湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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シベリウス:交響曲第2番

2006年04月10日 | シベリウス
ザンデルリンク指揮ベルリン・フィル(SARDANA:CD-R)2000/6/17

ザンデルリンクの雄大な造形には妙な甘さというか柔らかさがあり雄渾さはない。唯一例外的に深情的な二楽章ではシベリウスの暗黒面が垣間見える重量級の表現を聞くことができるが、他の楽章は余りにオーソドックスな感じがして、現代にいくらでもこういう演奏はあるように思う。だがこれらのマイナス印象はひとえにベルリン・フィルのせいだと感じた。過去を言ってもしょうがないがベルリン・フィルはこういう古参指揮者に対してかつてこんな「流した演奏」をする団体ではなかった。どこにも「らしさ」がない。アタックのあいまいさ、発音の単なる抑制、確かに技術的には高度だとは思うが、こんな音を聞きたくてこの盤を買ったのではない。オーソドックスすぎるというのは解釈のことを言っているのではない。演奏の雰囲気のことを言っている。ドイツらしいシベリウスでも、ロシアらしいシベリウスでもない。単なるシベリウスだ。面白くない。演奏レベル的には○なんだろうが、個人的に全く惹かれなかった。無印。

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