。
と、突然奥の扉に衝突音がして、見ると好奇心いっぱいの瞳で見つめてくるワンコが。
かわいい…
笑顔で出てきたおばさんとワンコ。とりあえず嫁さんと2人でワンコを撫で撫でする。
かわいい…
入浴料は大人400円であるが、ちょうどレディスデーということで嫁さんは300円であった。
脱衣所のロッカーは鍵がないので貴重品は預かりますよ、と言うので嫁さんの鞄を預ける。
今は誰もいないと言うことだが。
男女に別れて入る。脱衣所は特にキレイでもなく汚くもない、すぐに服を脱いで浴室に入った。一人先客がいて、どうやら脚が悪いようで、脚にお湯をかけながら揉みほぐしている。
「こんにちは」
と挨拶を交わし、お湯で身体をすすぎ、入浴。やや熱めのお湯だが、自分にはちょうど良いくらいであった。
すると隣の女湯から自分より後から入ってきた嫁さんが「熱くない?」と声をかけてきた。きっと他の者はいないと思って声をかけてきたのであろう、恥ずかしいのでシカトしておいた。
こぢんまりとした浴室だが、静かで落ち着く。お湯の質も柔らかくとても気持ちが良い。
上がってから廊下のソファにもたれ、嫁さんを待っている間、自然の音しか聴こえてこない、贅沢なリラックスタイムを過ごした。
やがて上がってきた嫁さんにシカトしたことを責められながら玄関に向かうと、部屋の中ではおばさんとおばあちゃん、ワンコがグッスリとお昼寝していた。
起こすのも悪い気がしたが、鞄を預けてあるのでしょうがない。と、いうか鞄は熟睡しているおばあちゃんの横に置いてあった。はたして預ける意味はあったのか?
そんなことを思いながらも、寝起きのおばさんに「また、立ち寄って下さいね」なんて言われたら、是非とも、と思わずにはいられないくらいの良い場所であった。
一応、宿泊も出来るのだろうか? それはちょっと考えものだが、癒されたことは確かだ。