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多少のあそび

皆、人はいいとこ取りをしたいのです。自分だけが心地よいいいとこ取りが。

でもそんな思いになるのも無理ないと思います。昨日は地元の神社の万灯祭でした。夏越のお祓いで毎年参加しています。お祭りの儀式が終わったら子供だけにアイスクリームがふるまわれました。

「お参りが終わりましたら、大きな木の下でアイスクリームを差し上げますので皆さんいらしてください」

それまで暑くて疲れてテンションの低かった娘はそのことをきくやいなややる気に火がつきました。そしてお参りが終わったら一目散に木の下に駆け出しました。
いくらなんでも無くなるはずのないアイスを「早くいかなきゃ無くなってしまう」と懸命です。

普段から一人っ子なのでそれほどがめつくないはずなのですが、親ながらに少し苦笑してしまいました。

でもです。それが人間の本性ではないでしょうか。大人になれば心でそう思っていてもなかなか表には出せません。でも本心はそうなるようにうまく誘導するのも大人ならではです。
子供は同じ思いでも直線的で結局やっていることは一緒だと思います。

裕福な暮らしがしたい。お金がほしい。おいしいものが食べたい。楽したい。気持ちよくなりたい。

どうせたどり着くところが変わらないのだからそんなに自分自身があさましいと卑下することはありません。
どうせ思ってもなかなか実現できないのだから、欲深いとそう自分を責める必要はありません。

人はそうは思い通りには生きられないのです。
多少の心のブレを赦すぐらいのあそびが自分にあってもいいのではないでしょうか。
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