バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.6 アンシェヌマン(グラン・アレグロ)

2011-05-16 09:55:24 | 日記
前回練習したジュテパ・ドゥ・シャのアンシェヌマン、リズムにのって軽快に動けるようになりましたか?
テンポの速いリズムで動くときは力まずに落ち着いて、パとパの繋がりを考えるようにしましょう。
今回はグラン・アレグロの練習をしましょう。
グラン・アレグロは大きな跳躍や回転など様々なパを組み合わせてアンシェヌマンを構成しますし、片側1セットに充てる音楽の長さも長くなって体力も必要です。力任せに動いていたのでは複数回繰り返す途中で力尽きてしまいますよ。
でははじめましょう。
プレパラシオンは左脚クロワゼ・デリエールのアティチュード・ア・テール、アームスはアン・バ。
左脚をア・ラ・スゴンドにポワン・タンジュ→8 左脚にトンベしてドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→1 右脚をエカルテ・ドゥヴァンにデヴロッペ、左脚ルルヴェ→2 右脚にトンベ→シャセ→3 グリッサード→4 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン→右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→5 左脚をエカルテ・ドゥヴァンにデヴロッペ、右脚ルルヴェ→6 左脚にトンベ→シャセ→7 グリッサード→8 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン→左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→1 右脚をエカルテ・ドゥヴァンにデヴロッペ、左脚ルルヴェ→2 右脚にトンベ→シャセ→3 グリッサード→4 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン→5 右脚軸でピケ・アラベスク→6 左斜め後方にトンベ→シャセ→7 アッサンブレ・アン・トゥールナン→8 右前5番ドゥミ・プリエ→1 右脚軸でピケ・アラベスク→2 左斜め後方にトンベ→シャセ→3 アッサンブレ・アン・トゥールナン→4 右前5番ドゥミ・プリエ→5 右前5番シュス・スー→6 ポゼ→7 左脚ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドからトンベ→8 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ→1 ピケ・トゥール・アン・ドゥダーン→2 ピケ・トゥール・アン・ドゥダーン→3 ピケ・トゥール・アン・ドゥダーン→4 ピケ・トゥール・アン・ドゥダーン→5 ピケ・トゥール・アン・ドゥダーン→6 ピケ・トゥール・アン・ドゥダーン→7 右脚にトンベ、左脚ポワン・タンジュ・デリエール・エファセ→8 アームスは左アン・オー、右ア・ラ・スゴンドでポゼ
アームスは
デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァンのときにデヴロッペする脚と同じ側の腕がアン・オーで軸側の腕がア・ラ・スゴンド
グラン・ジュテ・アン・ナヴァンのときは前にジュテする脚と反対側の腕がアン・ナヴァン。つまり2番アラベスクのアームス。
アッサンブレ・アン・トゥールナンのときはアン・オー。
シュス・スーのときもアン・オー。
ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼではポワン・タンジュの脚と同じ側の腕がアン・ナヴァン、軸側がア・ラ・スゴンド。

それでは大切なポイントをチェックしていきましょう。
エカルテ・ドゥヴァンにデヴロッペした脚を下してトンベ、そしてシャセまでの動きは途切れることなく、一つのパのようにまとめて下さいね。エカルテ・ドゥヴァンへのデヴロッペの頂点でポゼを見せるようにしっかりトルソーを引き上げたあと、トンベ→シャセを素早くすると、動きにメリハリが生まれます
次のグリッサードはグラン・ジュテのための助走のパですから、シャセからの勢いに任せて無頓着に大きなジャンプをしてはいけません。床の上スレスレのところを滑るように、ということを忘れないで下さいね。
グラン・ジュテは前にジュテする脚をしっかりグラン・バットマンをするように振り出すこと、そして跳び上がった直後に後ろ側の脚もグラン・バットマンをするようにしっかり引き上げることです。
グラン・ジュテを跳ぶときには視線を下げてはいけません。視線をさげるようにと指定されない限り下を向いてはいけません。力強く軽やかな跳躍が出来なくなって、下に落っこちるようなジャンプになってしまいますよ
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、グラン・ジュテのときには“自分が跳んでいきたい、跳んで手を届かせたいと思うところに視線を向けて跳びなさい”とアドバイスしています
アッサンブレ・アン・トゥールナンの助走のシャセのときにも下を向かないように気を付けましょう。
アッサンブレ・アン・トゥールナンはアームスを素早くアン・オーに引き上げることでトルソーをしっかり引き上げて跳びます。空中で5番ポジシオン・タン・ルヴェの形に両脚をきちんとまとめてから着地すると美しい動きになりますね。
5番ポジシオン・ドゥミ・プリエに着地したときもアームスはアン・オーのまま、トルソーを引き上げておきいましょう。
終盤のピケ・トゥール・アン・ドゥダーンは勢い任せに回り急いではいけませんね。ルティレに引き上げる脚、アン・ナヴァンにまとめるアームス、首の動きなどひとつひとつのポジシオンや動きをきちんと守りましょう。
最後のポゼで顔の向きはアン・オーに上げた腕の方にエポールマン、少し上を見上げるように顔を上げ視線を上げましょう。
最後のポゼをしたら一呼吸おいてから解放しましょう。どんなに息があがっていても疲れていても、ポゼの形をちょっと作っただけでさっさと終わりにしてしまうようなことは決してしてはいけません。
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、最後のポゼをしたら、その音の余韻が消えるまでポゼを崩さないこと、とアドバイスするようにしています。
グラン・アレグロの練習をするときは大らかで華やかな自分なりのイメージを描いて、そのイメージを表現するために“踊る”ことを忘れないようにしましょうね。