劇場彷徨人・高橋彩子の備忘録

演劇、ダンスなどパフォーミングアーツを中心にフリーランスでライター、編集者をしている高橋彩子の備忘録的ブログです。

今年最後の・・・

2009-12-29 01:11:48 | その他
観劇納め、ではありませぬ(それはまだ。。。)

ひさかたぶりにして、恐らく今年最後であろう焼肉!!
無我夢中だったので、ほとんど撮影しなかったけど、

 ランプ

 カルビ

ほかにロースやらタンやらハラミやら、
そりゃーもう、堪能しましたとも。

 最後はまったりとお茶。

ミルクショコラティー、林檎とヨーグルトクリームのショートケーキ、
蜂蜜バナナケーキ、柚子のベイクドチーズトケーキ。

新ユニット結成計画も始動!?

来年はさらに楽しく過ごそうと、心に誓う歳末なり。
ああ、でも片付けしなきゃ。

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『シアターガイド』2月号

2009-12-28 00:00:50 | 執筆
『シアターガイド』2月号(モーニングデスク)


下記、執筆しております。

■藤原紀香、小池修一郎、前田文子 インタビュー

ミュージカル『キャバレー』に出演する紀香さん、演出の小池さん、
衣裳を手がける前田さんにお話をうかがいました。美しく魅力的な舞台になりそうです。

■市川亀治郎 インタビュー

新春浅草歌舞伎の公演を前に、亀治郎さんの歌舞伎への思いを語っていただきました。
淡々としたその語り口には、舞台への情熱が潜んでいるようでした。

■可児市ala Collectionシリーズ Vol.2 岸田國士小品選 記事広告

公演を前にキャスト(麻丘めぐみさん、音無美紀子さん、若松泰弘さん、村井麻友美さん)、
スタッフ(朝倉摂さん、西川信廣さん、衛紀生さん)のお話をレポートとしてまとめています。
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 街はイルミネーションでいっぱいですね♪ 今年もあと数日かぁ。。。

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『ELLE JAPON(エル・ジャポン) 』2月号

2009-12-25 13:49:37 | 執筆
マグカップを落として両足に熱湯をぶっかけ、
駅の階段からド派手に転げ落ち(靴の片方が遙か下界へと落ちて行った)、
食べているお菓子は手から滑り落ち・・・

すべて同じ日である。

悪いものが「落ちた」のだと信じよう! 幸い、大した実害はないし。
受験生じゃなくて良かったよ。
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下記、執筆致しました。

『ELLE japon(エル・ジャポン) 』2月号(アシェット婦人画報社)


p.45 ELLE INTERVIEW ダンサー マニュエル・ルグリ インタビュー

2009年5月にパリ・オペラ座を定年退職したエトワール、ルグリさんが
2010年秋のウィーン国立歌劇場舞踊芸術監督就任前に謳歌していることとは?

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十二月歌舞伎座昼の部/探偵学校ですよ、隊長!

2009-12-23 00:02:13 | 観劇
以下、思いつくまま雑記風に、書きたいことだけ。
十二月大歌舞伎 昼の部@歌舞伎座 



【『操り三番叟』】

勘太郎が威勢よく人形振りで三番叟を舞う。
後見役の松也との息も合い、テンポ良く、爽快だった。千歳の鶴松も有望!

【『身替座禅』】

勘三郎の表情から所作からいちいち楽しくて目が離せない。
役者によって、花子との逢瀬後、ひたすら色っぽく帰って来るのも好きなのだが、
勘三郎の大はしゃぎに説得力あり。怖い奥方から逃れてのひさびさの女遊びだものね。
太郎冠者に逢瀬を再現しながら、なりきり過ぎて、
いないはずの花子にしなだれかかろうとしてよろけるところなど可愛らしい。

三津五郎の奥方・玉の井はグロテスクに走り過ぎず、好感が持てる。
もちろん、いつもながら勘三郎とは相性バッチリ。
太郎冠者役・染五郎の見事なおどけぶりは、これまでの経験が生きた現代風味。

【『大江戸りびんぐでっど』】

懸案の、もとい注目のクドカン作・演出『大江戸りびんぐでっど』。
『品川心中』『らくだ』『死神』ほか幾つもの落語のモチーフをまとめ、
演劇『奇跡の人』やら映画『E.T.』やらをネタにした一発芸をからめながら(!)、
江戸における、ゾンビと生きた人間とのドラマを描く。

ただこれが、ロボットSF・ミュータントものなどによくある話でありきたり。
派遣村や脳死や身障者差別といった問題を軽薄に盛り込んでいるので、
眉をひそめた人も少なくないことだろう。
そもそも歌舞伎とは危なっかしい題材も扱ってきた芸能なわけで、
確信犯的と言えるのかもしれないが、では真実を衝かれてはっとするような
社会風刺にまで至っているかというと、さにあらず。
21世紀の歌舞伎の新作がこれでいいのだろうかとの疑問も残る。
新作を生み出すこと自体にはぜひ、これからも果敢に挑戦してほしいのだけれども。

結局、ゾンビがその後、江戸でどうなったか、わからずじまい。
そんなところも“らしい”といえば“らしい”か。
マイケル・ジャクソンの「スリラー」をパロった「大江戸りびんぐでっど音頭」や
「はけん節」など(作曲はZAZEN BOYS向井秀徳)の賑やかな踊りを含め、
出演者たちの熱演には大いに目を奪われた。
役柄的に、染五郎、七之助、三津五郎、扇雀らの姿がとくに印象的だった。
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 物陰にちょいと身を隠した、探偵学校の看板みっけ。

ついつい楽しそうな想像をしてしまふ。。。

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新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』&カステルッチ『天国篇』

2009-12-21 00:00:38 | 観劇
こう書くと他人事のようだが、このところブログ更新が続いている。
仕事の佳境は過ぎたものの、急にのんびりしたメンタリティになれないのかも(苦笑)。

■新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』@新国立劇場オペラパレス



牧阿佐美新演出版のお披露目。
オープニングはなんと現代の東京(おそらく初台のある西新宿ビル街)。
携帯を片手にビニール傘を持った女性や、ストリートダンサーも登場する。
ただ、そこから『くるみ割り人形』のシュタルバウム家へ入る経緯がわかりにくい。

それにしても装置の素晴らしさは特筆に値する。冒頭の東京の風景もきれいだし、
続くシュタルバウム家は衣裳とのバランスでややガチャガチャして見えるが、
雪の場面やおとぎの国の宮殿が実に壮麗。さらにその宮殿内では
ディヴェルティスマンごとに舞台奥の装置や書き割りが移り変わり、
各国の情景を描き分けるさまは極めて鮮やかだった。

小野絢子の金平糖の精はしなやかで愛らしく、目が離せない。
プリマの風格というよりも瑞々しさが勝るが、とても魅力的。
ベテラン山本隆之のサポートも丁寧で、安定感がある。
また、アラビア(エジプト風)の寺島ひろみは姿も衣裳も端麗そのもの。
迫力のトレパック(八幡顕光、グレゴリー・バリノフ、福田圭吾)は大喝采を浴びていた。

最後はドロッセルマイヤーがサンタクロースになってクリスマス気分も大盛り上がりに。
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夜はソチエタス・ラファエロ・サンチオ『神曲 天国篇』&にしすがも創造舎



『地獄篇』『煉獄篇』と違い、これはインスタレーション。
最終日の夜ゆえ駆け込み需要のようなものがあったのか、1時間ほど待つ。
天国にたどり着く前に凍死するかと思ったわ(汗)。

さてその天国。円い入り口に足を踏み入れると壁の上から湯の滝が。
目を凝らすと壁で男がうめいていた。地獄っぽかった。。。

これでカステルッチの『神曲』三部作すべて観終えた。
すべてが期待通りだったとは言えないけれども、
フェスティバル/トーキョーは本作品をただ招聘したのではなく、共同制作している。
その上で実現した一連の公演の意義は大きいと思う。

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劇団民藝『神戸北ホテル』&まほろば&カステルッチ『神曲 煉獄篇』

2009-12-20 00:01:14 | 観劇
今日は3つの芝居をハシゴ。まさに観劇三昧である。

■まずは劇団民藝『神戸北ホテル』@三越劇場



【小幡欣治の洒脱な戯曲】

戦時中の安ホテルを舞台に、市井の人々の飾らない姿を楽しく描きながら、
それぞれが隠し持つ悲しみや不幸をもさりげなく滲み出させる小幡欣治の新作だ。

ボロホテルという設定だが、ステンドグラスや木の窓枠や壁の風合いなどに趣があり、
楽団の演奏も洒落ていて、なんだか大正ロマンの面影を残しているようでもある。
その中を静かに着実に、戦争という暗い影が通過していくのだ。
シリアスになり過ぎそうなところでコミカルに、しかし遊び過ぎずさらりと離れる・・・
そんな小幡の戯曲の抑制、バランスは絶妙そのもの。
演出も俳優たちの演技もこれをうまくかたちにしていた。

【こういうものこそ・・・】

とりたてて変わった、たとえば壮大なドラマが展開する芝居ではないのだが、
肩の力を抜いて楽しめる内容で、人間の心の機微や人生の“酸い甘い”を巧みに描く。
こういう洒脱で気の利いたホンを書き下ろすことのできる人って、もうあまりいないよなあ。
客席の年齢層は高いが、こうした芝居こそ思春期の若者に見せたらいいのじゃないかしら。
教室や教科書で戦争の悲惨さや生死・愛について学んだとしても、
そこに生きた人のリアルをこんなふうには教えてもらえないだろうから。

奈良岡朋子の三つ編み姿にはちょっと無理を感じるが、
30代がらみとはいえこの時代の未婚の女性の役だし、
思い込みの激しい純情な役どころには合っているのかもしれない。
実際、精神的な成長を遂げ、戦地へ赴く決意をするラストではまとめ髪にしている。
そんなことよりなにより、誰にも増して声がよく通り、
瞬間瞬間の芝居勘のようなものもしっかりしていてさすが。
年齢だけに感動するわけではないが、80歳を迎えてなお
新作を堂々と演じるさまには圧倒されずにいられない。

それにしても、奈良岡といい大滝秀治といい、
劇団民藝の代表二人は、なんて味わい深く美しい風貌の持ち主なのだろう。
生き方が顔に表れるとは、こういうことなのだろうか、などとも思う。
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■続いて、演劇ユニットまほろば『ある冬の日に』@スペースSF(三軒茶屋)



一片の絵葉書から着想した、短い詩のようなさりげない芝居。
遠い国から訪れた男と、自称名探偵の風変わりな女、そして
「マダム」と呼ばれるおかまの三人が繰り広げる、他愛ないひとときを描く。

おおよその設定とオチがあり、それを会話で彩っていく構造。
つまり、筋よりもムードを大切にしている芝居なのはよくわかるのだが、
それにしても設定・オチがよくある類のものであっという間に読めてしまい、
かつそこを補う意匠とも言うべき登場人物たちの応酬が表層的で本筋にからまないので、
小空間での静かでほんわかしたテイストに好感を持ちつつ、やはりちょっと物足りなさも。
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■最後は、ロメオ・カステルッチ ソチエタス・ラファエロ・サンツィオ『神曲・煉獄篇』@世田谷パブリックシアター



戦慄的な美しさ。心凍る現代の、どこにでも潜み得る悲劇。
『地獄篇』よりアヴィニョンでの初演との違いは小さい。
(『地獄篇』ではウォーホル=ウェルギリウスが早くから登場するなど場面の入れ替えがあった)。

終始紗幕のかかった舞台は非現実的で夢のようだ。
そこでは野菜を刻む音、ランプを消す音、そして息遣いまでが耳元にささやくように響く。
全体的には、恐ろしいほどの静けさと見えない暴力が支配する空間。

第二の星=父が、第一の星=妻をおびえさせ、第三の星=息子に暴力を振るう。
息子が現実逃避する夢の中で見る、水中花のような情景はあまりにも幻想美にあふれている。
大きくなった息子は、もがく卑小な父と対峙する。その息子もまた、
もがくような動きを見せるのだが、そんな中で最終的に魂は浄化されるのだろうか?
作品全編に流れる人間という存在の物悲しさ、哀れさはある意味、
原作であるダンテの『煉獄篇』そのままである。

カステルッチ作品に一貫して用いられる、目のような円形のモチーフの装置。
このまぶたが閉じられ、日蝕のような姿になった時、それは原作世界とダブッて見えた。

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『音楽の友』1月号/スイスからチョコ

2009-12-19 12:00:44 | 執筆
『音楽の友』1月号(音楽之友社)

下記執筆しています。

◆ダンス紹介連載
~彩の国バレエ・ガラ「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」
新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』、
H・アール・カオス×大友直人×東京シティ・フィル『中国の不思議な役人』『瀕死の白鳥』『ボレロ』~

それぞれの概要と見どころを書いています。

彩の国バレエ・ガラは双子のイリ&オットー・ブベニチェク兄弟と仲間たちの公演。
新国立劇場バレエ団《白鳥の湖》は牧阿佐美版で4演目の上演。
H・アール・カオス×大友直人×東京シティ・フィルは『瀕死の白鳥』が新制作・世界初演です。
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スイスの友人から、クリスマスギフトが到着!



質実剛健な感じで、美味しそう~。
うれしい。ありがとね☆



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シルヴィ・ギエム&アクラム・カーン・カンパニー 『聖なる怪物たち』

2009-12-19 00:00:02 | 観劇
シルヴィ・ギエム&アクラム・カーン・カンパニー『聖なる怪物たち』@東京文化会館大ホール


面白かった。そしてこんなにリラックスして楽しそうなギエムは初めて!

アクラム・カーンとシルヴィ・ギエム。
二人の天才ダンサーは恋人じゃなくて友達といった感じかな。
丁々発止、火花を散らす二人の、卓越した踊りから目を離すことができない。
踊りだけじゃなく、実際に口喧嘩(?)まで飛び出したりも。
ギエムが“あんたにはわかんないのね”的にemerveilleな感覚をアクラムに説く場面や、
「アクラム、あなたのためじゃないわよ」と言いながら足で床を雑巾がけする姿に爆笑。
とにかくチャーミングで痛快で素晴らしく美しい舞台だった。
シディ・ラルビ・シェルカウイとの『ゼロ度』でも思ったが、
アクラムは共演相手からユーモラスな面を引き出すのが上手ね。

初演はサドラーズ・ウェルズ劇場。いくら「ドル箱スター」ギエムの出演とはいえ、
ハコが大き過ぎるのではないかとの危惧もあったが、杞憂だった。
たった二人であの大空間を、あんなにホットに満たしてしまうなんて!
(天井桟敷で観た私が言うのだから、たぶん本当です)。

本物のアーティストなら、ここまでシンプルな舞台構造で
これだけのことができてしまうのだ。
そのことに胸を衝かれた思いで、涙腺がゆるんだ。

作品の創作過程や意図については、シアターガイドでアクラムに取材している
http://blog.goo.ne.jp/pluiedete/e/2310758095650193d4ecd15df35131a5
のでそちらをご参照いただきたい。

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小野寺修二×ニコラ・ビュフ『点と線』

2009-12-18 06:58:03 | 観劇
いわゆる年末進行で徹夜中。以下、乱文申し訳ないが、どうせなら公演期間中に記しておく。

小野寺修二×ニコラ・ビュフ『点と線』@川崎市アートセンター アルテリオ。


実力あるアーティストの野心作を観るのは、何とも楽しい。

松本清張の有名ミステリーを、マイム集団“水と油”で活躍した小野寺修二が舞台化。
とはいってもそのストーリーではなくムードを表現すると聞いていたのだが、
蓋を開けてみたら、多様な動き、解体・再構築した言葉、機知に富んだ演出で
ストーリーをかなりしっかり追いかけていて驚いた。

彼が培ってきた動きのボキャブラリーを駆使し、
コラージュやリフレインといった映像的な処理をも盛り込み、
多層的に見せるその世界は変化に富んでいて、飽きることがない。
動きにしろ言葉にしろ、リアルなところから離れて作っているので、
人物や時空間が混じったり入れ替わったり、一人の役を二人で演じてすら違和感がない。

人間テトリス(?)さながらに物や人を配置しては動かし続けるさまは、
まさしくパズルのようなミステリーの世界を具現化。
見えない糸が張り巡らされたり解きほぐされたりする様子が、
視覚的にヴィヴィッドに描かれ、面白かった。
原作に通じるスリル感という意味では、最後が意外にあっさりしていた印象だけれども・・・。

ニコラ・ビュフの白墨による装置は最初、線が細いと感じたが美しく、
時がたつほどにいい味わいになっていく。さらに途中、衝撃的な使われ方が!

ところどころ台詞が聞き取りづらく、
言葉へのアプローチに課題は残るものの、
基本的に小野寺が意図するのが、内容を聞かせる台詞ではないのも確か。
説明台詞を賢明にも避けようとしている点をむしろ、大いに評価したい。

とにもかくにも力作・意欲作であり、小野寺がまた一つ、
自身の目指す地点へのステップを上った感があって収穫だった。

ふう。ではおやすみなさい。

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ヴァイオリン道とオノフリおじちゃん

2009-12-14 03:29:31 | その他
最近、ヴァイオリンの先生が替わったのだが、
新しい先生が素敵な感じに厳しくて楽しい。

練習できそうにない時期にさしかかって次のレッスンを休もうかと相談すると、
「来るだけでも来たほうがいいですよ」と言われ、いざレッスンに行ったら、
「まあ練習してないのだから、しかたないですね」とチクリ。
先だっても、指導通りに弾けたワタシに対して先生は、
「これまでに300人以上は見てきましたが、」と前置きの上、
「すぐにできちゃうひとは満足するのか上達しませんね」とバッサリ。
練習できないから上達しないだけでは・・・と思いつつ
「統計的に言われると反論しにくいです」と言うと、先生は「フフフ」と笑うのだった。

気が付けば、悔しくなってちょっと練習しようとする自分がいるから、
なんだか掌の上で転がされている気がしなくもない......
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そんなレッスンの翌日は、名ヴァイオリニスト、エンリコ・オノフリ独奏&指揮、
チパンゴ・コンソートによるコンサート@紀尾井ホール。

曲目は、ヴィヴァルディ作曲『四季』全曲(『和声と創意の試み』Op.8より)、
コレッリ作曲『合奏協奏曲第1番ニ長調Op.6-1』、
ヴィヴァルディ作曲『弦楽器と通奏低音のためのシンフォニア ト長調 RV.149』、
モーツァルト作曲セレナーデ第13番ト長調 K.525『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』、
アンコールは“パッヘルベルのカノン”とコレッリ作曲『クリスマス協奏曲』パストラル。

ある時はジャズ、またある時は現代音楽、そしてふとした瞬間には
ポップスのようにも聴こえる、不思議なサウンド。
今流行の(?)古楽の新解釈系演奏なわけだが、アヴァンギャルド的でありながら
決して頭でっかちではなく、ひたすらナチュラルな印象なのも面白い。

オノフリがヴィルトゥオーゾなのは確かだけれども、
精巧な技巧をひけらかすのではなく、楽しくてしかたがないふうに突っ走る。
何よりその音には、豊かな人生経験を想わせるような味わいがあった。

オノフリおじちゃんの演奏会とでも呼びたくなるアットホームな雰囲気に和みつつ、
ボーイングを見て、レッスンで受けた注意なども思い起こすワタシってM!?

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