バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.4 プロムナード

2010-08-16 09:17:34 | 日記
今回からセンター・レッスンです。
今回はプロムナード(=promenade)を練習しましょう。
プロムナードとは散歩、あるいは散歩道・遊歩道という意味です。
でも、バレエでのパとしては、移動することなく1点での動きです。
まずはルティレで、基本中の基本の動きを練習してみましょう。
鏡に対してアン・ファス、右脚前5番ポジシオン、アームスはアン・バで準備して下さい。
7・8 左脚ルティレ、アームスはアン・オー⇒1・2・3・4・5・6 右周りに自転→7・8 左前5番ポジシオンに脚を下ろす→
自転を促すためには、軸脚のカカトを前へ前へ押し出すように股関節のターン・アウトを続けます。
トルソーだけが先に動いたり、重心をカカトの上に落としたまま反動をつけるようにトルソーを振り動かして自転をしてはいけません。お尻を振るように骨盤が動くのはきちんとバランスが取れていない証拠ですよ
ルティレの膝から下がフラフラと揺れ動いてはいけません。
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、頭のてっぺんから足の土踏まずまで真っ直ぐに通った心棒をまわすようにと、動きのイメージを伝えています
螺旋階段を上がっていくように、上へ上へと自転しながらトルソーが引き上げられていく、とイメージしてもいいでしょうね。
自転を促すカカトの動きは、小刻みに前へ押し出し続けると身体全体が安定しますよ。

それでは、プルミエール・アラベスク(=1番アラベスク)で練習してみましょう。
右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→8 右脚軸で左脚アラベスク→1・2・3・4・5・6 右にプロムナード⇒7 左脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→8左脚軸で右脚アラベスク→1・2・3・4・5・6 左にプロムナード⇒7 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→8 右脚軸で左脚アラベスク→………
アラベスクからポワン・タンジュ・ドゥヴァンに移るときは、下ろした脚を1番ポジシオンを通過させましょう。
一旦ルティレに引きつけてからポワン・タンジュ・ドゥヴァンに下ろす動き方もありますが、今回は1番ポジシオンを通すことにしましょう
トルソーが軸脚側に傾いていませんか?自転を急ぐあまりトルソーが斜め後ろに引っ張られるように反っていませんか
アラベスクに上げた脚が、上下に揺れていませんか
アラベスクに上げた脚と背中とが互いに引っ張り合うような力の伸びを感じられていますか?
プルミエール・アラベスクのアームスはきちんと守られていますか?アームスがフラフラと泳ぐように揺れてはいませんか
プロムナードの途中で軸脚の膝が緩んではいけませんね
アラベスクに上げた脚の方に重心が引っ張られていると、プロムナードの途中でカカトに重心が落ちてしまい自転を続けられなくなりますし、上げた脚を落っことすことになりますから気をつけましょう
無理をして90度に脚を上げる必要はありません。脚の高さは低くても構わないのです。まずきちんと安定したプロムナードを身に付けることを優先しましょう
今回練習したのは、プロムナードのアン・ドゥオールです。アン・ドゥダーンは回転軸のコントロールが一層難しくなります
プロムナードはアラベスクだけでなくドゥヴァンに脚を上げても、もちろんアティチュードでも、ア・ラ・スゴンドでも行う動きです。女性の場合はいずれはポワントで立って、男性のサポートによってプロムナードをすることにもなります。まず自分の回転軸がしっかり安定しターン・アウトが守られていなければ、たとえ男性のサポートがあったとしても、美しいプロムナードをすることは出来ません。