近頃お酒を飲むと記憶がどこかへBlack out(^^;
「若げころど違って、朝早ぇえがら、寝ふてくてな~」(若いころと違って朝が早いので、眠いんだよね)なんて言い訳していますが、お酒が胃に来る前に頭の方に来るようになったのは、明らかですな。
奥州市周辺では、「そんな状態=お酒を飲んで訳分からん状態」になることを「ほでなし」といいます。
ちなみに、お酒を飲まなくても、単純に馬鹿ワラシのことも「ほでなし」といいます。
【例】
①とーちゃん、なんたらそんなに酒っこ飲まねんだ。まだ、ほでなぐなんだがら。
(おとうさん、そんなにお酒を飲まないで。また、記憶がなくなりますよ。)
②隣のわらすハ、てぇつけられねほでなしだな。
(となりの子供は、手をつけられないくらい出来が悪いね。)
この場合は、勉強が出来ないとかヤンチャとかいう意味になります。
語源は、「本当ではない」が「ほんでない」→「ほでなし」になったと思われますが、さらに遡ると古語です。
東北地方のいろんなところでは、「ほぢなし」「ほんぢなし」が使われますが、これは、「本地なし」が転じたもので、本当の心とか精神状態でないことを現します。「本地」を辞書で調べると「仏・菩薩(ぼさつ)の本来の姿」「本心」「本来の姿」とあります。
仮名で「ほじなし」「ほんじなし」とよく書きますが、語源からは「ほぢなし」「ほんぢなし」と書くべきでしょう。
私の今年の目標は、ほでなぐなる前に家に帰ることかな(^^;