劇場彷徨人・高橋彩子の備忘録

演劇、ダンスなどパフォーミングアーツを中心にフリーランスでライター、編集者をしている高橋彩子の備忘録的ブログです。

歌舞伎座もあと9日/トルコ料理!

2010-04-22 23:55:58 | 観劇


歌舞伎座もいよいよ、建て替え間近である。
多くの客席を団体客が陣取り、長いこと、毎月通い続けてきた人間も
このところ末席に追いやられ気味で鑑賞。
ともあれ“歌舞伎座さよなら公演”らしい雰囲気の中、
舞台上の俳優たちの演技にもいっそう気合いが入っているように見える。



第一部ではなんと言っても『熊谷陣屋』が見応え十分。
熊谷直実の吉右衛門と相模の藤十郎のたっぷりとした演技が実にいい。
白毫弥陀六の富十郎もその存在感と覇気のあるセリフ回しで場を引き締めた。

勘三郎、勘太郎、七之助の親子が獅子を勤める『連獅子』はもちろん大迫力。
ピッタリと息のあった動きであると同時に、身体の質は三者三様で面白い。
僧蓮念・橋之助と僧遍念・扇雀も、随分と力の入った応酬だった。

『御名残木挽闇爭』は「頼朝の命により木挽町に八幡社が勧請され、
新たな舞台造営の柱立てが行われる」という、歌舞伎座の建て替えネタを入れ込んだ狂言。
時蔵の小林舞鶴、染五郎の工藤祐経、菊之助の曽我十郎、海老蔵の曽我五郎、
孝太郎の大磯の虎、勘太郎の小林朝比奈、七之助の片貝姫・・・などが
ずらり並ぶさまは人形のような美しさ!?
悪七兵衛景清の三津五郎の引っ込みが実に豪快だった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

第二部を観たのは数日前に遡る。
『菅原伝授手習鑑』寺子屋。幸四郎が当たり役の松王丸を演じ、
その妻・千代を玉三郎、武部源蔵を仁左衛門、戸浪を勘三郎が演じる豪華な布陣。
松王丸の咳の長さに、何事かと舞台をのぞき込む観客多数!
それだけリアルな演技で、松王丸の覚悟や陰影を描き出していた。
武部源蔵の仁左衛門も、登場での思案の様子などが現代的だと感じた。

『三人吉三巴白浪』はお嬢吉三、お坊吉三を吉右衛門、お坊吉三を團十郎。
大川端の場だけなのが、贅沢と言うべきかもったいないと言うべきか。

それにしても『藤娘』藤の精の藤十郎には頭が下がる。
1931年生まれとは信じ難い。こちらまでエネルギーをもらえそうな踊りだった。
5年ほど前、藤十郎襲名の折りに取材でお会いしたが、
お肌もお目もすこぶる潤っていらっしゃるようにお見受けした。うらやましい。

さて、現歌舞伎座での観劇も第三部を残すのみとなった。こちらは千穐楽に行く。
このチケットは争奪戦の中で奇跡的に獲得できたものだが、その後、千穐楽の翌々日に
歌舞伎座閉幕式が行われると発表され、しかもそのチケットは入手できず涙を飲んだ。
でも最近わかったのは、カウントダウン時計には閉幕式がちゃんと入っていた事実。
なんのことはない、興行主のほうが何枚も上手だったという話だ(笑)。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今週は誕生日をトルコ料理店で祝ってもらった。ありがとうございました。

クズシシケバブ  ナッツやディルを詰めた地鶏グリル
デザート2つで迷っていたら、サービスで両方出してくれた~

週末は合同パーティーという名目で、4月生まれ達での食事会を予定。んー、楽しみ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« KENTARO!!「flat plat fesdes... | トップ | 東京バレエ団『ザ・カブキ』... »
最新の画像もっと見る

観劇」カテゴリの最新記事