湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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グラズノフ:ギリシャの主題による序曲op.3-1

2006年04月11日 | グラズノフ
ミトロプーロス指揮ミネアポリス管弦楽団(NICKSON他)CD

ロシア国民楽派の音楽を切り貼りしていっちょ上がりみたいな感じで、最初の陰欝さからして入り込み辛い常套性があるし、オリエンタリズム溢れる主題の扱いはまるでボロディンとリムスキーのアマルガムである。西欧の特にリストあたりの先鋭な劇性を断片的に挿入している部分は寧ろ聞けるが、中後期を予感させるマンネリズムな展開のクセが横溢しているさまは(初期からして既に技法的に完成されていたグラズノフという才能の驚異的な早熟さを知らしめるものではあるが)好き嫌い大きく別れると思う。チャイコのスラヴ行進曲が嫌いな向きには絶対奨められない。手堅く纏めた感のある演奏でまとまってはいるが没入がないので白けてしまう。録音が古いので致し方ない部分もあるが、曲のよさが見えないまま終わる。無印。

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