作家の司馬遼太郎さんは戦争中に戦車兵だったそうだが、俺は真冬に会社の車を洗車した事がある。真冬の洗車は辛いよね。
さて、俺はパン屋なんだが、今日お店で年配の女性客から話しかけられた。
「ねぇ、このバタールにはバターはどのくらい入っているの?」
「え、バターでございますか?」
「だって、バターが入ってるからバタールなんでしょ」
そ、そうきましたか。
あのですね、ずんぐりむっくりしたフランスパンをバタールと呼んでいるだけで、フランスパンには小麦粉に塩と水しか基本入ってないのです。これはパリジャンにパリジャンが入っていないのと同じ理屈ですよ。
と、教えようかなと思ったが、お客様の勘違いを正すのも気が引けるのでこう答えた。
「申し訳ありません。あいにく当店のバタールにはバターを使用していないのです」
すると、バタールにバターが入ってないなんてまるでサギ商法じゃないというような、あきれた目でお客様は俺を睨むと、「じゃぁ、こっちをもらってくから」と食パンを買われた。
まぁ、お客様は神様ですから。
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