劇場彷徨人・高橋彩子の備忘録

演劇、ダンスなどパフォーミングアーツを中心にフリーランスで編集者・ライターをしている高橋彩子の備忘録的ブログです。

青い鳥はいずこに?

2011-03-29 17:44:19 | その他
大きな悲しみや不安に襲われ続けた3月。
「3.11」以前と以後で、私たちの見る景色は恐らく大きく変わってしまった。

さらにこの1週間、寒さまでぶり返した感があり、
「一体、いつになったら春が…!?」と少々苛立っていたのだが、
ふと、部屋の窓を開けて眼下に目をやると、しだれ桜が満開に。

 

・・・正直、意表を衝かれた。
不覚にも今日まで気づかなかったけれど、春はもう訪れていたのだ。

青い鳥が救世主のように現れずとも、日常の中に幸福な瞬間は幾らもある。
などと書くと、いかにも陳腐な上に自己啓発めいて、我ながら鼻白まないでもないが、
そんなことより今はただ、素直に春の到来を喜びたい気分。

世界はまだ凍えていて、すべてがまったくもって予断を許さないけれども、
一日も早く、そして一人でも多くの人と、この春を分かち合いたい。


『音楽の友』4月号

2011-03-20 10:45:01 | 執筆
『音楽の友』4月号(音楽之友社)


下記執筆しています。

◆ダンス紹介連載

~『ヤン・リーピンのクラナゾ(蔵謎)』、スターダンサーズ・バレエ団『シンデレラ』、
東京バレエ団『ラ・バヤデール』~

それぞれの見どころを書いています。

『ヤン・リーピンのクラナゾ(蔵謎)』は『ヤン・リーピンのシャングリラ』に続いての日本上陸です。
スターダンサーズ・バレエ団『シンデレラ』はバレエ団オリジナル版を、吉田都主演で上演。
東京バレエ団『ラ・バヤデール』は、09年に上演したマカロワ版をダブルキャストで再演です。

地震から1週間。舞台が私たちに与えてくれるもの

2011-03-18 14:44:25 | その他
未曾有の大地震からちょうど1週間が経った。
この間、ブログを更新しなかったのは、被害を受けたからではなく、仕事が立て込んでいたからだ。
仕事が立て込んでいるということ。非常時に集中できないと苦しみながらも、机に向かっていられること。
自分がどれほど恵まれているかを痛感するとともに、
被害に遭われた方々に心から哀悼の意を表し、被災地の一日も早い復興を願ってやまない。

と同時に、私はこの1週間、劇場にも幾度も足を運んだ。
呑気だ、不謹慎だと叱られるかもしれないが、地震発生当日も、交通手段がすべてストップした中、
公演実施を決めたコンサートに、1時間半、自転車を走らせて駆けつけた。

各地で今、たくさんの公演が中止・延期となっている。
安全性の確保、節電への考慮などさまざまな理由が考えられ、
その判断の是非を容易に断じることなど不可能だが、
上演される限り、そしてその場に辿り着ける限り、私は行かないわけにはいかない。
作り手が苦境の中で上演を決めたならば、観客としてできるのは、見届けることくらいだからだ。

言うまでもなく、自分の行為を他の人に強要する気は全くないし、絶対的に正しいとも考えていない。
ただ、多くの演劇・ダンス・音楽関係者が普段から、舞台を愛するが故に、
不遇や理不尽にもめげずに努力し、見事な成果を上げているのを、多少なりとも知る者としては、
彼らから公演の場が長期間奪われることのないよう、祈るような気持ちでいっぱいだ。

実際のところ、関係者の心理的あるいは経済的な打撃は深刻さを増す一方だろう。
しかし、現時点で彼らから聞こえて来る声のほとんどは、
公演によって観客を励まそうという決意や、チャリティーとしての上演の模索などであり、
こちらはその姿勢に、元気づけられるばかりである。

状況の許す方はよろしければぜひ、彼らの公演に足を運んでいただきたい。
素晴らしい舞台の感動、そしてそこにあふれる情熱が、
凍てつく世界に震える私たちの心を温め、道を照らしてくれるはずだから。

 今宵の月に願いを込めて。

『シアターガイド』4月号

2011-03-02 00:09:01 | 執筆
シアターガイド』4月号(モーニングデスク)


下記執筆しています。

■杉本文楽特集

神奈川芸術劇場で上演される、杉本文楽 木偶坊 入情『曾根崎心中 付り観音廻り』。
構成・演出・美術を手がける杉本博司さんのコメントを交えて、その見どころをご紹介しています。

(3月15日追記:震災により、公演は残念ながら中止となりました)

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 明日は「桃の節句」ですね。