墨汁日記

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悪と思考停止

2007-03-15 20:59:00 | 駄目
 中学生ぐらいの少年と、どうしたら世の中が良くなるかという議題で話し合ったとする。
 大人であるあなたは、少年にも分かるような社会問題を持ち出して話し合おうと努力するが、少年は何を言っても『大人は汚い』『この社会は間違っている』の一点張り。
 とうとう、話にならないとため息が出る。

 なんで、少年は大人の話を受け入れようとしないのか?

 少年は、大人や社会を悪いと決めつけて自己完結しちゃっているからだ。

 何かを悪いと決めつければ、それで終わりだ。
 大人が悪い。
 それで終わり。ただの結論だ。
 
 大人が悪いからこの社会は間違っている。
 てのは結論である。結論から先には進めない。もう話にならない。もはや話は終わっている。

 昔の日本人が、鬼畜米英。贅沢は敵だ。
 などと叫ぶのと同じで、もう既に思考は終わっている。
 後は、敵をどうこらしめるかぐらいしか議論の余地はない。
 敵を倒す為なら同胞の犠牲すら問題でない。屍を乗り越え敵に竹槍を向けよ。一億玉砕、燃えよ火の玉!

 アホらしく下らない。

 学生運動の波。
 安保反対、東大紛争。
 敵を見つけた人間の狂気。

 大人は汚いと言う少年が理論武装すれば、赤にも右にもなる。そして、同胞を踏みにじり敵を粉砕せんと躍起になる。

 ばか。
 敵を見つける事で、自己完結している自分の内省すらできない馬鹿!

 誰かを悪いと決めつけたとたんに思考は止まる。
 後は、自己の正当化と敵が悪である事の証明だけであり、善悪の二極化で幼稚で馬鹿らしい。付き合いきれないし、話にもならない。
 誰かを悪いと決めつけたり、なんかのせいにしたとたんに、思考は止まる。

 人のせいにしても世の中は良くはならない。ケンカになるだけだ。
 こんなことは幼稚園でも習うような当たり前の理屈だと思うが?


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