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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆サティ:ジムノペディ第3,1番(ドビュッシー管弦楽編曲)

2017年07月24日 | サティ
○ライナー指揮シカゴ交響楽団(DA:CD-R他)1960/3/25live

小憎らしいほどに完璧な表現で描かれた「サロン音楽」。アメリカ一般市民が想像しうる「上流階級の師弟が集う場に流れる音楽」そのもの。しかしサティは貧乏な一介の酒場のピアニスト兼作曲家であり、後年もダダイストとして富とは無縁の活動を続けたのである。しかしその音楽はドビュッシーによって、「こうも表現可能なほどに」香気を漂わせるものになった。「あなたが欲しい」などサティは今もスタンダードに歌われるシャンソンの作曲家でもあり、その意味で大成功した作曲家・・・の筈だったのだが、この曲にはやはり闇があり、それはピアノの途切れ途切れの音粒の間から立ち上るものであり、擦弦楽器の途切れないレガート音では表現しえないものである。ライナーは小憎らしいほどのデュナーミクへの配慮、バランス感覚により違和感を極力抑えている。ほんと小憎らしい。録音が悪いので○にとどめておく。(シカゴ交響楽団自主制作CDボックスに正規版が収録、別項で◎評価)

※2007/11/27の記事です

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